わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

四日市ぜんそくを学ぶ&日本一短い駅名「津」ってどんな駅?【JR東海最長片道切符8】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は「JR東海最長片道切符の旅」シリーズ第8回となります。

7月22日(水)~24日(金)の3日間をかけて実施したJR東海最長片道切符の旅が、まもなくゴールを迎えます。

前回の記事では2日目の夜、なばなの里に立ち寄った後四日市のホテルに宿泊したところまでご紹介しましたので今回はその続きです。

前回の記事をまだご覧になっていない方は是非以下のリンクからご覧ください!

watakawa.hatenablog.com

 

3日目 2020年7月24日(金)①

三重県最大の都市・四日市で迎えたJR東海最長片道切符の旅最終日の朝。

最終日のこの日は四日市から新宮までの移動となります。

最終日もそれなりの移動距離がありますが、大部分は特急列車に課金するためこの日の実質移動時間はかなり短めです。ということで、宿泊していた「ホテルリブマックス四日市駅前」は10時のチェックアウト時刻ギリギリまで滞在してしっかりと睡眠を取りました。

余談ですが、実は私、東京2020オリンピック・パラリンピックのシティキャスト(都市ボランティア)に参加する予定でした。本来ならば今頃は東京都内の駅や施設等で膨大な観光客・観戦客への案内・誘導をしていたと思われますが、まさか三重県で「2020年7月24日」という日を迎えることになるとは思ってもいませんでした。

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四日市公害と環境未来館

そんなことはさておき、リブマックスをチェックアウトしてまず向かったのは「四日市公害と環境未来館」です。近鉄四日市駅の目の前にあり、リブマックスからも徒歩数分圏内です。

四日市といえば、みなさんもご存じ「四日市ぜんそく」が戦後間もない時期に大きな問題となりました。この施設では、当時四日市で発生した公害問題がどのようなものなのかを学ぶことができるということで、本日はまずこちらに立ち寄っていきます。

なおこの建物の中には、他にもプラネタリウムや企画展等があり大変充実しているようですが、今回は時間の関係で「公害と環境未来館」のみ見ていきます。何と入館は無料です。なおコロナ対策として、入館の際には間隔を取って並び、入口にて検温とアルコール消毒が必須となっているほか、陽性者接触確認アプリ「COCOA」のインストール確認が行われます。COCOAをインストールしていない人については、氏名や緊急連絡先等を専用の用紙に記入して提出してからの入館となります。

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驚くほど充実した展示

館内では、戦前から戦時中、そして戦後にかけての四日市の人々の暮らしぶりから、徐々に公害問題が深刻になっていく過程が詳しく紹介されています。入館無料とは思えない充実した展示ぶりで、とても勉強になります。

私としては、ばい煙で曇る空の下を小学生がマスクをつけて登校する風景を映した写真が特に強く印象に残ったのですが、やはり慣れないマスクをつけて苦しそうにしている子どもの姿は、原因こそ違いますが半世紀以上前の四日市ぜんそくも今の新型コロナウイルスもさして変わらないのかなと思いました。どっちがより深刻だとかではなく、自身の体調が悪くないにも関わらず外的要因を理由にマスクをほぼ強制的につけて生活しなければならないことの苦しみは今も昔も変わらずあり続けるのだと感じさせられます。

じっくり各種展示を見て回った後は、JR四日市駅方面へと歩いていき、ルートを再開していくこととします。

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近鉄四日市駅は大都会

公害と環境未来館からJR四日市駅まで歩く途中に、近鉄四日市駅があります。四日市はJRの駅と近鉄の駅がかなり離れているのですが、圧倒的に市の中心は近鉄の駅周辺なのです。近鉄四日市駅には百貨店やデパート的なものが隣接し、駅周辺には私が宿泊したリブマックスを含めさまざまな大手ホテルチェーンも建ち並びます。また駅前には立派なアーケードも連なっており、コロナ禍の今でさえかなりの人で賑わっているという状況です。近鉄の他に、2015年に近鉄から経営分離された「四日市あすなろう鉄道」もこの駅を発着しています。

その近鉄駅高架下をくぐり、JR駅へと歩いていきます。近鉄駅とJR駅の間の距離は1km前後といったところでしょうか。幹線道路の一本道なので迷うことはありませんが、近鉄駅から離れていくにつれてだんだん人通りや車通りが少なくなっていきます(笑)。

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JR四日市駅…(笑)

そしてこちらが、JRの四日市駅です。近鉄とは違い地上ホームの駅で、駅舎は国鉄時代の雰囲気を思わせる外観をしています。看板の文字を見るに、駅舎も文字も相当古くからの姿を留めているものと思われます。

JR駅の方には、JR関西本線に加え、この先の河原田駅から分岐する伊勢鉄道の列車も乗り入れています。JR的にもこの四日市駅は主要駅としての扱いで、すべての旅客列車が停車する駅ですが、駅前の人の姿はまばらです。高い建物が全くないとはいいませんが、近鉄四日市駅と比べるとその差は歴然。一応駅前にロータリーはありますが、バスがひっきりなしに発着しているような様子はありません。

こういった状況は決して珍しいものではなく、神奈川県内だと横須賀、久里浜、海老名でも同じようなことが起きています。JR至上主義感の強い首都圏民にとって、こうした光景は新鮮です。

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本日は遅めのスタート

それでは、四日市11:42発の関西本線 快速 亀山行へと乗車し、終点の亀山へと向かっていきます!

