わたかわ 鉄道&旅行ブログ

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【東海道新幹線】自由席よりも安くグリーン車に乗る!? その方法とは

 

2022年7月1日(金)

今回は、名古屋から新横浜まで新幹線で移動していきます。

みなさんは普段、新幹線に乗られる際に「普通車」と「グリーン車」のどちらを選ぶでしょうか。「少しでもゆとりのある座席を求めてグリーン車を頻繁に利用する」等という人もいれば、「普通車でも十分快適なのでグリーン車にはあまり乗らない(or1回も乗ったことがない)」という人もいることでしょう。ちなみに私は完全に後者です。

一般的に「グリーン車はグリーン料金が加算されるので普通車よりも高い」というのは誰もが知るところです。しかしどうやらこの東海道新幹線には「普通車自由席よりも安いグリーン車」が存在するというのです。一体どういうことでしょうか。

乗車するのは名古屋15:38発の〔こだま734号〕東京行。終点東京まで各駅に停車していく列車で、新横浜までノンストップで走る〔のぞみ〕と比べるとだいぶ時間が多くかかります。しかし今回はあえて〔こだま〕を選ぶ必要があるのです。

東海道新幹線は、列車種別にかかわらず16両編成のうち8~10号車がグリーン車。3両も連結されているのはさすが日本の大動脈といった感じがします。〔のぞみ〕では首都圏~東海・関西間等の移動需要が大きいためビジネス客を中心にこの3両のグリーン車が満席近くなることもありますが、短区間利用が中心の〔こだま〕であればグリーン車は空いていることが多いです。

定刻通りに名古屋駅を発車。「AMBITIOUS JAPAN!」のイントロに耳を傾けながら、少しずつ速度を上げていきます。

それではタネ明かしといきましょうか。今回私が「普通車自由席よりも安くグリーン車を予約できた」のは、実は新幹線予約アプリ「スマートEX」の席数・設定日限定商品「EXこだまグリーン早特」を利用したからなんです。お値段は運賃・特急料金合計でたったの9,060円、すなわち駅で購入する普通車自由席よりも安いということになります。

グリーン車の通常額と比べるとその差は約5,000円にも上ります。もちろん毎日設定されている商品ではなく、また名称からも分かる通り〔のぞみ〕や〔ひかり〕では同様の商品は発売されていないので、今回はあえて〔こだま〕を選ぶ必要があったというわけです。

アプリの画面に表示される内容(イメージ)としては上記の通り。駅で東海道新幹線の切符を買うと基本的には定価でしか買えませんが、スマートEXではこのように多種多様な商品の設定があります。この中で比較してみても、やはり左下にある「EXこだまグリーン早特」が最も安い設定であることが分かります。いわば航空券やホテル予約の際にみられる「ダイナミックプライシング」の鉄道版です。

スマートEXはチケットレスでの乗車となり、SuicaTOICA等の交通系ICカードを予め登録させておくことで改札口を通過できるようになっています。タッチすると上のような利用票が改札口から出てくるので、紙の切符の代わりにこれをしっかり手元に持っておきましょう。

東海道新幹線は普通車だと2+3列の計5列シートですが、グリーン車ならば1列減って2+2列。足を遠くまで伸ばせるほか、リクライニングも相当深く倒れます。

足元には大きめのフットレスト。靴のまま足をのせる面と靴を脱いで足をのせる面の両面仕様になっており、何と横のレバーで高さも調節できるスグレモノです。背面ポケットには時代の先端をゆく雑誌「Wedge」等が入っています。

テーブルは背面テーブルとインアームテーブルの両方があります。座席の前後間隔が広いため背面テーブルは手前へ引き出せるようになっており、またインアームテーブルはそこまで大きくないもののこれも安定感があります。

名古屋を出て最初の駅は三河安城。下りの〔のぞみ〕においては名古屋到着前の接近放送くらいでしか聞くことのない駅ですが、〔こだま〕は全列車が必ずしっかりと停車します。ここで後続の列車を1本待避しました。

〔こだま〕というと鈍足のイメージが先行してしまいがちですが、もちろん駅間では新幹線らしい走りをしてくれます。車窓にはおなじみ「727」の看板も見えます。

豊橋駅を発車して愛知県から静岡県に入ると、車窓左手に浜名湖が見えます。この日は若干雲が出ているものの晴れて暑くなり、全国各地で猛暑日を記録しました。名古屋も38℃くらいまで気温が上がったように記憶しています。

普通車であれば各停車駅ごとに頻繁な乗客の入れ替わりがあるでしょうが、グリーン車にはそもそも人があまりいません。グリーン料金は快適な座席や設備への付加価値の意味ももちろんありますが、何よりも「混雑を避ける」という意味がとても大きいように思います。

車窓左手にお城が見えてくると、まもなく列車は掛川駅へと到着します。新幹線駅のすぐ近くのお城としては福山城や姫路城が有名ですが、実はここ掛川城もかなり近く、車窓からはっきりと見えるのです。

静岡駅では、自由席の乗車位置付近にかなりの列ができていました。グリーン車にも若干の乗車客がいましたが、自由席に比べればほんのわずかといったところです。

ちなみに富士山の見える進行方向左側の車窓を注目していましたが、富士山はほんのうっすら見える程度でした。肉眼だともうちょっとはっきり見えるんですが…それでも曇空なのでイマイチという感じです。

名古屋を出てから〔こだま734号〕はほとんど全ての駅で後続の〔のぞみ〕〔ひかり〕の通過待ちを行っていましたが、実は静岡県内最後となる熱海駅には通過線がないため、絶対に列車の待避は行われません。停車時間中にホーム上の自販機で飲み物を買ったりするのはややリスクが高い気がします。

17:59に新横浜駅へと到着。名古屋からの所要時間は実に2時間20分程度でした。〔のぞみ〕であれば1時間20分程度ですので、それよりも1時間多くかかっていることになります。

しかし繰り返しですが、EXこだまグリーン早特の金額は〔のぞみ〕の普通車自由席に乗るよりも安いのです。すなわち単位時間あたりにかけた金額としては〔のぞみ〕よりも遥かに安いという計算になり、「新幹線に1秒でも長く乗っていたい!」という人にとってはこんなに嬉しいことはないでしょう(尤も世の中には「お金で時間を買う」という発想がありますが…)。

 

ということで、今回は〔こだま〕のグリーン車に超お得に乗車する方法をご紹介しました。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。