わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

【ガチタビ3日目】チェックポイントでまさかの事態発生…無事にゴールできるか!?

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回はいよいよガチタビ3日目、最終回となります。

ルールおよび1日目、2日目の様子は以下の記事をご覧ください。

watakawa.hatenablog.com

watakawa.hatenablog.com

 

2022年1月28日(金)ガチタビ3日目

山梨県を舞台にお届けしてきた2泊3日の旅企画「ガチタビ」いよいよ最終日となりました。残るチェックポイントは大菩薩峠のみとなります。

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宿泊していた「東横INN甲府駅南口Ⅱ」をチェックアウトし、甲府駅へ。乗車予定の列車まで少し時間があったので、駅前にある甲府城跡へとやってきました。天守は残存していませんが、ある程度の高さまで上ってくると甲府市街地を一望できます。

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さて、それでは甲府10:28発の中央本線 高尾行へと乗り込みます。大菩薩方面へと向かうバスはこの先の塩山駅から出ているので、まずそこまでこの普通列車で移動していきます。

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甲府から塩山までは20分程度。途中駅数は5駅で、特急を使うほどの距離ではありません。山梨県内の中央本線では比較的普通列車の本数が多い区間にあたります。

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10:47に塩山駅へと到着。ホーム上に立つ看板からも、ここ塩山駅が様々な観光地等への玄関口になっていることが分かります。

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塩山駅はかつて存在した「塩山市」の中心駅。2005年に周辺自治体を合併して「甲州市」となり、現在はその中心駅となっています。かいじ号の全列車が停車するほか、一部のあずさ号も停車するダイヤが組まれています。

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駅前のバスロータリーは工事中のため少し分かりにくい感じになっていましたが、乗り場と発車時刻を確認。大菩薩方面へは2ルートありますが、どちらも本数はそこまで多くなく、最終的に行きつく場所はほぼ同じなので早く来る方に乗ります。

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そしてバスがやってきました。塩山駅11:20発の大菩薩峠登山口行へと乗り込みます。1日目・2日目でもお世話になっている山梨交通の路線バスで、いかにも古そうな見た目をしていますがSuicaPASMOも利用できます。

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車内にはお年寄りの方が数名乗られていますが、山道に入る前にみなさん降りていかれました。道がだんだん険しくなってきたとこで私一人だけの貸切に。

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バスの車内からは「大菩薩山麓エリア」という看板も見えます。ちなみにおことわりしておくと、今回チェックポイントは「大菩薩峠」としていますが、実際にはこの峠は登山やハイキングに慣れている方がしっかりと装備をして歩かれるような登山道の途中にあり、街歩きの装備の私がふらっと行けるような場所ではなさそうです。そのため今回はこの山麓の観光エリアへの到達をもってチェックポイントクリアとさせていただきます。

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11:44に「大菩薩の湯」というバス停に到着。大菩薩の山麓エリアにある温泉施設で、ここへの入浴をもってクリアにしようかと思っていたのですが…。

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何とそこには「蔓延防止等重点措置地域からの入場お断り」の看板が。

…マジか!!!! せっかくここまで来たのに!!!!

温泉めちゃくちゃ楽しみにしていたのに!!!!

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1月21日より蔓延防止等重点措置の対象となっている神奈川県からやってきた私は残念ながらこの施設に入館することはできません。最近このように特定の地域からの入場をお断りする貼り紙は減ってきたかに思えましたが、久々に出くわしてしまいました。

私自身は正直、観光地でのこうした対応には些か疑問を抱いています。ウイルスの動きが都道府県境に基づくわけではありませんし、観光や旅行に限らずビジネスの場面や通勤通学・日常生活で県境を跨ぐ人はいくらでもいます。何となく「都会の人は常にウイルスを持ち運んでいる」「都会の人が地方に来るとウイルスが持ち込まれる」という感覚をもっているのだろうと思います。

