わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

(58)積極的に幹課金してJR九州にお布施! 鹿児島・熊本のご当地グルメ続々登場【最長片道切符の旅2021】[都城→久留米]

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は最長片道切符の旅34日目の前半の様子をお届けしていきます。

 

2021年9月8日(水)34日目①

34日目のスタートは宮崎県の都城駅から。前の晩に泊まった大分のホテルに洗顔料を忘れてきたことにこのタイミングで気づき、駅近くのコンビニで何とか代替品を調達しました。ただバタバタしていたので8時間のナイトパックから少しだけ足が出てしまったのが悔しいところです。

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明るくなってから改めて見てみると、都城駅の駅舎は相当古びていることが分かります。朝から雨が降っており、駅前ではバスを待つ高校生(?)がわんさかおりました。

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都城駅には日豊本線吉都線の2路線が乗り入れており、まず吉都線を利用して吉松方面へと向かいます。改札口付近には3枚のモニターが並んでおり、真ん中の「小林方面」と書かれているのが吉都線です。

私が乗車するのは都城7:30発の吉都線 隼人行です。モニターには吉松行と表示されていますが、実際には吉松より先で肥薩線の隼人へと乗り入れます。乗り換え検索や紙の時刻表でも都城~吉松~隼人が1本の列車として表記されているので、なぜモニターがこのようになっていたのかはよく分かりません。

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そしてモニターを見ていただければ分かる通り、これを逃すと列車間隔が8時間以上開き、次は16時過ぎまで列車がありません。通常ならば13時台に1本あるはずですが、この列車は定期的な線路修繕工事に伴い毎月第二水曜日に限り運休となる列車で、今日がたまたまその日に当たってしまったというわけです。まぁ7:30発の列車に乗るので関係ないと言えばないのですが、数日前の宇部新川のように寝坊してしまっていたら…と考えると恐ろしいことです。

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改札口のモニターには吉松行として表示されていましたが、サボプレートにはしっかりと隼人まで直通する案内がされていました。都城から隼人へは日豊本線でも行くことができ、特急を使えばその方が圧倒的に早いので、吉松経由で都城隼人駅間を直通する列車はその旨が明記されています。

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キハ140形と呼ぶそうでヨンマルの一種らしいですが、北海道や山陰などで見たヨンマルとの違いはあまりよく分かりません。列車は定刻通り都城駅を発車しました。

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列車はすぐに日豊本線と分かれ、雨が降りしきる中を進んでいきます。吉都線はその名の通り「松」と「城」を結ぶことから来ており、途中にはえびの市や小林市といったそれなりの規模の自治体もいくつか存在しています。

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えびの飯野、えびの上江、えびのの3駅は「えびの」が入る駅名として連続しており、いずれもえびの市の市街地を形成しています。ひらがなで表記するので何だかキラキラ地名のように思えますが、漢字で書くと「葡萄野」となるようで難読のため1970年にひらがな表記の市名が誕生したそうです。ブドウと書いてエビでは流石にレベルが高すぎますね。

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都城駅から約1時間半で吉松駅へと到着。ここから先は肥薩線へと入ります。晴れているように見えるかもしれませんが、太陽は差しているものの雨も降り続いています。

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肥薩線は八代から人吉、吉松を通って隼人へと至る内陸部の路線。このうち最長片道切符では吉松~隼人駅間のみ利用します。八代~吉松駅間は2020年7月に発生した豪雨災害の影響で現在も不通の状態となっており、一部では線路が剥がされていることから「復旧の見込みが薄いのでは」とも噂されています。以前は「SL人吉」「かわせみ やませみ」「いさぶろう・しんぺい」といった数多くの観光列車が運行されており、鉄道ファンや観光客からも非常に人気の高い路線です。

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吉松~鹿児島中央駅間では「はやとの風」という観光列車もあり、ちょうど最長片道切符のルートと重なるため利用したかったのですが、残念ながらこの夏は全く運行がなかったため引き続き普通列車で移動していきます。途中では大変歴史ある駅舎も見え、途中下車したかったのですが本数が少ないのでまたの機会とします。

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途中にある中福良駅は鹿児島空港への(物理的な)最寄駅として、ごく一部のコアなファンから人気があります。空港までは山道を3~4kmほど歩くそうで、駅自体に空港の気配は一切感じられません。

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都城を出てから約2時間半、10:02に終点の隼人駅へと到着です。駅名標や乗り換え路線の案内看板等、古くからのものが使われ続けているようでとても味があります。

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隼人から先は昨日に引き続き日豊本線で移動していきます。隼人10:07発の日豊本線 鹿児島中央へと乗り換え、定刻通りで発車。接続が良いのは助かります。

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次の加治木駅では12分間停車し、宮崎行の特急きりしま号との行き違いを行いました。ここ加治木駅からは鹿児島空港への路線バスも出ており、うまく日豊本線普通列車と組み合わせて使うことで鹿児島市内から空港リムジンバスを利用するより数百円程度安くなりますのでオススメです(本数が少ないので注意!)。

watakawa.hatenablog.com

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重富駅を過ぎると列車は錦江湾のすぐそばを走ります。海岸線の形にぴったり沿って走るため線形はあまり良くないですが、その分長い区間錦江湾桜島の景色を楽しめます。あいにく雲がかかって頂上付近は見えませんでしたが…(笑)。

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10:59に終点の鹿児島中央駅へと到着! ここで少しの時間滞在することにします。

