わたかわ 鉄道&旅行ブログ

乗り鉄&旅好きの20代男子が全国を巡る!

小田急ロマンスカー「VSE」で箱根へ! 最高すぎる旅館「マウントビュー箱根」に泊まる旅【2020-06箱根1】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

Twitter@e235yokoso)でもご紹介した通り、2020年6月16日(火)~17日(水)にかけて、弾丸1泊2日の箱根1人旅に出かけてきました。今回から、その旅の一部始終を複数回にわけてこのブログでご紹介していきます。

まだまだコロナ禍で大変な日々が続いており、緊急事態宣言が解除されたとはいえ感染拡大防止のためにできることをしていかなければならない時期であることに変わりはありません。しかし、旅好きの私にもできることを一つずつ探して、行動していかなければと思っているところです。

これは繰り返しになりますが、先日のブログ記事にて、私の今後の旅行方針について示させていただきました。今回の箱根旅も、私が住む神奈川県内ということで、この方針に従って実施しています。緊急事態宣言解除後の旅行再開方針について、詳しくはこちらをご覧ください。

 

2020年6月16日(火)

何ということはないただの平日。私も大学生なので、日中は授業があります。しかし、新型コロナウイルスの影響で春学期は全面オンライン授業とすることが確定しているので、この日もいつも通り朝からパソコンに向かいます。

午前の授業が2つ終わり、午後の授業をまだ1つ残していますが、ここで昼食を自宅で食べてから出発。午後も1つ授業があるのですが、これは今回の旅行中に受講することとします。オンライン授業といっても、公開される音声つきのパワポスライドを再生するだけなので、割と受講時間は融通が利くのもポイントです。まずは自宅から白昼の横浜駅へ。

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相鉄の横浜駅は久しぶり

今回は、神奈川県で最も有名なフリーパスと言っても過言ではない、「箱根フリーパス」を利用して旅をしていきます。これは小田急がメインで取り扱っているフリーパスで、発着駅~小田原駅間の往復乗車券と箱根エリアの鉄道・バス等乗り放題券がセットになったお得なパスで、2日間用と3日間用が発売されています。発着駅は小田急線内の各駅のほか、相鉄線内・西武線内発着も用意されているので、今回は「(相鉄)横浜駅発着の2日間用箱根フリーパス(5,820円)」を相鉄横浜駅の改札口で購入。横浜~海老名駅間は相鉄本線を利用し、海老名~小田原駅間は小田急小田原線を通っていくことになります。横浜~海老名~小田原駅間はフリーエリアではありませんが、後戻りしない限り途中下車は可能のようです(今回はしませんでしたが)。

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快速に乗車していくぞ~

発車標を見ると、先発は13:08発の快速 海老名行ということでこれに乗車していきます。ただ相鉄の快速はとても停車駅が多いので、途中でJR線からやってくる特急に乗り換えることになります。

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13:08発 相鉄本線 快速 海老名行

列車は定刻通り横浜駅を出発。横浜から発車する相鉄に乗車するのは昨年9月以来となるので久しぶりです。

横浜を出ると、快速は星川、西谷と西谷~海老名駅間各駅に停車していきます。停車駅が多い、詐欺要素の強い(笑)快速ですが、私は横浜を出てから7分、西谷駅で下車し、反対側のホームに停車中の特急に乗り換えます。これはJR埼京線方面からの列車で、西谷にて接続を取り特急が先に海老名へ到着することになるのです。相鉄・JR直通線開業前は起こりえなかった不思議な待ち合わせが誕生しています。

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西谷から乗車した特急は埼京線E233系

西谷から海老名まで、特急の途中停車駅は二俣川と大和のみ。終点の海老名には13:36の到着です。

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海老名からは小田急に乗り換え!

海老名からは、小田急小田原線を利用して箱根湯本方面へと向かっていきます!

箱根フリーパスでは、別途特急券を購入することで、ロマンスカーにも乗車できるのです! 本数は限られますが、海老名から箱根湯本まで直通するロマンスカーも1時間に1本程度運行されているので、今回は海老名14:03発の特急〔はこね21号〕箱根湯本行に乗車していきます!