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しかしそもそもの前提として、私は今回「山梨県に来させていただいている」ということを忘れてはいけません。今回のこの「ガチタビ」も含め、旅行というのは基本的に「一方的に旅行者がその地域に押しかけている」のであって、自治体や観光地の方から事務連絡のようにお願いされてその土地へ旅行に行く人はまずいません(観光PR等がきっかけで興味をもって訪れることはあるでしょうけど)。

すなわち「郷に入れば郷に従え」なのです。これは新型コロナに関係なく、いつの時代も常に変わらず持ち続けるべき大前提であると考えます。その地域にはその地域の人々の暮らしがあって、そこにお邪魔させていただくのが旅行なのです。これは都会でも地方でも変わりません。

特定地域からの入場お断りは、決して科学的根拠に基づくものとは言い難いです。しかし現地のルールに従わず身勝手な行動をした瞬間、その人物は旅行客ではなく「ただの迷惑な人」に成り下がるのです。旅行は「行ってやっている」ではなく「訪れさせていただいている」という気持ちを常に忘れてはなりません。

ということで納得はいきませんが、大菩薩の湯への入館は諦めることにしました。

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ちょうどお昼時だったので、大菩薩の湯からさらに少し坂を上ったところにある「番屋茶屋」でほうとう(1,100円)をいただきます。山梨県を代表する郷土料理でもあるほうとうはガチタビ1日目の夜に甲府市内でも食べましたが、こちらはまた少し違った家庭的な味わいでとても美味しかったです! おかみさんや地元の方も大変優しく、傷んだ心が少し癒えたような気がしました。

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余った時間で、近くにある「雲峰寺」へとやってきました。ガチタビ1日目の身延山ほどではありませんが、境内へと長く続く階段があり上っていきます。石段がだいぶ歪んでおり、少しバランスを崩すと足を踏み外しそうでかなり怖かったです(笑)。

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境内には雪も残っており、静かな空間が広がっています。併設された宝物殿には「日本最古の日の丸の御旗」があるということで見てみたかったのですが、残念ながらやっていないようでした。

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静かな時間が流れる大菩薩の集落。山梨県にはよく来るので、大菩薩の湯もいつかまたリベンジしたいと思います。これをもってチェックポイント3つ目「大菩薩峠」クリアとさせていただきたく思います。

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帰りは大菩薩峠登山口13:33発の塩山駅のバスを利用します。ちょうど先ほどほうとうをいただいた番屋茶屋がバスの発着場所となっています。

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来る時のバスは国道411号線を通っていたのですが、帰りは県道201号線を通るルートでした。こちらもやはり途中までは私一人だけの貸切となっていました。

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塩山駅には13:56に帰着。ガチタビのチェックポイントとして決めていた「みはらしの丘」「昇仙峡」「大菩薩峠の3ヵ所は全てクリアしましたが、まだ横浜に戻るには少し時間的に早いので、これからついでに富士急行線へ立ち寄っていこうかと思います。

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塩山14:13発の中央本線 高尾行に乗車。富士急行線の玄関口となる大月駅を目指します。

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車窓からは雄大甲府盆地を眺めることができます。今まで何度も見たことのある景色ですが、こればかりは何度見ても本当に圧巻です。山梨県内の中央本線の車窓では個人的に最もオススメです。

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14:40に大月駅へと到着。あまり本数多くはありませんが東京からの中央線快速電車も乗り入れる主要駅です。階段を渡って富士急行線へと乗り換えます。

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乗車するのは大月14:55発の〔富士山ビュー特急3号〕河口湖行。2016年より運行を開始した、富士急行線の観光特急列車です。

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写真が影になってしまい少し分かりにくいのですが、高級感のあるえんじ色の車体が目を惹きます。主に九州などで観光列車のデザインを手掛ける水戸岡鋭治氏によるデザインで、かつてJR東海で活躍した特急車両「371系」を大きくリニューアルしたものになっています。

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列車は3両編成。1号車のみ指定席(特別車両)ですが、2号車と3号車は自由席になっており、乗車券の他に別途400円の特急券を買うことで乗車できます(都留文科大学前で乗降する特急券は200円)。木をふんだんに使用したぬくもりのあるデザインです。

