わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

ダイヤ改正2020 完全密着の旅(1)

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みなさんこんにちは。わたかわです。

本日は、2020年春のダイヤ改正に完全密着したルポの第1弾をお届けしてまいります。

外出しにくい日々が続いていると思いますが、是非暇つぶしにでも読んでいってください!

 

今年も、この時期がやってきました、そう。全国春のダイヤ改正です。

JR各社をはじめとする全国の多くの鉄道各社では、毎年3月になるとダイヤ改正を行います。

地元の利用者や、あるいは観光客にとってより便利な路線となるように、それまでの運行ダイヤを見直すのです。

その過程で、「こんな駅を新しく作ろう」「こんな列車を新しく走らせよう」「こんな新路線が必要だ」となったら、ダイヤ改正のタイミングでデビューすることになります。

一方で、ダイヤの見直しをする過程で「この列車はもういらないね」「この駅誰も使っていないよ」等の理由から、廃止される駅・列車・路線等もあります。

つまりダイヤ改正とは、新しいものが生まれ、古いものが消えていく”歴史の節目”であり、鉄道ファンにとっては大きなイベントとなるのです。

ダイヤ改正は必ずしも春にだけ行われるものではなく、各鉄道会社で年間を通じて任意のタイミングで行われることがありますが、そのタイミングがあまりにも地域ごと会社ごとでバラバラでは利用者にとっても混乱を招くので、ある程度統一して3月の何日にしようというのが毎年の恒例となっています。

2020年春のダイヤ改正は3月14日(土)。つまりこのダイヤ改正を機に引退する列車や廃止となる駅等は3月13日(金)でラストラン/見納めとなり、新たにデビューする列車や営業を開始する駅は3月14日(土)がその1日目となります。

私も毎年このダイヤ改正のタイミングでは首都圏各地に出向いてそのラストランや一番列車の現場に立ち会ってきておりますが、今年もそれを行ってきました。

なお新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、駅のホーム上や列車内で「密」が生まれる空間への滞在は極力避け、やむを得ない場合は必要最小限の時間に留めることを心掛けて行動しておりますが、一方でこのダイヤ改正があった3月中旬の時期と緊急事態宣言発令中の昨今とでは社会情勢が少し異なるという点はご理解いただければと思います。

 

2020年3月13日(金)

まずは夕刻、自宅から横浜駅へと向かいます。

横浜駅では、いきなりですが「あの」名列車のラストランを見送りたいと思います。

30年に渡り首都圏と伊豆の間を走り続けてきた観光特急〔スーパービュー踊り子〕です。

使用車両である251系の老朽化に伴い、今回のダイヤ改正で廃止されることになりました。

平成の時代を代表する名列車であり、国鉄分割民営化後間もない時期に誕生したということもあってJR東日本のフラッグシップを長きに渡り担ってきました。

この日が、その運行最終日となります。

最終列車は、伊豆急下田16:07発→池袋19:04着の特急〔スーパービュー踊り子10号〕池袋行です。横浜駅の発車時刻は18:25となります。

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横浜駅中央南改札の発車標。「スーパービュー踊り子」の文字はこの日で最後

戸塚~池袋駅間は湘南新宿ラインのルートで運行されるため、横浜駅では東海道本線の7・8番線ではなく横須賀線湘南新宿ラインの10番線に入線します。

既にホーム上には多くの鉄道ファンが集まっていました。広いホームですがかなりの人だかりです。

他のお客さんの邪魔にならないように、また3密を避けるため、なるべく人口密度の低い場所で入線の時を待ちます。

そして18:24、遂にその列車が入線してきました。

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特急〔スーパービュー踊り子〕ラストラン

特急〔スーパービュー踊り子〕ラストランです。多くの鉄道ファンに出迎えられながら、10番線にいつものように到着しました。伊豆の海をイメージした鮮やかな青い車体が横浜駅に停車するのも、これが最後となります。横浜そごうの広告をフロントガラスに反射させるその姿は、私が小さい頃から何度も見てきたいつも通りの251系でした。その存在は高嶺の花でありながら、地元でいつでも見れるという意味では当たり前の身近さもありました。こうした日常も、これが最後となります。

ホーム上の人だかりは、さながら上野駅13番線での寝台特急のラストランを彷彿とさせる盛り上がり。横浜から短い区間で乗車する人もたくさんいたようです。

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特急〔スーパービュー踊り子10号〕方向幕

方向幕を撮っていると、ホーム上の外国人の男女2人組から「なぜたくさんの人が写真を撮っているの?」と英語で尋ねられましたので、「この列車は今日が30年間の最終運行なんだよ。だからみんな記念に撮影しているんだ」と英語で答えると頷いていらっしゃいました。英会話能力がまさかこんな鉄道趣味の場面で活かされるとは思ってもいませんでした(笑)。10番線で後続列車として4分後に成田エクスプレスがあるので、その到着を待っていたのかもしれません。

そしてスーパービュー踊り子10号はゆっくりと横浜駅を出発し、最終目的地である池袋を目指して走っていったのでした。

発車後、私はすぐに東海道線上り7・8番線ホームへと移動します。そして18:31発の東海道線小金井行に乗車し、東京都内へと向かいます。

スーパービュー踊り子を追いかけるわけではありません。いくら湘南新宿ライン経由とはいえ、追いつくわけがありませんから。

17分ほど乗車し、下車したのは品川。ここでは、常磐線の「日立行」を見送ります。

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品川駅といえば北改札の大きな発車標

2015年の上野東京ライン開業により、品川駅まで乗り入れるようになった常磐線。2020年春までは、1日1本だけ常磐線中距離電車で「日立行」というのがありました。しかし今回の改正で、これが廃止となります。始発駅となる品川駅で、その発車を見送りました。

