わたかわ 鉄道&旅行ブログ

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(5)代行バスで狩勝峠を越える! 旭川ラーメンに舌鼓【最長片道切符の旅2021】[新得→旭川]

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は最長片道切符の旅・3日目の続きとなります。

前回の記事では釧路から特急おおぞら号の自由席を乗り比べながら新得までやってきまして、今回は新得から続きを書き記していきます。

 

2021年8月5日(木)3日目②

帯広からの特急おおぞら6号にて、新得には13:32に到着しました。これより先は富良野方面へと進んでいきます。

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石勝線と根室本線が接続する駅

鉄道ファンならば既にご存じの方も多いことと思いますが、これから進んでいく根室本線の東鹿越~新得駅間は2016年の台風の影響で現在も不通の状態となっており、バスによる代行輸送が続けられています。この区間では鉄道が走らなくなって5年が経過し、正直もう再び鉄道として復活する可能性は限りなくゼロに等しいというところだと思いますが、一応まだ廃線の扱いにはなっていないため、代行バスJRの鉄道路線とみなしこの代行バス区間を最長片道切符のルートに組み込むことができるというわけです。

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最長片道切符のルートとバス代行区間

ルートに示すとご覧の通り。前回もお話した通り、根室本線で滝川~富良野新得と進むルートはかつて札幌と道東を結ぶメインルートでしたが、石勝線全線開業に伴いその役割を譲ることになり、近年この区間では普通列車の運行がメインでした。

しかし2016年の台風災害の影響で東鹿越~新得駅間の被害が特に甚大だったこともあり、この区間の復旧作業に大きな進展は見られないまま5年が経過しています。その途中には日本三大車窓の一つとしても知られる「狩勝峠」もあり、自然環境の厳しさが良く分かります。

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乗り場は「駅前」

ともかく、この代行バスに乗らないことには最長片道切符のルートを進められませんので、新得13:57発の根室本線代行バス 東鹿越行へと乗り込んでいくことにします。駅舎内の発車標にもしっかりと表示されており、乗り場は「駅前」となっています。

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1日4便

代行バスの本数は1日4往復。このほかに途中の落合始発で運行される東鹿越行の便が早朝に1本設定されています。1日4往復というと通勤通学にもその他の日常生活にもほとんど使い物にはならないというのが正直なところかと思いますが、一方で沿線人口は少ないながらも交通弱者にとっての貴重な生活の足だったりもするから難しいところです。

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大型観光バスでの運行

新得駅前で待っていると、バスが到着してきました。根室本線代行バスには、何とこちらの大型観光バス車両が使われます。列車代行バスというと、通常は路線バス車両であったり、地方へ行くとマイクロバスで運行されていることもあったりしますが、かたやこの根室本線ではかなり豪華な仕様になっています。

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鉄道で言う「行先表示器」

到着と同時に次々に人が乗り込んでいきますが、私を含めそのほとんどは遠方からの旅行客です。JR線の列車代行ということで乗車の際にはJRの当該区間に有効な乗車券類が必要となりますが、乗車時・降車時とも特に券面の確認等はしないようです。ただしあくまでも列車の扱いで走るバスですから、運賃を支払わずに乗るのは不正乗車となりますので注意しましょう。

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暑そう

13:57にバスは定刻通り新得駅前を出発。市街地を抜けて国道38号線へと入り、狩勝峠に向けて緩やかな上り坂が続きます。坂は徐々に急になっていき、体感でも分かるほどになっていきます。

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耳キーンなるわ

坂を上っていくにつれて、だんだん標高もあがっていき、耳がツーンとなるおなじみの感覚を味わえます。日光のいろは坂などと異なり、いつまでも永遠に右へ左へくねくねと曲がる蛇腹の道が続いているわけではなく、一部区間を除いて道路は比較的直線的であるというのも面白い特徴です。

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サホロリゾート

新得を出てから約20分、最初の駅である落合に到着するよりも手前でバスは少し寄り道をします。この狩勝峠へと向かう道すがらにある「十勝サホロリゾート」と呼ばれるリゾートホテルに代行バスが立ち寄ることで、このリゾートホテルへのアクセスを考慮しているようです。しかしこの停留所で乗降する人は一人もいませんでした。朝一便とかだとチェックアウト後の人がかなり乗り込んできたりするのでしょうか、分かりませんが。