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列車は定刻通りに大月駅を発車。この先都留文科大学前、下吉田、富士山、富士急ハイランドへと停車して終点の河口湖に至ります。観光列車ですのでそれなりの混雑を覚悟していましたが、実際には自由席1両あたり乗客は数名程度。オフシーズンの平日ということに加え、感染症の影響を大きく受けていそうです。

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なお今回は「富士急特急フリーきっぷ」というものを購入しました。2,600円で大月~河口湖駅間の特急自由席が2日間乗り放題になります。富士急行線普通列車のみで単純往復するだけでは元は取れませんが(片道1,170円×2=2,340円)、片道だけでも特急の自由席を使うと元が取れるため、使い勝手は悪くなさそうです。

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そして観光列車ということで、何と車内販売も営業しています。存続に貢献するべく、桃のジュースを購入。瓶入りで1本何と450円というかなり強気の価格設定で驚きましたが、とろっとしていてとても濃厚なジュースで金額以上の価値があると思います。

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富士急行線は山岳路線ということで大月からの下り列車はどんどん標高が上がっていきます。途中の三つ峠駅は停車駅ではありませんのでドアは開きませんが、運転停車をして対向の上り特急富士回遊号との行き違いを行いました。

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途中の区間では富士山が見える絶好の区間もありました…が、残念ながら雲に覆われてしまい全く見えず。しかし雲の切れ間から差し込む光が何だか神々しかったです(笑)。

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2011年に富士吉田駅から改称された「富士山駅」では列車の進行方向が変わり、3号車が先頭になります。富士山~富士急ハイランド~河口湖の各駅相互間のみを利用する場合に限り、特急料金は不要です。

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15:49に終点の河口湖駅へと到着。ちょうど入れ替わりで一番右のホームに入線していた普通列車(元JR東日本205系)が発車していきました。

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河口湖駅富士五湖観光の拠点となる駅で、鉄道のみならず駅前には各方面からの高速バスもひっきりなしに発着しています。というか鉄道よりも高速バスの方が圧倒的に本数が多く、むしろ鉄道の方がオマケなのではと思わざるを得ないくらいです。

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特に何をするとも決めていませんでしたが、とりあえず河口湖畔まで歩いてきました。夕方ということで船津浜温泉街では明かりが灯り宿泊客を迎え入れる準備が整っているようでしたが、それ以外の部分を見ても人の気配はあまりありません。

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湖畔に建ち並ぶ飲食店やお土産物屋さん等も営業している様子はなく、季節的にも時間帯的にもかなりタイミングの悪い時に来てしまったような気がします(笑)。以前週末に来た時はかなり多くの観光客で賑わっていたのですが、切り取り方を変えるとこんなにも殺風景な観光地なのか…と思わずにはいられません。

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湖畔にあった無料の展望台からは、河口湖を一望することができます。自分の他に観光客らしき人の姿は皆無でしたので、今の季節ですと河口湖を独り占めした気になれるかもしれません。

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景色だけでは味気ないので、湖畔にあったお店で「フジヤマクッキー」を購入。いろいろな味と色がありカラフルでとってもかわいいクッキーです。セットもありますがバラ売りもしているので、好きな味を好きなだけ買うことができます。

ひとしきり河口湖散策をしたところで、駅に戻ります。ちなみに大菩薩の湯に入れなかったので旅の締めに「ふじやま温泉」でにも入ろうかと思ったのですが、駅から微妙に遠くねじ込める気がしなかったので諦めました。

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帰りの列車は河口湖17:36発の特急〔富士回遊48号〕新宿行です。JR線と富士急行線を直通する列車で、新宿~河口湖駅間で1日3往復運行されています。河口湖駅の発車時刻は15:03発、16:51発、17:36発の3本となっており、この48号が最終便となります。

