みなさんこんにちは! わたかわです。
稚内から西大山まで、鉄道のみを利用した最速の乗り継ぎで向かう「鉄道最速日本縦断2020」前回の続きからとなります。
稚内から朝一番の特急で旭川へ向かい、旭川でさらに特急を乗り継いで北海道の中心・札幌へとやってきました。
前回の記事は以下のリンクからご覧ください!
10月15日(木)
稚内から札幌まで、5時間ちょっとひたすら鉄道で移動してきました。既におしりはかなりキツいわけですが、そんなこともお構いなしにひたすら南へと向かっていきます。
続いて札幌から乗車するのは、12:09発の特急〔北斗12号〕函館行です。ここまで道北から道央へ向かって移動してきたわけですが、道央への滞在もそこそこに、ここからは道南を目指し、新幹線と接続する新函館北斗まで乗車していきます!
使用される編成は、サロベツと同じ「キハ261系」ですが、微妙にライトの形がサロベツとは違いますね。そう、北斗で使われる編成はどうやら「基本番台」ではなく「1000番台」と呼ぶそうで、さらに外装も青ではなく白と紫を基調にしたリニューアル編成となっています。
かつてこの函館~札幌駅間を結ぶ特急には「北斗」と「スーパー北斗」の2種類がありました。時代が進むにつれ「スーパー北斗」の割合が高まり、遂には全列車が「スーパー北斗」で統一されたのですが、そうすると「スーパー」をつける必要はなくね?となり、2020年3月のダイヤ改正で一気に全列車が「北斗」という呼称になりました。
それではさっそく乗り込み、定刻通り札幌を出発! まずは千歳線方面へ進んでいきます。
今回も普通車指定席へ乗車。平日の日中ですがそこそこ混雑していた印象です。指定席はリニューアルされた濃い紫色のモケットが特徴で、可動式のヘッドレストが備わっています。一見ハイグレードな座席にも見えますが、既にとんでもなく疲弊した私のお尻はこの座席に心置きなく腰掛けることすら拒みます。まだゴールまで約24時間あるのに…先が思いやられます。
というわけで、気分転換に昼食タイムです! 先ほど札幌駅で購入した「石狩鮭めし(1,150円)」をいただきます。蓋を開けると、鮭のほぐし身といくらがたっぷり! これぞ宝石箱ですわ。錦糸玉子とも絶妙にマッチして本当に美味しいです。海鮮系の駅弁は何となくハズレが多い印象でしたが、これは大当たりですわ。北海道に来たらリピート必至の一品です。
札幌から新函館北斗までの途中停車駅は、新札幌、南千歳、苫小牧、白老、登別、東室蘭、伊達紋別、洞爺、長万部、八雲、森、大沼公園です。言わずもがなですが千歳線・室蘭本線を経由し、長万部で再び函館本線へと入ります。小樽・倶知安・ニセコ経由の山線の方が距離が短いのですが、あちらは山岳路線ということで所要時間が多くかかるようで、南回りで函館方面へと向かっていきます。
新千歳空港や帯広・釧路方面へ分かれる南千歳駅を出発。沼ノ端(通過)より室蘭本線に入り、日高本線も乗り入れる苫小牧へ停車していきます。
苫小牧を過ぎると、列車は太平洋に比較的近い所を走っていきます。白老駅手前では、車窓右手になだらかな山が見えてきました。調べてみると「樽前山」と呼ぶそうで、この山の向こう側には支笏湖があるようです。また、支笏湖のさらに向こうには札幌の市街地があるということで、あっという間に樽前山を回り込むようにして反対側まで来てしまいました。
白老駅は今年オープンした民族共生象徴空間「ウポポイ」の最寄り駅ということで、今年から一部の北斗が停車するようになりました。それほどまでの需要がある、というよりは、あえて停車させることで認知度を上げ、足を運んでもらうきっかけとするのが狙いのようです。白老駅到着直前には、アイヌ語での車内放送もなされました。
登別といえば、温泉ですよね。今回はあっけなくスルーです。あぁ何と悲しきことか…(笑)。以前一度だけ登別駅に降り立ったことがありますが、その時は普通列車から特急列車への乗り継ぎだけだったので温泉には立ち寄れていません。いつか必ず行ってみたいものです。