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狩勝峠の頂上

そしてバスはさらに上り、いよいよ狩勝峠の頂上付近へとやってきました。日本三大車窓の一つにも数えられる全国屈指のビュースポットではありますが、今私が乗車しているバスは観光周遊を目的とするバスではないので、ビュースポットだろうとお構いなしに通過していきます。実は「日本三大車窓」とは言うものの、この絶景を眺められる位置に線路が通っていたのは1966年までで、現在線路があるルートはこれより南側の山の中にまっすぐなトンネルを掘って直線的に結ぶルートとなっていますので、台風災害がなかったとしてもこのような景色を現在の鉄道の車窓から眺められるわけではないということです。言い換えれば、2016年以降は台風災害という思わぬ形で「日本三大車窓」の一つが復活しているということになります。

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今度は下る

いったん頂上まで上ったら、あとは下るのみ。この下り坂でも若干のカーブはあるものの、全体的にそこまでの険しい道のりには見えず、他の峠道とはだいぶ様子が異なるなというのが率直な感想です。

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落合駅

新得を出てから約50分、ようやく最初の途中駅である落合に到着。この新得落合駅間で峠越えがあるため駅間が異様に長いわけですが、特にここでの乗降はありませんでした。東京メトロ東西線にもある駅名ですが、そことは比べ物にならないくらい利用者の少ない駅です。

駅舎は代行バスの待合室として今も使われているようですが、ホームや跨線橋といった鉄道関連の設備は5年間全く使われていません。その荒廃ぶりはまるで廃線のようだとSNSでもしばしば話題になりますが、おそらくこのまま本当に廃線になってしまうものと思われます。

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幾寅駅は映画『鉄道員』の舞台

その後は比較的短い間隔で駅が続きます。南富良野町中心市街地に入り、続いて停車するのは幾寅駅。高倉健さん主演の映画『鉄道員』(ぽっぽや)のロケ地としても知られ、駅舎や周辺の建物などは映画撮影時のまま残されています。観光地としては決して無名というわけでもありませんので多数の乗降があるかと思いきや、実際は一人が降車しただけ。というのもやはり代行バスの本数の少なさゆえ、いくら駅前とはいえ公共交通機関で訪れるのに適した観光地とは言い難く、ほとんどの人はレンタカー・マイカー・バスツアーで立ち寄るようです。

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東鹿越駅に到着

そしてバスはかなやま湖のすぐそばを走りながら、15:04に終点の東鹿越駅へと到着です。ここで乗客全員が代行バスから列車へと乗り換えていきます。

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ちょうどよい接続

ホームの方向へ歩いていくと、既にキハ40系が停車中。東鹿越15:12発の滝川行普通列車です。当然ですが代行バスと列車は接続を取るようにダイヤが組まれていて、その接続は10分前後と長すぎず短すぎずのちょうどよい時間になっています。逆に滝川・富良野方面から列車でこの東鹿越までやってきた人がこれより先は代行バスへと乗り換えていくことになるため、2016年以降この東鹿越駅は相互に乗り換えを行う新たな”交通の要衝”として機能しています。

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2016年以降に造られたサボ?

側面のサボにもしっかり「東鹿越」の文字が入っています。2016年の台風災害が起きるまで、この東鹿越駅は単なる途中駅の一つに過ぎなかったので、おそらくこの東鹿越発着を示すサボは2016年以降に造られたものなのかなという気がします(間違っていたらすみません)。

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サッポロビールの広告はもうない

それでは無事に乗り込み、列車は15:12に定刻通り東鹿越を出発。乗客は先ほどの代行バスからほぼ変わらない顔ぶれで、特にそこまで車内が混雑する様子もありません。ただし非冷房車両なので、窓を開けて風を取り込みながら進んでいきます。

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空知川

個人的にこの辺りで一番のビュースポットは、東鹿越を出てすぐ空知川と交わる地点です。川とは言うものの湖につながっているため幅が広く、まるで異国の地に来たかのような絶景が広がります。

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布部駅は『北の国から』のロケ地

富良野の一つ手前にある布部駅は、1981年に放送されたフジテレビ系ドラマ『北の国から』のロケ地としても知られており、先ほどの幾寅駅と合わせて聖地巡礼スポットとして知られています。実は一説によると、根室本線は現在鉄道の運行ができている富良野~東鹿越駅間を含めた富良野新得駅間をまるごと廃線とする話も出ているようで、そうなるとこの布部は現在鉄道が来ているにも関わらず近い将来廃止されるリスクを背負った駅と言えます。

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富良野に到着

そして15:51に富良野駅へと到着。何となく終点の駅のようなイメージがありますが、実際はわずかな停車時間の後滝川へ向けて発車していく列車ですので、急いで下車します。

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富良野駅

「北海道のへそ」として知られる富良野。10年前に初めて北海道に来た時はこの街で名物の「オムカレー」を食べた記憶がありますが、今回は夕方という何とも中途半端な時間なのでガッツリとしたご飯ものはちょっと食べられなさそうです。