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常磐線 日立行

身も蓋もないことを言ってしまうと、別に私はそれほど頻繁に常磐線を利用しているわけでもありませんし、日立駅にそこまで思い入れがあるわけではありません(一度行ったことはありますが)。しかしこうしたラストランの記録が、のちの時代に貴重な資料となっていくのだろうと思います。

品川駅の10番線からの発車ですが、あまり鉄道ファンはおらず。それよりも帰宅ラッシュの時間帯なので、一般の乗客の方が圧倒的に多かったです。18:53に列車は定刻通り日立に向けて発車していきました。

ここで一度夕食にしたいと思います。品川駅はエキナカが発達していますが、今回はここに立ち寄りました。

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かき揚げ蕎麦 吉利庵 エキュート品川サウス店

改札内にある「かき揚げ蕎麦 吉利庵 エキュート品川サウス店」です。ここでは、ちょっと面白い駅そばが食べられるとの情報を聞きつけて、さっそく注文してみました。

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品川そば(550円)

何と…海苔に高輪ゲートウェイ駅の駅名標がプリントされているではありませんか…!

そう、ここの名物「品川そば」(550円)は4種の海苔を使った海苔好きに堪らない海苔蕎麦なのですが、高輪ゲートウェイ駅の開業を記念して焼き海苔に特別なプリントを施しているのでした。恐らく期間限定と思われますが、いつからいつまでなのかはわかりません。よく見ると左側の次の駅は「品川」ではなく「品川そば」になっていますね!

大きな焼き海苔の下には、刻み海苔や青海苔等がたくさんのっています。あっという間に完食。美味しかったです!

お腹も満たされた後は、品川駅を少々見物。高輪ゲートウェイ駅開業を翌日に控え、隣の駅である品川駅ではこの日までしか見られない光景がたくさんありました。

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「高輪ゲートウェイ」がシールで隠されている…!

山手線・京浜東北線とも、駅名標は既に新しいものに取り替え済。次の駅である「高輪ゲートウェイ」にはまだ列車が停車しないので、「田町」と書かれたシールで隠されています。シールの長さが、駅名の長さを物語っていますね。長いシールでないと隠れねぇんだよと言わんばかりに(笑)。

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いつからあるのかよくわからないけどよく見る路線図

東京のJRの駅でよく見かける、この古そうな路線図。既に地下鉄関連でかなりシールを重ね貼りしていつまでも使い続けている感じがありますが、ダイヤ改正後も「高輪ゲートウェイ」と書かれたシールを品川と田町の間に貼って使い続けるのでしょうか? どう見ても品川と田町の間のスペースがキツキツになりそうですが。

そして、続いては東京メトロ有楽町線豊洲駅でこの日が最終日となる光景を見届けるため、まずは山手線で有楽町へ移動します。

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山手線E235系の車内LCD 品川の次は田町

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高輪ゲートウェイ駅を颯爽と通過する山手線

そして有楽町に到着。ここで東京メトロ有楽町線に乗り換え、豊洲を目指します。

豊洲駅では何があるかというと、平日の夜なので西武池袋線直通の有料着席列車〔S-TRAIN〕が運行されています。平日の夜は東京メトロ有楽町線豊洲駅を始発駅として西武池袋線所沢駅まで、18:00~22:00の間、1時間おきに計5本が運行されていましたが、この平日夜のS-TRAINダイヤ改正後は少し運行区間を伸ばして所沢行から小手指へと変更されます。なので豊洲発所沢行のS-TRAINはこの日が運行最終日。始発駅となる豊洲で、20:00発の〔S-TRAIN105号〕を見送りします。

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地下鉄の駅で有料列車の案内が出ているのはなかなか違和感

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豊洲20:00発 〔S-TRAIN105号〕所沢行

始発列車ですが、豊洲駅では他の列車と同じように新木場方面から入線し、すぐに発車していきます。鉄道ファンの姿は皆無でした。まぁ土休日の東急東横線方面からの所沢行はまだ残りますもんね…。

S-TRAIN105号は定刻通り20:00に豊洲を出発。そのまま後続の20:01発保谷行に乗り、有楽町へ戻ります。今度は京浜東北線を利用して、東京駅へとやってきました。

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初心者泣かせの東京駅7・8番線発車標

東京駅で見送るのは、東京20:23発の特急〔ときわ83号〕いわき行。品川始発で、いわきまで行くときわ号です。

このときわ号、何が凄いかというと、普通はいわき行の特急というのは〔ひたち〕の役割であって、それよりも停車駅の多い〔ときわ〕は土浦行、勝田行、高萩行が基本なんですよ。しかしこの、夜に1本だけ「いわき行のときわ」が設定されていました。これも今回のダイヤ改正で廃止となり、改正後の「いわき行」はすべて〔ひたち〕となります。

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「いわきときわ」ラストラン

定刻通り、東京駅に入線。帰宅時間帯のため、多数のサラリーマンが乗車していきます。

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もう「いわき」と「ときわ」の文字が並ぶことはない…

鉄道ファンの姿はそれほど多くありませんが、ちらほらという印象。というのも、これから新宿駅では”アノ”乗り得列車のラストランが待っていますからね…。

私も後を追って、中央線に乗り換え急いで新宿を目指します。何の列車のことを言っているのかは、次回のお楽しみ!