札幌を出てから1時間半、13:38に途中の東室蘭駅へと到着。ここは室蘭方面と長万部方面の分岐点となっているので、室蘭へ行く際はここで乗り換えとなります。東室蘭といえば、奥に見えるあの赤い駅舎が印象的です。
これより先、列車は内浦湾に沿って進んでいくことになります。まっすぐ行けば新函館北斗は目と鼻の先ですが、これから約2時間かけてぐるっと回って行くことになります。黄金駅や北舟岡駅など、海のすぐ近くにあるので車窓左手にはしっかり内浦湾を望むことができます。
気づかぬうちに、日本一の秘境駅と言われる小幌駅を通過し、長万部に到着。室蘭本線はここまでとなり、ここからは再び函館本線に入ります。同じ函館本線でも、この辺りは札幌とは大きく異なり、普通列車はほとんどありません。「やってくる列車はほとんどが特急」という、地方にありがちな現象が起こっています。
長万部を過ぎてからも、列車は引き続き内浦湾に沿って進んでいきます。本当にずっと海岸線に沿って走っていくので、万が一大地震の時に津波を喰らったら一発でアウトだよなぁ…と思うとぞっとします。
そしていよいよお尻が限界を迎え、気分転換にデッキへ出てみることに。車窓左手には駒ケ岳が見えてきました。黒い雲が不穏ですが、雨が降ろうと風が吹こうと特に私は問題ありません。29時間列車に乗り続けるだけですからね(笑)。
そして車窓には、大沼・小沼も見えてきました。この辺りは大沼国定公園として道南エリアの主要観光地の一つで、日中の北斗が大沼公園駅に停車します。あいにくの天候ではありますが、やはり大沼公園の景色はいつ見ても綺麗ですね。
そしていよいよ、新函館北斗駅が近づいてきました。新幹線へ乗り換える客のために、乗り換え改札の利用方法や新幹線が全車指定席である旨など詳細なアナウンスがなされます。
そして札幌を出てから3時間40分、15:49にようやく新函館北斗へ到着です!!
函館まで乗車したかったですが、新幹線に乗り換えるためここで下車します。
新函館北斗駅では、乗り換え改札を利用することでスムーズに新幹線へ乗り換えられるようになっていますが、少し時間があるので改札の外に出てみることにしました。旭川と札幌では規則により改札外に出られない乗り継ぎの仕方をしているので(時間もなかった)、稚内を出て以来約9時間ぶりに改札外へと出たことになります。
新函館北斗駅は、2016年の北海道新幹線開業に合わせ、それまで無人駅だった「渡島大野」から一気に北海道の陸の玄関口にまで昇格した大出世駅です。これまでにも何度か来たことがありますが、開業当初と比べだいぶ駅前のバスロータリーはいろいろ整備されているように見えました。
「新幹線で函館へ!」等とはいうものの、実はこの駅があるのは函館市ではなく北斗市となっています。函館市内へは20km程度離れており、そうした背景からこの駅名が「新函館北斗」となりました。函館方面へはリレー列車「はこだてライナー」が新幹線にあわせて運行されており、この駅で待ちぼうけとなることはないもののやはり乗り換えはひと手間といったところでしょうか。
5年前は無人駅だったわけで、駅前も更地だったのですが、ここ数年でいろいろと開発されてきた感はあります。駅前一等地に東横インとトヨタレンタカーが鎮座しているのが印象的ですが、その向こうにもわずかながら車通りがあり、新たな建物の建設も始まっているように見えました。2015年の夏、渡島大野時代最後の夏に来た際は本当に何もなかった駅前ですから、その頃と比較するとこれでもだいぶ発展してきたのかなと思います。
さて、ここからはいよいよ長らく滞在した北海道ともお別れをして本州へと突入していきますが、その様子はまた次回です!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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