わたかわ 鉄道&旅行ブログ

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驚愕のノンストップ運行! 成田山初詣むさしの号に乗ってきた【府中本町→成田】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は1日限定で運行された超貴重な臨時列車についてご紹介していきます。

 

2022年1月10日(月)

さて、今回は府中本町駅へとやってきました。南武線武蔵野線が接続する主要駅で、南武線では快速も停車します。

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今回乗車する超貴重な臨時列車、それがこちら。府中本町9:45発の快速〔成田山初詣むさしの号〕成田行です。列車名から分かる通り、成田山新勝寺への初詣客を輸送する目的で運行されます。

JR東日本では、毎年1月の初詣シーズンに首都圏各地から成田へ直通する臨時快速列車を運行するのが恒例となっています。2022年はこの府中本町のほかに小淵沢、前橋、宇都宮、青梅を発着するものが運行されました。それぞれの運行日数は1~2日程度と少な目なので予定を合わせる必要があります。数年前まではこのほか横須賀や伊東、果ては福島県の富岡を発着するものまで運行されていたような記憶があります。

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ホームへ降りると、ちょうど列車が入線してきていました。波動用のE257系5500番台(5両編成)です。かつては房総半島を中心に運行されていましたが、最近は塗装を少し変えてこのように臨時列車の運用に就くことも増えてきました。波動用としての185系を置き換えた形で、この成田山初詣臨にもかつては185系が多く使われていました。

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府中本町駅武蔵野線ホームは1面2線の島式であまり余裕がなく、しかもそのうち2番線は降車専用ホームということで列車は全て3番線から発車することになっています。今回この成田山初詣むさしの号の1本前に9:40発の定期列車があったため、成田山初詣むさしの号はその直後に慌ただしく入線し短い時間で発車していくこととなりました。

通常特急車両が入線することのない府中本町駅にE257系がいるのは何とも不思議な光景です。

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無事に乗り込み、列車は定刻通り9:45に府中本町駅を発車。全ての座席が普通車指定席となっており、特急運用ではないため座席のヘッドカバーは外されています。

まず列車は武蔵野線を走っていきます。もちろん普段武蔵野線内から成田へ直通する列車はないので、どのようなルートを辿るのかにも注目です。

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乗車にあたっては、乗車券のほかに指定席券(530円)が必要です。特急車両にこの530円の追加料金だけで乗れると思うと乗り得ですが、春以降の各方面への臨時列車ではこのE257系も特急としての運用が多いようですので、もしかすると2023年以降は成田山への初詣臨も特急化されるかもしれませんね。

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列車はまず最初の途中停車駅、西国分寺に停車。中央線と交差する、需要の高い駅です。府中本町を出発した時点で車内はかなり満席に近い状態でしたが、ここ西国分寺からも少し乗車がありました。

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続いては新秋津に停車。ここは西武池袋線との乗換駅です。武蔵野線はこんな具合で都心方面から放射状にのびる他の路線との乗換駅を多くもつため「東京メガループ」路線の一つに数えられています。

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そして新秋津のお隣、東所沢にも停車します。ここは他路線との乗換駅というわけではありませんが、2面4線でそれなりの規模がある駅です。ここまででわずかにあった空席も全て埋まり、いよいよ車内は本格的に満席状態となりました。

列車内は鉄道ファンも多い一方で、そうではない一般の初詣客の方も多数いらっしゃいました。ちびっ子たちの声も聞こえてきて、いかにも週末の行楽列車といった雰囲気です。

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そして何とこの列車、東所沢を出ると終点の成田までドアが開きません東所沢駅の発車時刻は10:01、終点成田駅の到着時刻は11:38ですので何と1時間30分以上も客扱いを行わないことになります。

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列車名にもある通り、この列車はあくまでも武蔵野エリアの人を成田山新勝寺まで乗り換えなしで結ぶのが主な目的になっています。この先武蔵野線内でも武蔵浦和南浦和など主要駅がいくつもありますが、あまり細かく停車していると本来の意図と異なる形での短区間利用が増えるため、このように長時間ノンストップで運行しているものと思われます。まさに特急のような走りです。