駅で特急券を購入し、改札内へ。

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「箱根湯本」だけ明らかに浮いてる

発車標を見ると、よくある「小田原」や「本厚木」の行先と並んで「箱根湯本」の文字が君臨しています。海老名から乗り換えなしで行くには必ずロマンスカーに乗らなければならない駅ということで、小田急沿線で「箱根湯本」の文字を見るとここだけ明らかに非日常感が出ています。

そしてついに、やってきました!

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海老名14:03発 特急〔はこね21号〕(VSE)箱根湯本行

入線してきたのは、真っ白なボディのロマンスカー50000形、通称「VSE」です! 私は初乗車となります!

停車時間もあまりないので、急いで乗り込みます。

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真っ赤なシート!

座席に向かうやいなや、驚かされたのはそのシートピッチ。真っ赤なモケットのシートに座ると、足をピーンと伸ばせるくらいの広さがあります(座席にもよるかもしれませんが)。

今回はVSEの名物、前面展望席が取れたのですが、最前面ではなく前から4列目だったのでそこまで超絶展望!って感じではありませんでした(笑)。16席ある展望席の最後列です。

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まぁ展望っちゃ展望

さて乗車率はというと、展望席はほぼ満席なのですが、それ以外は1車両あたり5人前後といったところで、かなり空いている部類に入るのかなと思います。まぁ平日の日中ですし、何よりもコロナ禍ですからこの時期に積極的に旅行しようという人はそう多くはないのでしょう。普段はこんなに空いているVSEもなかなか見られないと思います。

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テーブルは2種類

テーブルは、背面テーブルと壁に取り付けられたテーブルの2種類がありました。座席を回転させて向い合せにした際もちゃんとテーブルが使えるようになっています。もっとも、シートピッチが広いとはいえ、これだけ近い距離で座席を対面にするのは、コロナ感染拡大を考えるとあまり好ましくないような気もしますが…(笑)。

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売店もあったけど営業休止

編成中には、売店まで備わっていましたが営業を取りやめていました。おそらくはコロナ禍だからなのかな?と思うのですが、ただ車内販売は営業していました。

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ロマンスカーの車内から眺める景色は最高

海老名から箱根湯本までは所要時間約50分。途中停車駅は小田原のみだったので、本当にあっという間です。酒匂川を渡る辺りで車内販売の営業は終了しました。

もうデビューから15年が経過しているVSEですが、本当に快適な車両で、リクライニングも深く倒れます。また、走行音もとても静かで、やはり箱根の看板特急だけあるなという印象です。

のんびりくつろいでいると、小田原に到着。小田急小田原線はここまでとなり、ここから先は「箱根登山鉄道」へと直通していきます。小田原到着直前には、新幹線や東海道線等の乗り換え案内を時刻・行先も含めかなり詳細に伝えていたのが印象的でした。

箱根登山鉄道とは、小田原~強羅駅間を結ぶローカル線で、箱根観光の起点となる「箱根湯本駅」を境に運行系統が分断されているとともに、路線の様子が大きく異なります。小田原~箱根湯本駅間は比較的長編成のロマンスカー等も乗り入れることができ、小田急小田原線の延長線上という性格が強いのですが、箱根湯本~強羅駅間は短い編成のローカル車両がスイッチバックを繰り返していきながら山を登っていくようになっています。

小田原より先、箱根登山鉄道に入ると、線路が単線となるため、ほぼすべての駅で行き違いが必要になります。ロマンスカーがかなりの高頻度で運行されている上、普通列車も運行されているわけですから、上下列車の行き違いが大きなタイムロスとなります。

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箱根湯本駅に到着!

そして終点の箱根湯本駅には14:51に到着!

云わずと知れた箱根観光の玄関口です。

まだ昼過ぎなのですが、今夜の宿は15時からチェックインができるということなので、このまま何処へも寄らずに宿へ向かいます!

