みなさんこんにちは! わたかわです。
今回は、私が愛してやまない特急〔はまかいじ〕について、詳しくご紹介していきます!
唐突ですがお付き合いください。
はまかいじってどんな列車?
まずは特急〔はまかいじ〕とはそもそも何なのか、詳しく解説していきますね。
特急〔はまかいじ〕とは、かつて週末を中心に横浜~松本駅間で運行されていた臨時特急です。国鉄時代から運行されている185系というとても古い特急車両が使用され、前面には横浜をイメージした「カモメ」と甲州をイメージした「ブドウ」が描かれたヘッドマークが掲げられていました。
ざっくりした運行ルートは、上図の通りです。通常、中央線特急といえば新宿駅を始発に甲府・松本方面へと向かっていきます。松本まで向かうのが〔あずさ〕〔スーパーあずさ〕、途中の甲府までの列車が〔かいじ〕となります。
一方の〔はまかいじ〕はというと、始発駅は横浜駅で新宿駅は通りません。横浜~八王子駅間は横浜線を経由して運行されていました。臨時特急とはいえ、横浜線で頻繁に運行されていた唯一の特急列車です。
「はまかいじ」の「はま」とはよこはまの「はま」で、「かいじ」という言葉が入っていますが甲府どまりではなく松本まで運行されていました。
運行日は、4~11月の土曜・休日と年末年始に限定されていました。午前中に横浜→松本で運行され、午後にその逆で運行される1日1往復のみの運行です。
横浜駅では、京浜東北線・横浜線が発着する4番線から発車します。通常は10両の京浜東北線や8両の横浜線といった通勤車両が数分おきに発車していくせわしないホームですが、はまかいじは桜木町方面から185系の回送列車として入線し、数分もたたないうちに慌ただしく発車していきます。
はまかいじの運行が開始されたのは、今から24年前の1996年4月。横浜~甲府駅間で1日2往復の運行が始まりました。当時は午前に甲府を出発して横浜へと向かい、午後に横浜を出て甲府へと至る便も設定されていたのです。
その後1998年より発着駅が甲府から松本へと延長されましたが、列車名は「はまかいじ」のまま据え置かれました。
1999年夏~2001年夏の間は、一部の便が磯子駅まで延長運転されたほか、2001年秋~2002年秋はそのさらに先の鎌倉駅まで延長運転されていました。中央線沿線の人が横浜・鎌倉観光をしやすいように設定されていたのです。
しかし、2019年1月の運行を最後に、はまかいじの設定がなくなってしまいました。2019年春以降、臨時列車の発表の際にも掲載されることなく、今後も運行されることはまずありえないものと思われます。
はまかいじの魅力って?
私はこれまで、横浜~甲府駅間を中心に、はまかいじを何度も利用してきました。そんな私だからこそわかる〔はまかいじ〕の魅力をご紹介します!
横浜線には、基本的に優等列車が存在せず、ロングシートの通勤電車ばかりです。横浜~八王子駅間は快速でも1時間近くかかるため、この区間を通勤車両で乗り切るのは正直とてもしんどいのです。
しかも、横浜線は東海道線や京浜東北線と違い、並行して走る路線が他にないため、昼夜を問わずとても混雑の激しい路線です。始発駅で待ち構えないとなかなか座ることはできません。私も今まで幾度となく横浜線を乗り通してきましたが、特に疲れている時などはかなりツラいです。
だからこそ、横浜線を走る特急車両はとても貴重。はまかいじの横浜線内での途中停車駅は新横浜、町田、橋本とかなり絞られており、快速よりも少ないため「止まったり動いたり」を何度も繰り返すわずらわしさからも解放されます。185系は特急車両の中ではひときわ古く、他の特急と比べると快適性に劣る面は否めませんが、それでも通勤車両と比べるととても快適なのです。
はまかいじの魅力②横浜~中央線沿線を乗り換えなしで移動できる!
既に何度も繰り返し述べてきましたが、はまかいじは横浜線と中央線を直通運転しており横浜から甲府・松本方面へ乗り換えなしで移動できます。これは横浜市民としては本当にありがたいことで、大きい荷物を持っていたり大人数で移動する際等に煩わしさを感じる八王子駅での乗り換えが必要ありません。
はまかいじに使用される国鉄特急185系は、普段首都圏と伊豆を結ぶ特急〔踊り子〕で使用されています。はまかいじを除いては中央線に入線する機会はめったになく、国鉄特急車両が醸し出す独特の雰囲気やモーター音を中央線で楽しむことができます! また、東海道線で走る時にはすれ違わないような車両ともたくさんすれ違うことができるので窓の外の景色がとても新鮮です!
はまかいじはなぜ廃止になった?
2019年1月を最後に設定されなくなり、実質的に”廃止”となってしまったはまかいじですが、廃止理由として考えられるものをまとめてみました。
①利用者数の減少
②185系の老朽化
③横浜駅ホームドア設置工事
特に③について、横浜駅では3・4番線で京浜東北線・根岸線・横浜線とホームを共用しているため、通勤車両とドア位置が異なる特急車両は横浜駅に発着できなくなります。週末のみ1日1往復運行の臨時特急のためにホームドア設置を見送るわけにもいかず、はまかいじの廃止が選択されたということになります。
今後あったらいいなと思う展開
とはいえ自分にとっては非常に便利な列車であったため、願わくばはまかいじの復活を期待したいところではありますが、さすがに185系を使用して横浜線経由で…というのは今後ほぼ不可能だと思いますので、今後はまかいじの代案としてこんなものを提案してみます。
その名も「特急あずさの横浜駅延長運転」です。
現在新宿発着が基本になっている特急〔あずさ〕のうち、週末の1日1往復を渋谷・武蔵小杉経由で横浜方面へ延長運転してくれないかな…? というのを密かに期待しております。現在はE353系での運行に統一されている中央線特急で、全車指定席となり特急料金は割高になってしまうでしょうが、やはりもう一度、横浜駅から甲府・松本方面へ直通列車が運行される世界線を見てみたいなという思いがあります。
現在は新型コロナウイルスの影響で、そのようなイベント列車や臨時運行的なものは縮小されてしまっていますが、いつかまた旅行業界が息を吹き返した時に我々の目を楽しませてくれるような臨時列車や延長運転を期待したいと思います!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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