わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

(57)日豊本線の難所「宗太郎越え」まさかの特急まで運休に【最長片道切符の旅2021】[大分→都城]

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は最長片道切符の旅33日目の様子をお届けしていきます。

 

2021年9月7日(火)33日目

1ヵ月以上に渡る「最長片道切符の旅2021」もいよいよ大詰め。宿泊していたニューグロリア大分ホテルをチェックアウトし、33日目のスタートは大分駅からです。

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今日はこれから、日豊本線を下り宮崎方面へと向かっていくことになります。途中にあある”宗太郎越え”と呼ばれる県境付近の区間では普通列車の本数が非常に少ないこともあり、特に理由がない限りは大分~南宮崎宮崎空港駅間を結ぶ特急「にちりん号」を利用するのが妥当です。

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しかし大分駅の発車標を見てみると、にちりん号の行先は宮崎などではなく「佐伯」と出ています。何とこの日、たまたま保守工事の影響で日豊本線の佐伯~延岡駅間が日中全列車運休となっていたようなんです。

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通常であれば、大分~宮崎間は特急にちりん号・にちりんシーガイア号合わせて2時間に1本程度運行されています。日豊本線東九州を縦断するメインルートで、特急の需要は決して小さくないはずです。しかし2021年9月7日と翌週の14日に限り、下りではにちりん3・9号およびにちりんシーガイア5号が佐伯~宮崎空港駅間で運休となっており、普通列車のみならず特急を用いても日中の宗太郎越えが不可能となる日に当たってしまいました。

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大分駅を朝7時に出発する列車に乗ることも不可能ではありませんでしたが、前の日に寝坊をかましたおかげで大分への到着が予定よりだいぶ遅い時間になってしまったため、にちりん1号を見送り7時間後の列車で宮崎方面へと向かうことにしました。

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お昼を大分で過ごせることになったので、駅ビル内で名物のとり天(「日本の食」131品目)をいただきます。その名の通り鶏の天ぷらで、同じ揚げものでもチキンカツや唐揚げとはまた異なる食感を楽しめます。鶏肉好きの私にはたまりません!

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再び駅に戻り、大分14:06発の特急〔にちりん11号〕宮崎空港へと乗り込みます。朝一番のにちりん1号に続き、これが本日2本目の県境越え下り特急列車となります。

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九州を代表する特急車両「787系」。かつて特急つばめ号で活躍したJR九州の花形車両で、ダークグレーの車体が異彩を放っています。4両編成のうち2~4号車が自由席です。

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列車は定刻通りに大分駅を発車。7時間ぶりの運行ということで待ちわびた人もさぞ多いかと思いきや、車内はガラガラでした。この先鶴崎臼杵津久見、佐伯、延岡、南延岡、日向市、高鍋、佐土原に停車したのち宮崎へと至ります。

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津久見駅のホームには何やらみかん(オレンジ?)の形をしたかわいいベンチがありました。特産品か何かなのでしょうか。

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大分から宮崎までの距離は207.0キロで自由席の特急料金は1,520円。ギリギリ200キロを越えるので割高なのかと思いきや、実は200キロを切っても1,410円ということで110円しか変わらないのでそこまで損した気持ちにはなりません。JR九州の特急料金はかなり細かく刻まれており、本州3社とは少し料金体系が異なります。

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大分県内最後の停車駅となるのが佐伯駅。ここを出ると次の延岡駅まで何と約1時間ドアが開きません。佐伯から延岡までを結ぶ普通列車は早朝の1日1本しかなく、本線でありながら峠越えがあり地元の方の鉄道利用が極めて少ない区間になっています。

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せっかくなのでこれに合わせて前の晩に佐伯まで来ておいて、今朝普通列車で峠越えをしようかとも考えましたが、佐伯にはそれほど宿が多くないためまたの機会とすることにしました。

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そして宮崎県へと入り、最初の停車駅である延岡駅へと到着。この駅も最近駅舎が新しくなったそうです。私は一度も降りたことがありません。

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美々津の辺りでは、車窓にリニア実験線の遺構を見ることができました。現在リニアモーターカーの開発といえば山梨県の実験線が思い浮かびますが、かつてはここ宮崎にあったようです。

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大分駅を出てから3時間余り、17:24に宮崎駅へと到着です! 駅名標にヤシの木やビーチが描かれ、いかにも南国へやってきた感じがします。

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宮崎駅のホームではちょうど向かい側に17:35発の特急〔きりしま号鹿児島中央

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宮崎駅およびその周辺も近年再開発が進められており、以前来た時よりもかなり駅舎の見た目が変わっていました。駅前には商業施設「アミュプラザ」も開業し、車社会であると思われる地方都市ですが駅前開発も盛んに行われています。

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宮崎を代表するご当地グルメといえば…チキン南蛮(「日本の食」132品目)ですよね。鶏料理好きの私としてはこれを食べずして宮崎を去るわけにはいかなかったので宮崎駅周辺でチキン南蛮の食べられるお店を探したのですが、何とタイミングが悪くちょうど定休日だったり営業時間外だったり、はたまたコロナの影響で臨時休業をしていたり…となかなか空いているお店が見つかりません。どうしようかと彷徨っていたところ、何と駅ナカのちょっと高級そうな居酒屋さんでチキン南蛮重のテイクアウトを行っているとのことで、何とかありつけました!

自分一人で入店するには少し敷居の高いお店だったのですが、恐る恐る注文すると快くできたてをいただくことができました。ご飯の上に大きなお肉、その上にはお肉もご飯も見えなくなるほどたっぷりとタルタルソースがかかっています。一説によれば「宮崎のチキン南蛮は本来タルタルソースがかからない」という話を聞いたことがあるのですが、実際かかっていた方が美味しいと思うし宮崎で長く続くチキン南蛮のお店でもかけて提供しているところも多いので、個人的にはかかっている方が好きです。

お値段850円とお手頃だったのでとてもありがたかったです。他の人の迷惑にならないよう、宮崎駅前のベンチでいただきました。

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さらにもう一つ、駅構内のお土産物屋さんでマンゴーゼリー(「日本の食」133品目)をバラ売りしているのを見つけたので食後のデザートにいただきました。宮崎と言えばマンゴーは外せません! とってもフレッシュで甘く、もはやマンゴーをそのまま丸かじりしているような味わいでとても美味しかったです。お値段1つ205円でした。

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宮崎駅の改札口はかつて上りと下りが分かれていましたが、現在では統一され発着する列車は大きな発車標1枚にまとめられています。

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今夜は宮崎で宿泊…かと思いきや、さらにもう少しルートを進めます。乗車するのは宮崎19:13発の日豊本線 西都城です。先ほどまで乗車していた特急よりもさらに短い2両編成の列車で、車内は帰宅する高校生でかなり混雑しています。

途中の清武駅田野駅は駅周辺の人口も多いようで、多くの高校生がこれらの駅で降りていきました。青井岳~山之口駅間では何と駅ではなく信号場のような場所で列車の行き違いを行い、珍しい体験をすることができました。

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20:29に都城駅へと到着。これをもって33日目の移動は終了です。年季の入った駅舎が明かりに照らされて何とも雰囲気がありますね。

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今夜の宿は快活CLUB都城店。ロードサイド型店舗ですが駅から歩いてすぐの場所にあります。

ただしこの店舗にはシャワーがないことを前もって確認しておいたので、都城駅前にある「スーパー銭湯元気湯」に立ち寄ってから向かいました。やや古びたスーパー銭湯ではありましたが、リーズナブルにさっぱりすることができました。

 

というわけで33日目はここまで。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。