わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

(35)きのくに線を走るかわいい特急で和歌山縦断!【最長片道切符の旅2021】[新宮→和歌山]

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は最長片道切符の旅20日目の後半の様子をご紹介していきます。

 

2021年8月25日(水)20日目②

亀山発のロングラン普通列車に乗車し、約4時間かけて新宮駅に到着。いよいよ和歌山県へ突入し、これより先はJR西日本管内へ入ります。

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乗車するのは、新宮11:27発の特急〔くろしお22号〕新大阪行です。ここ新宮駅を始発として紀伊半島の西岸を走り、新大阪へと至る列車です。今回は最長片道切符のルートと重なる途中の和歌山駅まで乗車していきます。

余談ですが、この新宮駅では名古屋方面と新大阪方面の列車が全てまとめて1枚の発車標に表示されています。たまたまこの日は団体専用臨時列車「WEST EXPRESS銀河」紀南コース復路の運行日だったようで、発車標には名古屋・京都・新大阪の大都市3つが並びました。まるで近鉄特急のようです。

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ホームに入ると、既にくろしお22号は停車していました。JR西日本の287系特急電車6両編成で、白浜アドベンチャーワールドにちなんだ「パンダくろしお」ラッピング車両です。

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車体側面にも実に様々な動物がプリントされており、今回アドベンチャーワールドへは行けないもののまた次の機会に行ってみたくなります。

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車内へ入ると、ヘッドレストのカバーが一つひとつパンダの顔になっているのが分かります。車両前方から乗り込むと大量のパンダがこちらを向いているように見えて一瞬ビビるかも…?

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列車は定刻で新宮駅を発車。早くも車窓左手には太平洋の眺めが広がります。

ちなみに亀山~新宮~和歌山(~和歌山市)駅間が全て「紀勢本線」で間違いありませんが、JR西日本区間の新宮~和歌山駅間のみ「きのくに線」という愛称がつけられています。きのくに線内ではかなり海の眺めが期待できそうです。

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列車は早くも那智駅運転停車し、列車の行き違いを行います。熊野那智大社への玄関口となる駅ですので特急の客扱い停車をしてもよい気がするのですが、現状では臨時停車等も含め特急が客扱い停車をすることはありません。

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そんな特急くろしお号の車内でいただく「日本の食」77品目はさんまの姿寿司(750円)、78品目はめはり寿司(2個400円)です。いずれも新宮駅前の「徐福寿司」さんで購入しました。

さんまの姿寿司はその名の通り、さんまが丸々一匹押し寿司になっています。身が締まっていてとっても美味しかったです! 頭と尻尾の一部には硬い部分がありましたので、無理に食べなくても良いのかもしれません。

めはり寿司は高菜の古漬けで寿司飯を包んだ一品で、寿司とは言いながらも海鮮系の食材は一切使っていません。どちらかといえばおにぎりに近いですが、これもとっても食べ応えがあり美味しかったです。

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列車は入り組んだ紀伊半島の海岸線を走っていきます。繰り返しになりますがJR東海区間とは比べ物にならないくらい海の景色が美しく、透き通るような青い色が夏を感じさせます。空は少し雲がありますが、天気はもってくれたので素晴らしい絶景を堪能することができました。

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途中停車する串本駅は「本州最南端の駅」としても知られ、近くには潮岬もあります。今回は行けませんが、また次回行ってみたいものです。

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今回は自由席特急券を購入して新宮~和歌山駅間を移動しています。その営業キロは何と200.7キロということでギリギリ200キロをオーバーし1,980円となってしまい、新宮より一つ先の紀伊勝浦から乗車すれば200キロを切るため1,760円で乗車できます。しかし実際には新宮~紀伊勝浦駅間にも海の綺麗な区間があり、220円多く払うだけの価値はあったように思います。

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13:19に白浜駅へと到着。ここでは7分間の停車があります。てっきりここで増結でもするのかと思っていましたが特にそういうわけではないようです。

白浜からはかなりの乗車がありました。特急くろしお号の約半数がここ白浜どまりとなっており、それほど関西~白浜間のみでも高い需要があるということなのでしょう。ただそれでも平日だからか、自由席車両が激しく混雑するということはありませんでした。昼間で時間帯的に中途半端だからというのもあるかもしれません。

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白浜を出てからも車窓左手には海が続きます。だいたいみなべ町付近までは断続的に海岸沿いを走りますので、是非乗車される際は注目してみてください。

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その後は車内でウトウトしていましたが、気づけば列車は海南駅に到着。この辺りまで来ると、本数は少ないですが大阪市内からも直通する普通列車がわずかにあるようです。海岸沿いを走る自然豊かな路線から、だんだんと市街地へ入っていきます。

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新宮駅を出てから約3時間半、14:48に定刻通り和歌山駅へと到着!

列車はわずかな停車時間の後、すぐに発車し終点の新大阪へと向かっていきます。まだここから1時間かかる距離ですので、和歌山~新大阪駅間のみで特急に乗車される方も珍しくなさそうです。

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立派な駅ビルがそびえる和歌山駅。ホームでは関西圏でよく聞く接近メロディが絶えず流れ、関西がすぐそこまで迫ってきていることを実感します。

最長片道切符のルート上ですと、この先は和歌山線・桜井線へと進み五条・高田・奈良方面へ、その先大和路線大阪市内へと向かうルートになります。まだ明るい時間ですので、頑張れば奈良か大阪あたりまでは行けるでしょう。ただしこの日進めるルートはここまでとし、翌日からは3日間ほど時間を割いて「四国最長片道切符」へと挑んでいきます。

