みなさんこんにちは! わたかわです。
今回は、2020年9月18日(金)~21日(月)に出かけた京都旅行の第9弾記事ということで、京都丹後鉄道の特急車両「丹後の海」に乗車した様子をご紹介します!
前回は嵯峨野観光鉄道に乗車してきましたので、その様子は以下のリンクから是非ご覧ください!
2日目 2020年9月19日(土)③
さて、福知山駅から続いてはJRを離れ、「京都丹後鉄道」の旅を始めていきます!
京都丹後鉄道とは、京都府北部に「宮福線」「宮舞線」「宮豊線」の3路線をもつ鉄道運行事業者で、正式には「WILLER TRAINS」という呼び方をします。WILLERと聞くと高速バス事業を扱う「WILLER EXPRESS」を連想してしまいますが、WILLER TRAINSに関してはそのグループ内にある子会社という立ち位置です。
かつてこの鉄道路線は「北近畿タンゴ鉄道」という事業者名を掲げて運行されていましたが、2015年より上下分離方式での運行が始まりました。北近畿タンゴ鉄道は駅や線路等の鉄道施設のみを保有し、運行については新会社のWILLER TRAINSが行っています。旅客向けの案内としては、企業名の「WILLER TRAINS」よりも「京都丹後鉄道」と呼ばれることが多いですが、駅構内ではWILLER TRAINSのロゴもしばしば見かけます。「北近畿タンゴ鉄道」は会社としてなくなったわけではないのですが、対旅客の場面で登場することはなくなりました。
運行路線図は上記の通りで、「福知山」「西舞鶴」「豊岡」の3駅でそれぞれJR線と接続します。真ん中の「宮津駅」から3方向に路線がのびていますが、宮舞線と宮豊線についてはいずれも愛称で、正式には西舞鶴~豊岡駅間の全区間が「宮津線」となっています。
というのも、この宮津線は元国鉄、そしてJR西日本の路線でした。JRとしての営業はわずか3年間で終わり、1990年に経営分離され第三セクター「北近畿タンゴ鉄道」として再スタートを切ったのです。
一方の宮福線はというと、その開業は意外にも最近のことで、1988年に「宮福鉄道」として開業したのが始まりです。1990年に宮津線がJRから経営分離されるのに合わせてこの宮福鉄道も三セク転換することになり、北近畿タンゴ鉄道として宮津駅を中心に置く3方向の路線ネットワークが出来上がりました。
というわけで、だいぶ説明が長くなりましたが、ここから京都丹後鉄道の旅を始めていきます!
福知山駅の改札口は、JRとは別に設けられているものの、駅構内はJRと共通になっている部分があります。京都丹後鉄道専用の改札口から入り、左に進めばJR線構内、右に進めば京都丹後鉄道構内となっており、どちらへも行けるようになっているのです。これは、JR線から京都丹後鉄道に直通する列車が運行されており、その場合は発着ホームがJRとなるためです。「福知山駅から京都丹後鉄道に乗ろう!」と思っても、列車によってJRホームから発車するものと京都丹後鉄道ホームから発車するものがあります。富士急行の大月駅と似ているかもしれません。
今回乗車するのは、福知山13:54発の特急〔はしだて5号〕久美浜行。福知山から宮津まで宮福線を走行し、その先は宮豊線へ直通していく列車です。しかしこの列車は福知山始発ではなく、JR山陰本線の京都駅から直通してくる列車ですので、発着ホームはJRホームとなります。さっそくJR駅構内へと入っていきます。
ホームに上がると、大阪方面から福知山線を通って城崎温泉方面へと向かうJRの特急〔こうのとり9号〕と今回乗車する〔はしだて5号〕の表示がありました。こうのとり9号とはしだて5号はこの福知山駅で対面乗り換えをするということで、スムーズに対面乗り換えができるようダイヤが組まれています。これにより、大阪から宮津・天橋立・久美浜方面に向かいたい場合や京都から城崎温泉方面へ向かいたい場合もあまり不便を感じることなく移動ができるというわけです。
そして発車標の一番右側には、何やら「橙」「白」などの気になる色の表記が。これ一体何かというと、乗車位置の案内なのです。
福知山駅では、上の写真のようなカラフルなプレートが天井から大量に吊り下げられており、さまざまな編成の特急車両に対応した乗車位置案内ができるようになっています。いや、実際には福知山駅だけではなくこの周辺の駅にもあるのかもしれませんが、少なくとも私は今回の旅で福知山駅のみで見かけました。
はしだて5号は白の乗車位置ということなので、白い札が吊り下げられている位置で待ちます。
そしてしばらくすると、やってきました! こちらが豪華特急車両「丹後の海」にて運用される特急〔はしだて5号〕久美浜行です。曲線的なフォルムと紺にも近い青色の車体が印象的な車両で、デザインは水戸岡鋭治氏が手掛けたそうです。
