みなさんこんにちは! わたかわです。
今回は、またまた過去の旅行から、イチオシの列車をご紹介します!
2019年9月に、「上諏訪発豊橋行」の飯田線超ロングラン鈍行に乗車してきました!
昔と違って今では長距離鈍行もかなり少なくなりましたが、令和の今でも乗れる貴重な長距離鈍行とはいったいどのような列車なのでしょうか?
2019年9月6日(金)
よく晴れた夏の日。今回の旅のスタートは、長野県にある中央本線の上諏訪駅です。
わりかし綺麗めな駅舎の中に入り、発車標を見ると…既にありますね、「豊橋」の文字が。
この上諏訪駅を始発とする飯田線の豊橋行は、途中の辰野までJR東日本の「中央本線」、その先はJR東海の「飯田線」となります。
上諏訪を9:22に発車するこの列車は、下諏訪、岡谷、川岸、辰野と進み、その先飯田線へと入ります。辰野を過ぎると終点の豊橋まで他路線との乗換駅は一切なく、終点の豊橋に到着するのは何と夕方の16:16。運行距離は実に213.7km、所要時間は6時間54分となります。
途中ほとんど長時間停車はないので、上諏訪駅のNewdaysでお昼ご飯のお弁当を購入しておきます。駅弁屋さんを探しましたが、見つかりませんでした。
それではいざホームに向かい、乗り込むことにしましょう。
入線はかなり早く、9時頃には既にホームに入っていました。JR東海でおなじみの313系が3両編成で運用に入ります。転換クロスシートの車両で、トイレもついているので快適性については申し分ありません。ただ飯田線にはロングシートの車両も走っていると思いますから、毎日必ずこの上諏訪9:22発が転クロとは限らないと思います。運がよかった…。
9:22、列車は定刻通り上諏訪を出発。上諏訪~岡谷駅間はそこそこの乗車があるものの、まだ窓際であっても空席があるというような状況でした。
岡谷を出発して辰野支線に入ると一気に混雑し、座席は満席に近い状況となりました。
辰野を9:59に発車。ここからはいよいよJR東海、飯田線の区間へと突入していきます。
飯田線は言わずもがな長大なローカル線ですが、距離の割には駅数が多く、辰野~豊橋駅間195.7kmの中に途中駅が92駅あり、平均駅間距離は2.1km。感覚的には首都圏の私鉄線レベルで高頻度に駅が設置されています。
辰野から飯田線に入り、しばらくはのどかな田園風景が広がります。田んぼや川など、日本の原風景といった感じで、開けた地形の中を3両編成の列車が進んでいきます。
伊那市駅には10:37に到着。長野県南部の主要都市の一つでもあるこの伊那市付近では、線路の両側ギリギリまで建物が密集していて、そこそこ発展した町だなという印象です。
伊那市を過ぎれば、また田園風景が続きます。ただ断続的ではあるものの、何だかんだで車窓には多少の民家や建物が映り続けます。ここに住む人が飯田線を日常的に利用しているかどうかはわかりませんが、やはり人の住むところに鉄道は敷かれているのだなと感じます(当たり前ですが)。
途中の伊那福岡~田切駅間では車内検札がやってきました。ここまでで既に約2時間乗車してきましたが、まだ先は長いのです。あと5時間もあります。
上諏訪を出てから3時間、飯田線最大の途中駅である飯田駅に到着です。長野県は縦に長いですが、北部・中部・南部と3つに分ける時、長野市・松本市・飯田市がそれぞれ代表都市として挙げられるくらいです。
この飯田からは、終点の豊橋まで特急〔伊那路〕が1日2往復運行されています。特急に乗れば快適なのは間違いないですが、18きっぷでは特急に乗車できないので、ここはぐっと我慢。飯田駅は主要駅ですが長時間停車などはせずすぐに発車します。
飯田駅も発車したところで、ここでお昼ご飯を食べることに。
上諏訪駅で購入した「10種類の彩り野菜にぎわい弁当」(498円)。Newdaysってあまり弁当が充実しているイメージはなかったのですが、これは美味しかったです! 駅弁と比べるとリーズナブルなのもオススメポイント。みなさんも飯田線7時間ロングラン鈍行の旅のお供にいかがでしょうか。
そうしている間にも列車はどんどん進んでいき、おおよその中間地点である天竜峡を発車。そしてここから先は、驚きの景色が続きます!
こちらは「田本駅」。ホームに降りるとすぐに断崖絶壁が目の前に立ちはだかります。一応ホーム上には黄色い点字ブロックがありますが、どうやらここは鉄道以外では到達困難な秘境駅のようです。
為栗駅の目の前には、真っ青な天竜川が現れます! 列車内から素晴らしい絶景を眺めることができました。
こちらも秘境駅として知られる「小和田駅」。いつから使っているんだろうという古い駅舎が、秘境の雰囲気を増幅させます。天竜峡駅より南側は、山間部を走るためこのように秘境駅が集中する区間ですが、いかんせん列車の本数が少ないもので、なかなかその一つひとつを訪問して回ることは難しいのです。春や秋にはJR東海が急行〔飯田線秘境駅号〕というのを運行しているので、それを利用して効率よく秘境駅巡りをするのもありかもしれませんね。
14:10、列車は中部天竜駅に到着。ここではこの列車で最長となる「7分間」の停車時間があります。上諏訪を出発して約5時間が経過したので、多くのお客さんがここで一度列車外に出てリフレッシュをします。
ここは飯田線内の主要駅の一つで、先ほどご紹介した特急〔伊那路〕も全列車が停車します。また、この駅を始発・終着とする列車もときどき設定されています。駅前にはかつて「佐久間レールパーク」という鉄道博物館的な施設があったようですが、2009年に営業終了してしまったようです。
中部天竜駅を14:17に発車。終点の豊橋まではあと2時間ほど。ラストスパートです!
三河槙原駅からは、地元の保育園児軍団が大量に乗車。また主要駅でもある新城駅からも混雑度合いが一気に増します。新城以南は日中でも毎時2本の普通列車が豊橋方面へ運行されていて、いよいよ都市部に入ってきたなと実感します。
16:03、列車は最後の主要駅である豊川駅に到着。先ほどの保育園児含めかなりのお客さんがここで乗り降りします。私のお尻はもう限界です。
そして、上諏訪を出発してから約7時間、16:16についに終点の豊橋駅へと到着です!
転換クロスシートの313系なのでそれでもまだ快適だったのかもしれませんが、7時間ずっと同じ普通列車に乗り続けるというのは初めてでしたから、とても不思議な感覚でした。しかし疲労と同時に、達成感も存分に味わうことができました。
終点の豊橋駅の飯田線ホームは、名鉄線がJRのホームに乗り入れるので、到着した際に反対側に真っ赤な名鉄の電車が停車していて、豊橋にやってきたということを実感しました。
2020年3月ダイヤ改正以後、飯田線全区間を走破する普通列車は以下の通りです。
(下り)
豊橋10:42発→岡谷17:33着
豊橋14:42発→岡谷21:37着
豊橋16:42発→上諏訪23:02着
(上り)
上諏訪9:22発→豊橋16:16着
岡谷15:46発→豊橋21:54着
上諏訪16:26発→豊橋22:48着
みなさんも機会があったら、是非乗ってみてください!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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