わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

お正月四国堪能きっぷで四国周遊の旅(1)

皆さんこんにちは。わたかわです。
最近は新型コロナウイルスの影響で不要不急の外出自粛ムードが高まっており、私の住む神奈川県でも緊急事態宣言が発令されているということで、大好きな旅行を取りやめています。
大学の授業開始も延期になり、人生でもこれ以上ないくらい時間に余裕があるのでここぞとばかりに行きたい場所、乗りたい列車は山ほどあるのですが、このタイミングで出歩いてしまっては本末転倒なので最近は大人しく家で過ごしています。

 是非ともまた安心して外を出歩けるようになったらバンバン旅行していきたいと思っているのですが、それまでの間は過去の鉄道旅行を写真とともにお届けしていったり、鉄道に関する雑談話でも書き留めていけたらなと思っています。

 

今回は、2020年のお正月に「お正月四国堪能きっぷ」というのが発売されたので、それを使って旅行した話を少ししていこうかと思います。3ヵ月ほど前の話ですが。

JR各社ではお正月限定のフリーパスを発売しています。2020年も例によってJR西日本JR四国JR九州から発売がありました。

その中でも私が利用したのが、JR四国から発売された「お正月四国堪能きっぷ」。これは、2020年1月1日~3日の間の任意の1日間、JR四国全線の特急普通車自由席が乗り放題で何と2,020円。年号に掛けてのことでしょうが、破格の安さです。本当に安すぎます。どれくらい安いかというと、例えば高松~徳島駅間を特急〔うずしお〕で移動すると、運賃と自由席特急料金あわせて2,670円ですから。この時点で既に元がとれているということになります。指定席は利用できませんし、年末年始なので四国内の観光列車もほぼ運休ではありますが、さまざまな特急や鈍行を乗り継ぎながら、四国を巡っていくことにしました。
なおこの「お正月四国堪能きっぷ」は、事前にJR四国ツアーの公式WEBサイトから申し込み、郵送で自宅に届いたものを当日持参しています。事前発売のみのようで、当日現地で購入する等はできないようなのでご注意ください。

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JR三ノ宮駅

旅のスタートは、大みそかJR三ノ宮駅から。

横浜からここ三ノ宮に至るまで、実は2019年の年末に少々複雑なルートを通ってやってきたのですが、今回は割愛させていただきます。

みそかの夜の神戸の街は多くの人で賑わっていました。

ここから四国に渡るわけですが、今回は「ジャンボフェリー」というフェリーを使って四国まで渡っていきたいと思います。

 ジャンボフェリーとは、神戸高松を4時間程度で結ぶ瀬戸内海のフェリーで、1日4往復運航されています。そのうち1往復は深夜便ということで、今回は時間を有効に使える深夜便をチョイス。神戸三宮フェリーターミナルを深夜1:00に出て、高松港に早朝5:15に到着するという何とも過酷なダイヤです。

三ノ宮駅から神戸三宮フェリーターミナルまでは連絡バスで向かいます。10分、210円。

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神戸三宮フェリーターミナル

年越し直前、大みそかの23:40にフェリーターミナルに到着。普段なら家でゆっくり紅白でも見ながらくつろいでいるわけですが、今年は一味違います。

ターミナルの1階で乗船申込用紙に必要事項を記入。年末年始の繁忙期ですが、私はU25学割の対象ということで2,800円で乗船することができました。ホテルに泊まるのに比べたら、これで移動と宿を兼ねるというのは本当に安いと思います。

 乗船券の購入後は、2階の待合スペースでゆっくりくつろぎます。待合スペースのテレビでは、TBSのCDTV年越しライブが放送されていました。

そして、2020年の幕開け。自宅以外の場所で新年を迎えたのはほぼ初めてだったりします。港に停泊する船からは一斉に汽笛が鳴っていました。

0:30頃より、私のような徒歩客の乗船が可能となります。今回利用するのは、桟敷席と呼ばれるカーペット敷きの雑魚寝スペース。寝具はおろか一人ひとりのスペースが明確に区切られて指定されているわけではなく、早い者勝ちになります。お盆の時期ですと桟敷席がいっぱいになって、備え付けの予備のゴザを廊下に敷いてそこで寝るという人もいるくらい混雑するようなのですが、私が乗船した時はそれほどでもありませんでした。桟敷スペースの角にはコンセントもあるので、ここが真っ先に埋まります。私は無事コンセントを手に入れました。

時刻は1:00。船はゆっくりと神戸の港を離れます。私は着ていたコートを掛布団代わりにして早々に眠りにつきました。桟敷席は写真撮影禁止なので文章のみですみません💦

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船内の様子

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船内のお土産コーナー

船内にはお土産コーナーや立ち食いうどん等もあり、4時間を過ごすには十分な設備。ただ深夜便なので私を含めほとんどの人が乗船中は寝て過ごします。

船内は桟敷スペースを含め消灯・滅灯はされません。また船なのでそれなりの揺れもあります。ただ私は前日が早起きだったためか、すぐに眠りにつくことができました。

 

ジャンボフェリーの朝は早く、5:00頃になるとまもなく高松港に到着する旨の船内放送が流れ始めます。船自体はこのあと高松を経由して小豆島まで向かうそうですが、ほとんどの人は高松で下船するものと思われます。

港に着岸すると大音量の音楽。ジャンボフェリー恒例の曲のようで、これが目覚まし代わりにもなります。定刻よりも数分早く高松港に到着し、下船。そのままJR高松駅までの連絡バスに乗り換えます。

高松港からJR高松駅前までの連絡バスは無料。駅まで10分で到着です。

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JR高松駅

2020年1月1日、元旦5:30の高松駅は人気もまばら。ここからいよいよお正月四国堪能きっぷを利用した鉄道旅行のスタートです!