実はこの車両、元々は1996年にデビューした北近畿タンゴ鉄道の「タンゴディスカバリー」という特急車両で、2015年の京都丹後鉄道としての開業に合わせ大幅なリニューアルが行われたということなのです。一見新しいようにも見える輝かしいフォルムですが、側面の行先表示は昔ながらの粗いドット表記というのが時代を感じさせます。
さっそく乗り込み、福知山駅を発車。すぐさまJRから京都丹後鉄道へと転線し、宮津方面へと向かっていきます。4両編成と決して長くはないですが、気動車特急なのでけたたましいモーター音を立てて力強く走ります。
4両編成で宮津寄り(前寄り)から順に1号車となっています。なぜか自由席は2号車と4号車に分散しており、今回私は4号車に乗り込みましたがあいにくかなりの混雑率で、座れないので車両最後部のフリースペースにやってきました。ほとんどの乗客の方がJR線内から直通で利用されていると思われ、やはり連休初日の観光需要を舐めてはいけないな、と久々に思い知らされました。
フリースペースは、4号車の座席部分を通り抜け、車両の一番後ろの部分、車掌室の目の前にあります。4人ほどが着席できそうな大きなソファが2つあり、テーブルも備え付けられていますが、ここは自由席客・指定席客を問わず誰でも自由に使えるスペースとなっています。自由席の座席はほぼ満席でしたが、このフリースペースには運よく誰も人がいなかったので、ここで過ごすことにしました。特急座席以上に非日常感が味わえて、むしろ正解かもしれません(笑)。
今回、福知山駅にて「海の京都周遊パス(2日乗車券)」を購入。京都丹後鉄道全線の特急自由席のほか、沿線の指定された路線バスが2日間乗り放題で大人3,000円となります。新型コロナからの旅行需要喚起を目的として今年8月末より発売開始され、1日版と合わせて5,000枚限定販売とのことです。
車端部の車掌室についても、一般的な特急とは異なり閉鎖された空間ではなく、水戸岡デザインらしい木をふんだんに使った装飾が施されています。
この列車は久美浜行ということなので、宮津まで宮福線を走行したのち、スイッチバックして宮豊線に入ります。終点の久美浜駅到着後はそのまま快速列車としての運用に入り豊岡まで運転されるようですが、乗車時にその辺りの案内は特になされていませんでした。
この「丹後の海」は京都~天橋立・久美浜方面で特急の運用に入るほか、京都丹後鉄道線内完結の特急や普通列車にも使用されるようで、運用も毎日固定のようなので、乗車される際は是非HPをご覧ください。
14:21に列車は宮津駅へと到着。福知山からわずか30分ほどの乗車でしたが、ここで下車します。
ここから宮豊線に入るにはスイッチバックを必要とするため、先ほどまで私が乗車していた4号車が今度は先頭車両になりました。
丹後観光の拠点ともなる宮津駅の駅前には小規模ながらしっかりとロータリーもあり、何となく元国鉄~JRの駅であることを思わせます。
次の列車までは少し時間があるので、宮津市内を少し散策していきます。
駅から北西方向に少し歩くと、大型商業施設「ミップル」があります。まぁこれはいわゆるイオンとかイトーヨーカドーのような複合スーパー的な施設で、広い駐車場はほぼ満車でした。おそらくは近場の方の利用が多いものと思われます。
この商業施設自体が何かの観光名所というわけでもないのですが、エレベーターで5階レストランフロアに上がると展望台があるようなので、行ってみることに。
若干雲は出ていますが素晴らしい眺めで、目の前には天橋立も見渡すことができます! 海面上に緑が連なる天橋立の様子を横から眺めることができるのは、宮津市ならではかもしれません。
また、ミップルの横には観光客向けの道の駅もあり、こちらも多くの人で賑わいを見せていました。
おやつ代わりに、宮津ちくわの磯辺揚げを購入。受け取る際に屋台のおばちゃんが「トンビがいるから気をつけてね」と言われ、磯辺揚げ片手に軒先を離れた瞬間、す~っとこちらに向けて飛来するトンビの姿が。絶対にトンビには盗られるまいと全力でダッシュし、何とか逃げ切りました。スーツさんが奈良公園で鹿せんべい1万円分を購入していたのを思い出しました。
あ、もちろんお味はというととってもサクサクふわふわで美味しかったですよ! 是非みなさんも一度食べてみてください。
駅までの帰り際、宮津市役所の前を通りました。何だかかなり古い建物のようで、他とは違う独特のオーラをまとっております。失礼ながら現役なのか廃墟なのか…と一瞬考えてしまうほどでしたが、しっかり現役の市役所のようです。
そんなわけで宮津駅に戻ってきました。
これより先は宮舞線の列車で舞鶴方面へと向かっていきますが、その様子はまた次回ご紹介します!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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