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しばらくすると埼京線や新幹線が走る高架の下をくぐって武蔵浦和へ。ややスピードを緩めながらも停車することなく通過していきます。

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その次の南浦和ではわずかな時間ですが停車しました。ドアは開かない運転停車だったようです。ホーム上で次の列車を待つお客さんも「何だこれは」と言わんばかりに目を丸くしてこちらを見ていました。

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越谷レイクタウン吉川美南、新三郷付近ではイオンモールIKEAコストコといった大型商業施設が多数並びます。多くはかつて武蔵野線の操車場として使われていた土地を再開発して造られたもので、かつて鉄道用地であったことは車窓からでは想像もつきません。

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南流山駅を通過した後、列車は次第に減速をはじめます。そして武蔵野線の新松戸方面へと向かう線路と分かれポイントを左に進んでいきます。

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武蔵野線は、上の図のように新松戸駅常磐線と交差しています。ただし互いのホームが上下でクロスしているため、武蔵野線から常磐線へと入る短絡線が用意されています(図の赤い実線)。今回の成田山初詣むさしの号は赤い点線のルートで進んでおり、写真にある新松戸総合病院もこの短絡線の線路のすぐそばにあります。

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北小金の手前で常磐線と合流。常磐線複々線になっており、成田山初詣むさしの号は快速線の方を走ります。

それにしても驚くことに、常磐線に入ると列車のスピードがかなり上がりました。武蔵野線は全列車が各駅停車であまり待避設備のある駅もないので表定速度が普通列車とあまり変わらない印象でしたが、常磐線では特急や快速が高頻度で走る快速線を走行しているためか、手元のスピードメーターは何と100km/h前後を示していました。臨時列車だからと言ってゆっくり走っても後ろが詰まってしまうからかもしれません。

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快速線の方は限られた駅にしかホームがありませんが、隣を走る緩行線はこまめにホームが設置されています。まるで関西の新快速に乗っているような気分です(常磐線は路線別複々線なので厳密には異なりますが)。

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10:58頃に列車は我孫子駅へと到着。ここから先は常磐線を離れ、いよいよ成田線へと入っていきます。

ここでも客扱いは行いませんが、わずかな時間の運転停車がありました。唐揚げそば食べたいですね。

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成田線に入ると、車窓にはだいぶ雪が溶け残っている様子が窺えます。乗車日の4日前(1月6日)に関東の広い範囲で降雪があったのでそれが原因かと思いますが、都市部では既にほぼ溶けきっていたので少し驚きました。

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複々線になっている常磐線とは異なり、こちら成田線は単線になっています。そのため途中の布佐駅安食駅ではそれぞれ列車行き違いのための運転停車がありました。

単線とは言っても10両編成の通勤列車も行き交い、上野・東京方面への直通列車も設定されているくらいなのであまりローカル線の駅といった雰囲気はありません。都心へ通勤される方もそれなりにお住まいなのではないでしょうか。

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一方で駅間ではのどかな雰囲気もあり、だいぶ遠くまでやってきたことを感じます。

そしてまもなく終点が近づいてきました。行楽客が多いということもあってか、車内ではだいぶ早くから降りる支度を始める人もいます。車内アナウンスにて、自動改札機には乗車券のみを投入する旨や、一葉券になっている場合はそれをそのまま自動改札機に投入するよう詳しい案内がなされていました。

また、帰りにこの列車を利用する乗客もいったん全ての荷物を持って降りるように案内されていたのはとても面白かったです。もしかすると団体列車やツアーバスの感覚で、「帰りも同じ席に座るから」と荷物を置いていってしまうパターンもあったりするのでしょうか。

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府中本町駅を出てから約2時間、11:38に列車は定刻通り終点の成田駅へと到着!

約1時間半ぶりにドアが開き、ようやく下車することができました。

ホーム上はかなり多くの人で賑わっており、頭上には「謹賀新年」と書かれた横断幕も掲げられています。

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列車は到着後10分もたたないうちに、すぐに佐倉方へと回送されていきました。

 

というわけで、今回は府中本町から成田まで走る臨時快速列車〔成田山初詣むさしの号〕へ乗車してきました。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。