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かつて新宿~河口湖駅間では「ホリデー快速富士山」をはじめとする臨時快速列車が週末を中心に運行されていましたが、これらに代わる列車として2019年に運行を開始したのが富士回遊号。私は運行開始日の一番列車に乗車して以来、約3年ぶりの乗車となります。

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富士山ビュー特急と同じく3両編成で富士山寄りが3号車ですが、富士回遊号に関しては全車指定席での運行です。このため「富士急特急フリーきっぷ」のみで乗車することはできず、別途特急券の購入が必要になります。ちなみに富士山~河口湖駅間であれば乗車券のみで利用できるルールは富士山ビュー特急と同じです。

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富士急行線とJR線に跨って乗車する場合は座席の指定を受けた通常の特急券を購入することが可能ですが、富士急行線内のみで乗車する場合は座席の指定を受けることができず、座席未指定券での利用となるようです。中央線特急として活躍するE353系の付属編成3両ですのでグリーン車の連結はなく、全ての車両が普通車となっています。

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列車は定刻通りに河口湖駅を発車。既に辺りは日も沈み真っ暗になっています。

河口湖を出るとすぐに次の富士急ハイランドへと停車。JRの車両のディスプレイに富士急行線の駅名が表示されているのには何とも違和感があります。

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車内では、先ほどのフジヤマクッキーに加え河口湖駅で買った「桔梗信玄餅クレープ」をいただきます。せっかくガチタビの舞台が山梨県となったのでどこかで信玄餅系のスイーツを食べたいと思っていましたが、最後に何とか調達することができました。

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富士山駅で進行方向が変わり、1号車が先頭になります。座席は河口湖~富士山駅間でのみ逆向きの状態で走行していたので、ここから先は進行方向を向くことになります。

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河口湖駅を出た時点では車内はガラガラでしたが、富士山や都留文科大学前等の富士急行線内からの途中乗車もそれなりにあるのがとても意外でした。もちろんそれでも混雑と呼ぶには程遠い乗車率ですが、決して需要がないわけではなさそうです。

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大月駅の手前で富士急行線からJRへと転線し、18:21に大月駅中央本線ホームへと到着。ここでは後方に甲府からやってきた〔かいじ48号〕を連結するため、9分間停車します。

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まもなくすると接近放送が流れ、9両編成の〔かいじ48号〕が入線してきました。連結作業ののち、大月~新宿駅間は12両編成で運行します。そういえばガチタビ1日目は熱海駅伊豆急下田行と修善寺行の切り離しに立ち会いましたが、その時と同じく今回も見物客は私以外誰もいませんでした。

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八王子駅には18:56に到着。そのまますぐに横浜線へと乗り換え、旅のスタートでもありゴールでもある横浜駅を目指します。

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東神奈川で京浜東北線に乗り換え、ようやく横浜駅へと到着。3日間に渡る「ガチタビ」はこれにて終了です!

 

1月25日の夜に都道府県およびチェックポイントを決め、あまり準備することができないまま出発したこの旅企画でしたがいかがだったでしょうか。

個人的にはチェックポイント3ヵ所を宣言通り全て巡ることができ、かつそれ以外にも山梨県を満遍なく観光できたのでとても充実した3日間になりました。旅行の計画をどれくらい前から立てはじめるかは人それぞれだと思いますが、普段かなり前もって綿密に計画することの多い私にとってはとても新鮮な体験になりました。

もしかすると、都道府県は山梨県なんていう生ぬるい近場ではなく北海道や九州、沖縄など神奈川県から離れた場所が出てほしかったという声もあるかもしれません。しかしそこは運任せですからどうしようもないのです。そこも含めての「ガチ」の旅だったというところをみなさんに楽しんでいただけていれば幸いです。

観光地の入念なリサーチができないまま出発したため、行った先で思わぬハプニングに出くわすことも何度かありましたが、そうした一つひとつの出来事が企画に花を添えてくれました。もしかすると第2弾もあるかもしれませんので、その時は是非神奈川県から離れた場所が出るよう祈っておいてください!(笑)

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。