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ご存じの方も多いと思いますが、稚内から肥前山口までのルートを辿る「最長片道切符」では四国をルートに組み入れることができません。これは本州と四国を結ぶJR線が瀬戸大橋線の1本のみとなっており、一度四国に入ると再び本州へ戻るルートを組み立てることができないからです。

そこで今回、私は「四国最長片道切符」と題し、四国島内のみで完結する最長ルートの片道切符稚内肥前山口とは別に用意しました。四国島内でも引き続き「日本の食」をテーマに、各地の美味しいご当地グルメをたっぷり堪能していきます。

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四国最長片道切符については26日の朝からスタートとなるため、25日のうちに四国へ渡っておく必要があります。和歌山~徳島間では「南海フェリー」が運航されているため、今回はそちらを利用します。ただ新型コロナウイルスの影響でこちらも減便が発生しており、当初組んでいた予定では四国に渡れないことが割と直前で判明したので、ここまでに溜まっていた洗濯物を片付けたりスーパー銭湯に行ったりなどして、和歌山市内で態勢を立て直す時間としました。

前の晩に亀山でシャワーを浴びれていなかったので、和歌山市駅から程近い「ふくろうの湯」でゆっくりここまでの汗を流します。ようやくしっかりと風呂に入ることができ、感無量です。料金は1,000円ということで若干お高めではありましたが、私を長時間入浴ができていない苦しみから解放するには安すぎるくらいでした。

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そして夕刻の和歌山駅に到着。和歌山駅よりもこちらの駅の方が街の中心といった様子で、主に南海の駅ですがJRの和歌山市和歌山駅間の区間列車も乗り入れます。

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これより南海フェリーの発着する和歌山港まで、1駅だけですが南海の特急「サザン号」を利用していきます。指定席車両には別途料金がかかりますが、自由席車両は乗車券のみで利用できます。

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なんばから大量の帰宅客をのせて、列車が入線してきました。多くの特急サザン号はここ和歌山市が終点のようで、フェリーに接続する数少ない何本かのみ和歌山港発着となるようです。

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4分ほどであっという間に和歌山港駅へと到着。なんばから続く線路はここが正真正銘の終点となっているようです。

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改札口を出て右に進み、フェリー乗り場へと続く長い通路を歩いていきます。一応和歌山市街~和歌山港の間は路線バスでも移動できるようです。

その隣には出港時刻も掲載されていますが、概ね1便おきに「休航」と書かれた赤いマグネットが貼り付けられています。本来ならば16:25発の便に乗る予定でしたが、これが休航となってしまったために約3時間後の19:15発まで待つしかなかったというわけです。和歌山港発の最終便に乗船することになります。

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フェリーターミナルにある自動券売機で往復乗船券を購入します。通常片道2,200円ですが、往復で購入する場合は復路のみ10%OFFとなるようです。HP上には学割の設定もあると書いてあったのですが、フェリーターミナルに係員の方がいらっしゃる様子はなく、学割適用のためには時間に余裕をもってインターホンで係員の方を呼ばなければいけないようだったので、それも面倒だと思い学割適用は諦めました。

f:id:watakawa:20211115191045j:plainまもなくすると乗船開始。徒歩での乗船客の数は10~15名ほどと非常に少なく、これでは減便もやむなしと思ってしまいます。

f:id:watakawa:20211115191122j:plain定刻通り船は19:15に和歌山港を出港。これより約2時間かけて対岸の徳島港へと向かいます。今回はこちらの食堂のようなスペースで過ごすことにしました。

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夕食は和歌山らしいものを…と思いましたが、洗濯等バタバタしていたこともあり和歌山市内では食べられなかったので、和歌山市駅のスーパーで買ったチキン南蛮弁当です。これは流石に「日本の食」にはカウントしませんが、もちろんとても美味しかったです。

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食後のデザートはこちら。和歌山・湯浅の醤油を使用したくるみ醤油餅(8個入579円)(「日本の食」79品目)です。同じく和歌山市駅のスーパーで購入しました。かなり弾力があり、ほのかな醤油の風味を楽しめます。くるみも歯ごたえがあって醤油によく合います。

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食後は船内探検もしつつ、ゆっくり過ごします。特急列車のようなリクライニングシートもあるようですが、今回は利用しませんでした。

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船は順調に徳島へと向かっていきます。常に本州・淡路島・四国のいずれかの陸地が近いため、スマホの電波が圏外になることはあまりありませんでした。ただし船内にあるWi-Fiはやはりまともにつながらなかったので、通信を伴う作業を船内に持ち込むのはやめておいた方がよさそうです。

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21:25に船は定刻通り徳島港へと到着。外はもちろん真っ暗ですが、「ようこそ徳島へ」の文字から辛うじで四国へ上陸したことを実感できます!

f:id:watakawa:20211115192856j:plain徳島港から徳島の市街地までは、路線バスがちょうど接続しているので乗り込みます。21:30の発車ということでかなりギリギリでしたが、私一人のみをのせて定刻通りに港を出発していきました。他に乗る人はいなかったのでしょうか…? 気になります。

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今夜の宿は快活CLUB 徳島大学前店です。バスを終点の徳島駅前まで乗ってしまうとやや戻る形になりますので、少し手前の「徳島中央公園・裁判所北」というバス停で降りました。

思えばこの日の朝いた場所は三重県の亀山です。最長片道切符のルート上の移動としては昼過ぎの和歌山駅でこの日は終了ですが、1日で紀伊半島を一周しさらにフェリーで四国に渡ってきたと考えると移動距離自体はかなりのものになりました。

翌26日(木)からは、いよいよ四国最長片道切符の旅が始まります! その模様は次回以降でお届けしていきます。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。