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鹿児島中央駅はその名の通り鹿児島県の中心となる駅ですが、九州新幹線が先行開業する2004年までは「西鹿児島」という名前でした。一つ隣には鹿児島駅があるためそちらの方が大きいのではと勘違いしてしまいそうになりますが、新幹線開業よりもはるか前から鹿児島市の中心と言えば西鹿児島駅で、本州方面からの寝台列車も多くは「西鹿児島行」として運行されていた過去があります。

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まだ午前中で少し早いのですがお昼ご飯。鹿児島中央駅から徒歩数分のところにあるづけ丼屋桜勘さんのカンパチ漬け丼(「日本の食」134品目)をいただきます。錦江湾の対岸にある垂水産のカンパチを濃厚なたれで漬け、ご飯にたっぷりのせた珠玉の一杯です。

驚くべきはそのお値段。お味噌汁付で何とたったの500円なのです!! 牛丼並みの手頃な価格で食べられ、味もコスパも最強ですので鹿児島にお越しの際は是非お立ち寄りください。

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さらに食後のデザートは、アミュプラザ内にある「天文館むじゃき」で名物の白くま(「日本の食」135品目)をいただきます。

白くまとはかき氷にフルーツや寒天をのせ、練乳をかけた鹿児島を代表するスイーツで、本店は駅から少し離れた繁華街「天文館」にあります。上の画像でもかなりのボリュームがあることが分かると思いますが、これでもベビーサイズ。お値段は530円です。甘いもの好きの私としては鹿児島に来たら絶対に外せません!

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さて駅へと戻り、旅を続けていきます。続いて乗車するのは鹿児島中央12:42発の九州新幹線〔つばめ318号〕博多行です。

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使用される車両は800系。まさに九州新幹線の顔と言える車両です。九州内から出る運用には入らないので、これを見ると九州へ来た実感が湧くものです。

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内装もN700系等とは大きく異なっており、新幹線というよりはまるで観光列車のような形状の座席が並んでいます。座面はフカフカでしっかりリクライニングも効きますので快適です。

列車は定刻通りに鹿児島中央駅を発車。ちなみに最長片道切符の経路としては、鹿児島中央川内駅間および新八代以北は在来線で移動し、肥薩おれんじ鉄道と並走する川内~新八代駅間のみ新幹線を使うことになっているのですが、時間がかかってしまうので一気に新幹線で北上することにしました。券面の経路としては新幹線・在来線のいずれにも乗車可能ですので特に問題はありませんが、直線的に線路が敷かれた新幹線と比べ線形の悪い在来線の方が確実に距離は長いはずですので、厳密に最長ルートかと言われるとそうではなくなってしまいます。ただし営業キロは新幹線・在来線とも同じになるように設定されています。

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既に鹿児島でいろいろ食べているので特にお腹が空いているわけではないのですが、駅構内で売っていた黒豚かつサンド(「日本の食」136品目)があまりにも美味しそうだったので思わず買ってしまいました。ジューシーな黒豚のとんかつは美味しくないはずがなく、思わず笑みがこぼれるほどのうまさでした。恐らく本当に口角が上がっていたので、周りから見ると「かつサンド食ってニタニタしている」変な人だったかもしれません(笑)。

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つばめ号は川内、出水、新水俣…と各駅に停車しながら北上していきます。山をトンネルで貫くため各駅間の所要時間は極めて短く、普通列車を乗り継いで4時間はかかる鹿児島中央熊本駅間をたったの1時間弱で結んでしまいます。「ヤッパシンカンセンダッタンジャナイスカネー」とはよく言ったもので、在来線の本数の少なさなども考慮すると全国でも有数の時短効果の大きい新幹線が走る区間と言えるかもしれません。

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鹿児島中央熊本駅間の自由席特急料金は3,240円。経路通り乗車していれば川内~新八代駅間(1,760円)で済んだと考えると倍近くかかっているわけですが、それと引きかえに絶大なる時短効果を手に入れられたのでやはり新幹線には足を向けて寝られません。

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13:39に熊本駅へと到着。このまま乗車していれば久留米まで行けるのですが、下車したいので下車します(笑)。

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熊本では、2021年春に親子で最長片道切符に挑戦され見事完遂した有酸素運動家さん@nori42195)とリックくん@tetsudoumeguri)が改札口のところで出迎えてくださいました! 平日の日中にも関わらず本当にありがとうございます。互いに思い出話等をたくさん共有させていただきました。

リックくんは自らウェブ上で「鉄道めぐり旅」と題して発信活動を行っているそうなので、是非以下のリンクからご覧になってみてください!

rail-road.sakura.ne.jp

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熊本駅で予定していた滞在時間はそれほど長くなかったのでガッツリ何か食べるということは難しかったのですが、このいきなり団子(「日本の食」137品目)というものをいただくことができました。手軽に食べられる熊本のご当地グルメで、かわいいくまモンのイラストも描かれています。「いきなり団子」の由来は「いきなり食べられるから」だそうで、駅構内のお土産物屋さんで1個からバラ売りをしていました。

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有酸素運動家さん・リックくんと別れ、ルートをさらに進めていきます。乗車するのは熊本14:21発の九州新幹線〔さくら558号〕新大阪行です。山陽新幹線へと直通するN700系での運行です。

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さくら号はひかり号・やまびこ号・はくたか号のような列車で、最速達の列車(のぞみ号等)より停車駅は多いものの通過駅も設定されており「準速達」等と呼ばれます。熊本を出ると新玉名新大牟田筑後船小屋の3駅は華麗に通過していきます。

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熊本を出てわずか20分、14:41に久留米駅へと到着。普通列車なら1時間半程度かかる距離ですからやはり新幹線の力は偉大です。

 

久留米から先は久大本線へと進んでいきますが、その様子はまた次回お届けします。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。