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はっぱジェラート トリプルカップ

というわけで、次の列車まであと約1時間あるので、駅からすぐの「はっぱジェラート」さんに立ち寄りジェラートをいただきます! 「日本の食」通算9品目となります。

このお店では富良野やその周辺で取れた地元素材のジェラートが人気で、日々地元客や観光客で賑わいます。この日も外は蒸し暑く、次から次へとお客さんがジェラートを買っていっておりました。

私がチョイスしたのは「いちご」「ブルーベリーヨーグルト」「ハスカップミルク」の3種。どれも素材本来の甘みと酸味が絶妙にマッチしていてとても美味しかったです! ジェラートは12種類ほどの中から好きな3種を選べるこの「トリプルカップ」が500円でした。

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再び駅に戻る

ジェラートを食べ終わったところで、駅に戻り列車を待ちます。次に乗車する列車は富良野16:55発の富良野線 旭川となります。

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キハ150

使用車両はキハ150形と呼ばれる四角い顔の気動車で、2両編成での運行です。旭川~美瑛~富良野駅間を結ぶこの富良野線は観光需要が極めて高く、北海道のローカル線にしては高頻度ともいえる1~2時間に1本程度の運行本数が確保されています。ただ夕方ともなると観光客は少なく、乗客の多くは地元の高校生のようでした。

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観光列車も走る路線

16:55になり、列車は定刻通り富良野を発車。本日の目的地である旭川まで向かいます。

駅を出てまもなくすると線路の両側には広大な畑が広がります。この開けた風景こそが富良野線の最大の醍醐味でもあり、土日祝を中心に運行される観光列車「富良野・美瑛ノロッコ号」では窓のない車両からたっぷりとその風景を味わうことができます。今回タイミングが合えばノロッコ号にも乗りたかったのですが、あいにく合わず普通列車での移動となります。

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2両編成だけどホームに入りきらない

途中いくつかの駅では、何と私の乗車する2両目がホームに入りきらず踏切を塞ぐという光景も見られました。わずか2両編成での運行にも関わらず、ホームはそれより短い1両分しかないためこのような事態が毎日起こっています。踏切を渡りたい人からすると厄介かもしれませんが、首都圏のような高頻度での運転ではないからこそ成り立つと言えそうです。

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美瑛

しばらく進むと、列車は美瑛駅に到着。ここも観光の重要な拠点となる駅です。美瑛といえば青い池やセブンスターの木、マイルドセブンの丘など有名な観光地があちこちにありますが、どれも駅から遠く公共交通機関でのアクセスはかなり困難です。

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「西」とつく駅が4駅連続

また旭川空港の近くを通り過ぎるころ「西聖和」「西神楽」「西瑞穂」「西御料」と4駅連続で「西」のつく駅を通ります。この順番を正しく覚えることの難しさは高校時代の地歴公民の暗記の難しさに通ずるものがある気がします(笑)。

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開放的な造りの旭川駅

そして18:16に終点の旭川駅へと到着です。3日目の移動はここまでとします。

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2011年に完成した新駅舎

様々な特急の始発・終着でもあり、また各方面へのびる路線のターミナルでもある旭川駅。屋根が高く新幹線駅のようなスケールの大きいこの4代目旭川駅舎は2011年に全面開業し、今年でちょうど10年となります。私自身これまであまりしっかりと旭川駅に降り立ったことはなく、かなり新鮮です。

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旭川ラーメン

ここで夕食のお時間ということで、今回は「旭川ラーメン」をいただきます! 「日本の食」通算10品目となります。

駅周辺には旭川ラーメンを提供する店があちこちにあり、まさに旭川は「ラーメンの街」という感じがします。その中でも今回は、駅からすぐ近くの「梅光軒」さんで醬油ラーメン(800円)をいただきました。いや~これが本当に美味しい! メンマやチャーシューも一切れが大きく食べ応えがあります。ラーメン屋さんというと男性1人客ばかりというイメージがありますが、このお店では女性や家族連れも多く、観光客のみならず地元の方からも愛され続けているお店なんだと実感しました。

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今夜の宿

北海道に入ってからここまでネットカフェに2連泊してきましたが、この日は何とホテルに宿泊します! 旭川駅から2kmほど歩いた場所にある「OYO ダイバーシティホテル シントキワ」さんに1泊します。フロントに誰もおらず若干戸惑いましたが、無事にチェックインを済ませることができました。

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初めてのホテル(そういう意味じゃない)

というわけで、最長片道切符の旅3日目はここまで。

続きはまた次回お届けしていきます。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。