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313系ばかりですが使い回しの写真ではないですからね!(笑)

おなじみの313系が、今回は2両編成で到着。ワンマン運転で、乗車率はそこそこ高めです。地元の高校生の子たちが多く乗っていました。

四日市から津方面に向かう時、最も一般的なのは伊勢鉄道を経由するルートです。快速〔みえ〕や後程紹介する特急〔南紀〕号はこのルートを通ります。しかし、今回は「JR東海最長片道切符」ということで、JR東海以外の路線をルートに含めてしまうと企画倒れとなります。また以前の記事でもご紹介した通り、今回はJR東海株主優待割引を利用して旅をしておりますので、徹底的にJR東海の路線のみにこだわってゴールを目指していく必要があります。そのため、伊勢鉄道経由ではなく遠回りで時間のかかる亀山経由でいきたいと思います。

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列車は1時間に1本の地域

原田駅伊勢鉄道と分岐し、列車はのどかな景色の中を走ります。快速とはいってもこの辺りでは各駅に停車していくようです(いわゆる末端各停)。

そして30分弱乗車し、列車は12:07に亀山駅へと到着。ここで紀勢本線へと乗り換えます。

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リニアもやってくる…?

この亀山駅は、名古屋~JR難波駅間を結ぶ関西本線の途中駅でもあり、ここから紀伊半島をぐるっと時計回りに回り和歌山駅へと至る紀勢本線の起点駅でもあります。名古屋方面、JR難波方面、津方面の3方向に路線が伸びていますが、JR難波方面への路線はJR西日本となります。将来的にはリニア中央新幹線がこの亀山駅付近に駅を設ける…という噂も聞いたことがありますがそれはちょっとうろ覚えなのでここで詳しい話はやめておきます(笑)。

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駅の管轄はJR東海っぽいな

何度も言うように今回の旅ではJR東海の路線しか利用できないので、ここで紀勢本線へと乗り換え津方面に向かいます。また電化区間はここまでで、この亀山駅より先はJR難波方面・津方面のいずれも非電化区間となります。

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3方向すべて1時間に1本で美しい

それでは、亀山12:16発の鳥羽行へと乗り込み、三重県県都・津へと向かいます。

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313系…ではなくキハ25系

列車はまたも313系…かと思いきや、ここは非電化区間なので313系ではなくキハ25系です。313系とよく似た顔をしていますがキハ25系については「キハ」とつくことからもわかる通り気動車です。意外にもここにきて車内はロングシートでしたが、余裕で座ることができました。定刻通り亀山を発車します。

この辺りは山間部を縫って走るような区間で、駅間距離も比較的眺めであると感じました。そして線路の両側に新しめの住宅街が広がってきたら、津駅へと到着です!

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ハテナにも見える? 日本一短い駅名

言わずもがな三重県の県庁所在地であるこの津駅は、日本一短い駅名でもあります。ひらがなが大きく書かれた駅名標は、遠目から見ると「?」(ハテナ)にも見えると話題です。JR、近鉄伊勢鉄道が乗り入れるターミナル駅となっています。

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JR駅舎はめちゃくちゃ立派

この津駅では1時間ちょっとの滞在時間で、特に何をやろうかは考えていなかったのですが、駅から歩いてすぐの「津偕楽公園」にSLが保存されているということなので見に行ってみました。

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SLはやっぱりかっこいい

やはりSLはかっこいい、ですがどこでいつ頃走っていたものなのかはわかりません(解説プレートとかちゃんと読めば書いてあるかも)。まぁおそらくこの三重界隈で使用されていたものと思われます。車両を覆う屋根等はなく雨ざらしですが、ものすごく朽ち果てているという様子ではなく、特に動輪の部分など鮮やかな色を保っていました。きっと地元の方が頻繁に修繕や塗り直し等をされているものと思われます。

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雰囲気がめちゃよき

連休の中日ですが人の姿はあまりなく、とても公園内は静かでした。雨上がりでじめじめした気候ではありますが、散歩やピクニックなどにはうってつけのスポットだと思います。

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こちらは近鉄側の駅舎

再び津駅に戻り、駅周辺をぶらぶらしてみます。津駅はとても特殊な構造の駅で、近鉄のホームとJRのホームが縦に並んでいるのですが、駅構内では中間改札を全く挟まずに乗り換えることができるのです! 津駅の西側の駅舎は近鉄駅舎、東側の駅舎はJRの駅舎ですが、どちらの路線を利用する場合でもどちらの改札口からも入れるようです。全く異なる2つの鉄道事業者が仲良く1つの駅を共用しているというのは何だかとても新鮮です。

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左が近鉄、右がJR&伊勢鉄道

歩道橋の上から津駅全体を見下ろす場所に来てみるとその構造がよくわかります。上の写真で、画面奥側が名古屋方面、手前側が松阪・鳥羽方面です。JRは2面3線、近鉄は1面2線で、このほかに画像では見えないですがJRのホームの名古屋寄りに伊勢鉄道の切り欠き式のホームがあります。どの会社もそこまで充実したホームを持っているというわけではないですが、列車本数でいえば近鉄ホームの方が圧倒的に多く、特急も鈍行も含めて数分おきにひっきりなしに列車がやってきます。これに対して、JRの方は特急も1日に数える程度、普通列車と快速みえも決して高頻度とは言い難いです。なので駅舎はJRの方が立派なのですが、駅の機能として使いやすいのは近鉄側なのかなと思いました。

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近鉄の駅舎内は普通に都会的

それでは、この津駅からいよいよ”アノ”列車に乗ってゴールの新宮駅へと向かっていきますが、その様子はまた次回ご紹介します!

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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