わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

【ワンコインでこのゆとり】京阪「プレミアムカ―」で快適移動! もう普通車には戻れない!?

 

2022年8月28日(日)

今回やってきたのは、京阪本線出町柳駅。これから大阪方面へと向かいます。

出町柳駅は、京阪電車叡山電車が接続するターミナル駅。JR各線のターミナルである京都駅からはやや離れていますが、駅の目の前を鴨川が流れており、近くには京都御所下鴨神社京都大学といった有名スポットが集結しています。

今回はここ出町柳駅から、京阪本線に乗って大阪の淀屋橋駅まで「プレミアムカー」を利用していきたいと思います。

「プレミアムカ―」とは、京阪の快速特急・特急・ライナー・快速急行に連結されている特別車両のこと。空席状況は駅構内にあるモニターで随時確認することができます。日中は主に特急・快速急行での運用が多いようですが、それにしてもかなり高頻度で出ているんですね。

指定券を買って改札口をくぐり、いざホームへ。今回は出町柳13:43発の特急 淀屋橋へと乗車していきます。発車標には「一部指定」と表示されており、これがまさにプレミアムカ―のことです!

2番線で待っていると、いよいよ列車が入線。1989年にデビューした8000系という車両で、正直なところものすごく新しい車両…というわけではありません。こんな古風な車両に本当にプレミアムなカーが連結されているのでしょうか…?

ちなみに8000系の一般的な車内はご覧の通り。ドア数が少なく、転換クロスシートが並んでいてこれでも十分な設備に思えます。

しかしその中に、1両だけ明らかに雰囲気の違う車両が!

そう、この6号車こそ特別車両「プレミアムカー」です。乗車口付近は金色の模様で塗られ、上部には「ELEGANT SALOON」と書かれています。

プレミアムカ―の乗車口付近に設置されている行先表示器はかなり大きく、種別・行先のほか列車号数や発車時刻まで表示されています。京阪の優等種別には列車愛称が設定されていないため、代わりに号数や発車時刻を表示することで、その車両が自分の予約したプレミアムカ―かどうかを確かめられるようになっています。観光客にとって「淀屋橋」だけではどこへ行くのか伝わりにくいでしょうから、「大阪」とつけているのもとても親切で分かりやすい工夫だなと思います。

車内へ入ると…おおぉぉ!! さっきの転クロ車両の車内とはだいぶ違った雰囲気です!

そもそも4列ではなく3列の座席という点がまず感動。私鉄の有料座席で3列ってあまり聞かないですよね。背面は白っぽく清潔感のある色合いです。

座面は黒を基調とした重厚感あるデザインで、背もたれの左右には目隠し(?)もついています。今回は2人がけの方に座ります。転クロ車両とは異なり、しっかりとリクライニングができるようになっています。

列車は定刻通りに出町柳を発車。この先特急は三条、祇園四条、七条、丹波橋中書島、樟葉、枚方市、京橋、天満橋、北浜へと停車します。客室上部に取り付けられたモニターは遠くからでも非常に見やすいデザインになっています。

京都市内中心部では、列車は地下を走行します。ちょうど鴨川に沿って南下しており、途中には「n条」(nは任意の自然数が入る)という駅名が連続します。このn条とは京都市内を東西に走る通りの呼び方で、南へ進むほどnの値は大きくなります。

三条駅京都市営地下鉄東西線三条京阪駅と乗り換えが可能で、この地下鉄東西線は京阪京津線との相互直通運転を行っています。すなわちここで乗り換えれば、山々を越えてびわ浜大津石山寺方面へとアクセスができることになります。出町柳で3分早く発車していた先行の準急をここで早くも追い越します。

ちなみにこちらがプレミアムカー券。駅で買う場合は有人窓口もしくはキャッシュレス券売機が利用でき、一般的な券売機では購入できません。有人窓口で購入すると上の画像のようなレシート状のものが発行されます。JRや近鉄等にあるような紙のきっぷは存在しないようです。WEB購入も可能ですので、そちらの方が駅で買うより利便性は高いかもしれません。

続いては祇園四条駅七条駅へと順に停車。祇園四条は阪急京都本線の阪急河原町駅との乗換駅となっていますが「祇園四条と京都河原町は乗換駅だよ」と言われても首都圏民にはピンときません(笑)。なぜ乗換駅どうしなのに駅名がお互いにこすりもしていないのでしょうか。

七条駅京阪本線の中で最も京都駅に近い駅です。バス等もありますが、京都駅までは概ね徒歩圏内といったところでしょう。ここまでは地下区間が続いていましたが、この先はいよいよ地上へと出ます。

各座席には背面テーブルとコンセントを完備。車内にはフリーWi-Fiも整備されており、とても快適です。このゆとりをたったの500円で手に入れられるというのは信じられません。

地上に出てきました。途中にはJRと接続する東福寺駅や、伏見稲荷大社への玄関口となる伏見稲荷駅等がありますが、特急はいずれも通過していきます。東福寺駅は普通と区間急行以外全て通過するようで(区間急行は萱島出町柳駅間各駅停車)、それほどJR京都駅方面への連絡の重要性は高くないのかもしれません。

地上に出て最初の停車駅は丹波橋駅近鉄特急の停車駅でもよく聞くおなじみの駅で、近鉄の駅とは通りを挟んで反対側にあります。

京阪宇治線と接続する中書島(ちゅうしょじま)駅を発車してしばらくすると、列車は京都府を抜けて大阪府へと入ります。余談ですが今から4年ほど前、”中書島”が読めず宇治方面へ旅行する時に苦労した思い出があります。

途中には緑の中をかきわけて進むような区間もあり、JR以上に線形がぐねぐねと曲がっています。新快速と比べるとそこまでスピードを出して走っているわけではないようです。

くずはモールがある樟葉駅を発車したのち、列車はマイカタ…ではなく枚方市(ひらかたし)駅へと停車。いや…読めんて…。しかしだんだんと大阪が近づいてきています。

寝屋川市駅を通過してしばらくすると、複々線区間へと入ります。当然ながら特急は内側(急行線)を走ります。その先には土居・滝井・千林という3つの駅が短い間隔で設置されていることで有名な区間があるようですが、ぼーっとしていたらいつの間にか通り過ぎてしまいました。まぁそれくらい3つの駅が近いということです。

まもなく列車はJR大阪環状線と接続する京橋駅へ到着。東京で「京橋」と聞くと銀座線の駅を思い浮かべますが、大阪の京橋の方が明らかに大きなターミナル駅です。この先では京阪中之島線が分岐していきます。

出町柳を出て53分、列車はようやく終点の淀屋橋へと到着です。優等種別の特急であってもJRと比べると京阪間の移動にはかなり時間がかかりますが、それを補って余りあるほどの快適な座席は時間がたつのを忘れさせてくれました。

淀屋橋駅ではすぐに折り返し作業が行われるため、プレミアムカーの座席は自動で転換されます。これも見ているとなかなかに面白いもので、一度に全ての座席は転換できないため一つおきに回転しています。

 

みなさんも京阪を利用する際は是非プレミアムカーへご乗車ください!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。