みなさんこんにちは! わたかわです。
今回は「近すぎる2駅」として、大久保駅と新大久保駅についてご紹介します。
まずやってきたのは、山手線の新大久保駅。新宿から外回り(池袋・上野方面)の電車に乗車して1駅目です。
駅周辺には韓国料理店が多く、コリアンタウンとしても有名な新大久保。世界有数の乗降客数を誇る新宿駅と高田馬場駅に挟まれていながら、この駅は山手線のみが乗り入れており、他のJR線や私鉄・地下鉄等は一切停車しません。
新大久保駅のホームの南側へ行くと、西武新宿駅が見えます。西武新宿駅は山手線の新宿駅と新大久保駅のほぼ中間地点にあり、この新大久保駅からも歩けないことはない距離感ですが、西武”新宿”駅というからにはやはり新宿から歩く人の方が圧倒的に多そうです。
しかし、そんな新大久保駅から歩いて乗り換えられるJRの駅が存在します。それが中央線各駅停車の「大久保駅」です。
山手線の新大久保駅は高架になっており、ホームが高い位置にあるため、ホーム上から駅前通りを見渡すことができます。新大久保駅のホームと直角に交わるように走るこの大久保通りの先を望むと、何やら向こうにもう一つ緑色の高架線が見えるのがわかります。そこに白い文字が書かれており、よく見ると…「大久保駅」と書いてあるではありませんか!
そう、この大久保駅と新大久保駅は別のJRの駅でありながら非常に近い距離にあり、徒歩での乗り換えが十分可能な駅となっているのです。
地図上で見ても、この2駅は非常に近い位置にあることがよくわかります。他にも新宿周辺には私鉄・地下鉄等多数の駅がありますが、その中でも大久保駅~新大久保駅が近接する様子が際立っています。
一度新大久保駅の改札口を出てみると、入口のモニターにはここがJR大久保駅でないことがはっきりと示されております。「大久保通りを直進してください」とあり、距離は約400メートル。恐らく京葉線の東京駅への乗り換えよりも圧倒的に近いと思います。
カフェ等が併設された新大久保駅の駅舎はまさに大久保通りに面しており、大久保駅への道のりは1本道でとてもわかりやすくなっています。雨が降る中ではありますが、ここから試しに歩いてみたいと思います。
新大久保駅の改札を出て目の前の横断歩道は渡らず、左に曲がります。歩道は狭い(というか人が多い?)ため、走ったり早歩きをしたりというのは難しいですが、パチンコ店や飲食店等を横目にスタスタと歩いていきます。
そしてあっという間に大久保駅の北口へと到着。改札口から改札口への移動で、かかった時間は3分54秒。少し写真を撮るために立ち止まったりしていたので、それがなければおおむね3分程度で両駅間の乗り換えが可能ということになります。
発車標にもしっかりと「山手線の駅ではありません」と書かれた紙が貼りつけられています。確かにこれだけ近接していて、かつ駅名も非常に似ているとなると、混同する観光客は多そうです。もっとも新宿駅・代々木駅までの乗車なら、どちらの駅からでもあまり大きな違いはありません。
大久保駅も新大久保駅と同様に高い位置にホームがありますが、そのホームが大久保通りと交差しているわけではないので、大久保駅のホームから新大久保駅や山手線の線路は見えません。
こちらの大久保駅は、新大久保駅と比べるとやや影の薄いイメージがありますが、やはり新宿から1駅に位置し、中央線各駅停車以外は全て通過します。
特急や快速が走る線路にはホームがなく、新宿を出ると次の快速停車駅は中野となっています。路線別複々線により、ラッシュか否かを問わず一日を通じて大量の列車が行き交い、ホームに数分立っているだけでも何本もの列車が通っていきます。
大久保駅には北口と南口があり、新大久保駅に近いのは北口となります。逆に南口なら新宿駅までも歩ける距離と言えるかもしれません。
大久保駅の歴史は古く、1895年に甲武鉄道の駅として開業したのがその始まりです。一方の新大久保駅は遅れること約20年後1914年に開業。こちらも100年以上の歴史がありますが、順序的にはやはり山手線の駅の方が新しいということになります。一方で2019年の1日あたり乗車人員で比較すると、大久保駅が約2.8万人なのに対して新大久保駅は2倍近い約4.9万人となっています。
こうしてみると大久保駅の利用客数が圧倒的に少ないように見えるかもしれませんが、しかし新幹線が通る長野駅、金沢駅、鹿児島中央駅も概ね1日2万人前後の乗車人員であることを考えれば、両駅ともこれらよりはるかに多くの利用者がいることがわかります。
山手線は首都圏のJR線の中でもいの一番にホームドアの設置が進められ、現在はほとんど全ての駅に設置されている一方で、中央線各駅停車ではまだ普及しておらず、この大久保駅にもホームドアはありません。しかし今後設置は進められる予定とのことで、ホームドアのない大久保駅の光景も残りわずかとなりそうです。
大久保駅の南口も見てみました。こちらには駅員さんがおらず、かつて有人改札だったと思われる場所が白い板で塞がれています。代わりにインターホンが設置されているため、何か用件がある場合はこれを使うことになるようです。
そしてやはり南口でも「ここは新大久保駅ではありません!」と書かれた貼り紙が。やはり間違える人は多いのでしょうかね。
繰り返しになりますが、大久保駅と新大久保駅はどちらもJR東日本の駅ですが別の駅としての扱いになっています。そのためもし乗り換え駅として利用する際は一度改札を出る必要があり、運賃は通算されませんのでご注意ください。
まぁ恐らくほとんどの方が一つ隣の新宿駅で乗り換えると思うので、その点勘違いする人はそもそもあまりいないと思いますが…(笑)。
というわけで、今回は近すぎる2つの駅「大久保駅」「新大久保駅」についてご紹介しました。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。