わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

(60)同じ筑豊本線なのに車両が違い過ぎる…本線なのに本線と呼ばれない路線【最長片道切符の旅2021】[吉塚→博多]

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は最長片道切符の旅35日目の前半の様子をお届けしていきます。

 

2021年9月9日(木)35日目①

8月3日に稚内駅からスタートした「最長片道切符の旅2021」。いよいよ最終日の朝を迎えました。

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宿泊していた「WeBase博多」をチェックアウトし、地下鉄で中洲川端から馬出九大病院前へと移動。そこから徒歩で吉塚駅まで移動し、ルートを再開していきます。

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まず乗車するのは、吉塚9:42発の福北ゆたか線 直方行です。同時刻に向かいのホームから逆方向行の列車もあるため、発車番線をよく確認してから乗り込みます。

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使用される車両は817系。首都圏の車両とは似ても似つかぬ個性的な顔で、九州らしさを感じます。

列車は定刻通りに吉塚駅を発車。鹿児島本線の線路と分かれ、桂川方面へと進みます。

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車内はロングシートですが、その形状は他の地域のものとは大きく異なり、背もたれが木目むき出しになっています。座面はクッション性があるためさほど辛いというものでもありませんが、背もたれがカチコチなので賛否両論あるようです。

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福岡近郊ということで6両編成の列車ですが、吉塚から十数分もすれば辺りは一気にのどかな車窓へと様変わりします。笹栗を過ぎると山をトンネルでぶち抜く区間もあり、と思ったらまた平地に出て…というように車窓が変化し続ける何とも面白い路線です。

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10:16に桂川駅へと到着。京都市内を流れる川は「かつらがわ」と読みますが、福岡のこちらの駅は「けいせん」と読みます。

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桂川駅では福北ゆたか線から原田線へと乗り換えます。しかしこれらはいずれも正式な路線名ではなく、正しくは「篠栗線から筑豊本線への乗り換え」ということになります。

筑豊本線は若松~原田駅間を結ぶ路線ですが、実際には数ヵ所で運転系統が分離されており、全線を直通して走る列車は1本もありません。桂川折尾駅間を走る列車は篠栗線経由で博多へと乗り入れる運転系統になっており、これがいわゆる「福北ゆたか線」と呼ばれるものです。筑豊本線のうち残りの区間はそれぞれ「若松線」「原田線」という愛称が付けられており、支線のような扱いになっています。

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桂川駅の乗り換え階段を見てみても「原田線」「福北ゆたか線」のように愛称を用いた案内がなされており、「筑豊本線はどこだ?」「篠栗線はどこだ?」と探しても永遠に乗り場へは辿り着けません。かつては筑豊本線でも全線を直通する列車が運行され、折尾~原田駅間で鹿児島本線を通らないバイパスルートになっていたようです。

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桂川から乗車するのは10:21発の原田線 原田行。先ほどの都会的な通勤列車とはうって変わって、こちらは国鉄時代から活躍するディーゼルカーたった1両での運行です。

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列車は定刻通りに桂川駅を発車。原田線筑豊本線の他の区間と異なり1日わずか8往復の運行しかなく、この桂川10:21発を逃すと次は4時間後までありません。本数が少ないので混んでいるかと思いきやそんなことは全くなく、ガラガラでした。大都会の福岡からそれほど遠くない地域でこんなにも輸送需要の低い路線があるとは驚きです。

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原田線沿線に民家や集落がないわけではありませんが、これほどのどかな景色が流れているのでは1日8往復の運行も頷ける気がします。途中には冷水峠という峠越えがありますが、原田線は直線的なトンネルでいとも容易く越えてしまいます。

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列車は10:49に終点の原田駅へと到着。今さらですが「はらだ」ではなく「はるだ」と読みます。九州では「原」を「はる」と読むケースが非常に多いようで、しっかり調べないと乗り換え検索で正しく入力しているつもりでも検索結果に反映されないということにもなりかねません。

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原田駅からは鹿児島本線に乗り換え、ようやく博多へと向かうことができます。乗車するのは11:05発の鹿児島本線 区間快速 海老津行。昔の成田エクスプレスのような顔をした813系での運行です。

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区間快速ということで停車駅は絞られており、二日市、大野城、南福岡にのみ停車します。私が乗車したこの列車については博多より先が各駅停車となるようですが、中には博多以南が各駅停車で博多以北が快速運転となる区間快速の列車も存在するため、乗車する際には注意が必要です。

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南福岡では7分ほど停車し、列車の前方に813系をもう3両連結し合計6両編成となります。増解結が行われるのはやはり都会の通勤列車の宿命といったところでしょうか。博多駅を目前にしてのやや長めの停車は少しじれったい気もします(笑)。

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そんなわけで11:31にようやく博多駅へと到着。一駅隣の吉塚から2時間ほどかけてやってきました。まぁ言うても2時間ですけどね。この最長片道切符の旅ではもっとえげつない遠回りを何回もしてきましたので、感覚がおかしくなっています。

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昨晩も福岡市内に宿泊していたのでそこまで新鮮味はありませんが、博多駅に降り立つのは今回の旅で初めてとなります。

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博多では昨晩に引き続きまいらむさんにお連れいただき、「牧のうどん」にてかき揚げうどん(「日本の食」142品目)をいただきました。

「博多といえばとんこつラーメン!」と思われる方も多いでしょうが、実はうどんも有名です。それも讃岐うどんのようにコシのある麺ではなく、たっぷりとスープを吸った柔らかい麺が特徴で、食べているうちに器のスープがどんどん麺に吸収されてなくなっていくので、隣のやかんに継ぎ足し用のスープが入っています。かき揚げも最初はカチカチで歯が立たないほどだったのですが、スープを吸ううちにみるみるやわらかくなっていき、とても美味しくいただくことができました。スープ自体もよく食べる関東の濃い色のものとは異なり、こちらは薄くてとっても繊細な味でまた食べたくなります!

 

というわけで35日目の前半はここまで。

次回はいよいよ、ゴールの肥前山口となります。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。