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高松駅構内

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高松5:44発 高徳線 徳島行

2020年記念すべき1発目の列車は、高松5:44発の普通列車・徳島行。見慣れない1両のワンマン列車ですが、これでまずは高松駅から南の方向へ進んでいきたいと思います。

車内は思いのほか混雑しており、相席ならば着席可能といった状態。この列車は徳島行ですが、終点までは乗らず途中の讃岐津田という駅で下車します。6:25に讃岐津田に到着。

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讃岐津田駅

夜も明けきらぬこの香川県さぬき市で何をするかというと、そう、初日の出を拝むことにします! 鉄道旅行といえどやっぱり少しはお正月的要素も取り入れたいので。

ここ讃岐津田駅はさして大きくはない無人駅のようですが、この駅から歩いてすぐの所に「津田の松原」という景勝地があります。瀬戸内海に向かって開けた海岸になっており、香川県屈指の初日の出スポットということで、2020年の初日の出はここから見届けたいと思います。

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初日の出だぁぁぁ!

寒空の下で待つこと50分。遂に山影から太陽が姿を現しました! いやぁぁ寒かったですが、そんな寒さも忘れるくらいの感動。7:20頃のご来光は、関東に住む私からするとかなり遅いなという印象です。

無事に初日の出を見届けたら、急いで讃岐津田駅に戻り、7:31発の特急〔うずしお3号〕に乗車して徳島駅へ向かいます。

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讃岐津田7:31発 特急〔うずしお3号〕徳島行

讃岐津田駅には、全部ではありませんが一部の特急が停車します。私が乗った特急は3両編成で、先頭1号車の一部以外のほぼ全編成が自由席です。

徳島駅までは45分程度の距離なのであっという間。気づけばとっくに徳島駅に到着していましたが、車内で爆睡しており車掌さんに起こされました。新年早々ご迷惑をおかけしました。

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JR徳島駅

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徳島駅改札口

徳島駅は、外観こそ南国感漂う立派な駅舎ですが、ひとたび駅に入ればなかなかこぢんまりした造り。自動改札機は一切なく、3方向に延びる線路はすべて非電化という、昭和の時代から時が止まったかのようなターミナル駅

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外観と駅構内のギャップが徳島駅の醍醐味でもあります

徳島駅から続いて乗車していくのは、徳島線特急〔剣山3号〕阿波池田。「よしの川ブルーライン」の愛称がつく徳島線を走破する特急で、徳島駅を9:01に出発します。改札口の横のセブンイレブンでおにぎりを買い、列車に乗り込みます。せっかく四国に来たので、お正月らしい食べ物とまではいわずとも駅弁等何か販売していればよかったのですが、特にそういったお店は見当たらなかったので新年早々コンビニ飯です。

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徳島9:01発 特急〔剣山3号〕阿波池田

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方向幕は昔ながらの国鉄デザイン!

土讃線と接続する終点の阿波池田駅まで1時間ちょっと乗車していきます。2両編成の気動車特急で、これもほとんどが自由席。ヘッドマークに方向幕まで健在です。定刻通り徳島駅を出発。

列車は吉野川に沿って、かなり細かく停車していきます。

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車窓に広がる吉野川

車窓右手にはずっと吉野川が広がります。雲の多い天気でしたがなかなかの絶景。国鉄気動車のモーター音もあいまって至福のひと時を過ごし、10:15に終点の阿波池田駅に到着です。

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(左)阿波池田10:20発 特急〔南風3号〕高知行

阿波池田駅からは、続いて特急〔南風3号〕に乗り換え高知を目指します。5分乗り換えですが対面ホームなので焦ることなく乗り換え可能。やってきたのは最新型の2700系気動車! 早速乗車していきます。

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新幹線みたい…!

自由席はかなりの混雑で、相席であれば通路側にポツポツと空席がある程度で、デッキ立つ人もかなりいました。岡山から瀬戸大橋を越えて四国を縦に貫き、高知まで至る大動脈の特急ということで、元日からかなりのお客さんが乗車しているようです。

2019年にデビューしたばかりの最新車両ということで、何と自由席にも全席コンセントが設置されています! また車内にはフリーWi-Fiもありますが、山間部を走る土讃線ではあまり強くはなかったという印象です。まぁ自由席でコンセントがあるだけありがたいことです。線路の状態もあまりよくないのか、どうしてもそれなりの揺れがありますが、車両の性能もあってか最小限に抑えられているのかなという印象です。

そうして終点の高知には11:30に到着。高知駅ではちょっとした悲劇が起こりますが、それは続編でお届けしていきます。