今回の宿は「川涌の湯 マウントビュー箱根」。箱根といってもかなりエリアは広いですが、この宿は仙石原と呼ばれるエリアにあります。箱根湯本駅からは仙石原方面へ行くバスが出ているので、それに乗り換えていきます。

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箱根湯本~強羅駅間は運休中

本当は箱根湯本より先も引き続き箱根登山鉄道を乗り継いで強羅方面へ行き、その先のバスを利用して仙石原方面へ向かいたかったのですが、箱根湯本~強羅駅間は昨年の台風19号により現在も不通の状況となっていて乗れないので、箱根湯本から仙石原まで一気にバスで向かいます。まぁこっちの方が所要時間としても短いんですけどね。

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箱根湯本駅周辺 やっぱり人はまばら

箱根湯本の駅前に出てみると、やはり人はまばら。平日だからということもあるでしょうし、コロナが大きな痛手にもなっていることでしょう。

道を渡り、バス乗り場から15:08発の桃源台行の箱根登山バスに乗り込みます。もちろんこのバスも箱根フリーパスのフリーエリアに入っています。

バスの乗客は自分を含め5人程度でガラガラです。箱根湯本駅を出ると、しばらくは箱根登山鉄道の線路沿いに山を登っていきます。本当に険しい山道を25分ほど登り続け、ようやく「マウントビュー箱根」に到着です!

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マウントビュー箱根に到着!

早々にチェックインを済ませ、部屋に向かいます。今回は残念ながら大浴場の内湯が故障のため使えないということなんですが、露天風呂もあるので心配いりません。夕食は18:30と19:30から選べるということだったので19:30にして、朝食は7:30、8:00、8:30の中から8:00をチョイス。

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広~~い部屋!

和室の部屋は、1人で使うにはもったいなすぎるくらいの広さです。ゆっくりくつろぎたいな~と思ったのですが、この日のうちに受講しなければならない大学のオンライン授業がまだもう1つ残っていたので、それを受講します。部屋には強力なWi-Fiも完備されているので、何不自由なく受講することができました。

そして19:30となり、夕食会場へ。

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豪華すぎる!!

これまた豪華な夕食が用意されていました! 驚くべき品数で、どれも本当に美しいです。

まだ20歳の大学生には早すぎるようなメニューでしたが、どれも本当に美味しく、繊細な味付けでした。(食レポ上手くなりたい)

なお夕食会場では、新型コロナ感染拡大防止ということで、宿泊客どうしの座席が大きく離され、ソーシャルディスタンスをとって配置されていたので対策も万全です。

夕食の後はお風呂~ということで自慢の露天風呂へ。白いにごり湯は箱根では珍しいようですが、宿泊客があまりにも少ないということで終始貸切状態でした。おそらくこの日の宿泊者は全体で10人程度しかいなかったのではないかな…? と思います。とても快適に過ごせました。

 

そんな感じで、箱根1日目の様子はここまで。

次回は、2日目の様子をお届けしていきます!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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飯田線の超ロングラン鈍行に全区間乗車! 上諏訪→豊橋7時間の旅

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は、またまた過去の旅行から、イチオシの列車をご紹介します!

2019年9月に、「上諏訪豊橋行」の飯田線超ロングラン鈍行に乗車してきました!

昔と違って今では長距離鈍行もかなり少なくなりましたが、令和の今でも乗れる貴重な長距離鈍行とはいったいどのような列車なのでしょうか?

 

2019年9月6日(金)

 よく晴れた夏の日。今回の旅のスタートは、長野県にある中央本線上諏訪駅です。

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新しくてなかなか綺麗な駅舎

わりかし綺麗めな駅舎の中に入り、発車標を見ると…既にありますね、「豊橋」の文字が。

この上諏訪駅を始発とする飯田線豊橋行は、途中の辰野までJR東日本の「中央本線」、その先はJR東海の「飯田線」となります。

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岡谷・塩尻・辰野付近の路線図(Wikipediaより引用)

上諏訪9:22に発車するこの列車は、下諏訪、岡谷、川岸、辰野と進み、その先飯田線へと入ります。辰野を過ぎると終点の豊橋まで他路線との乗換駅は一切なく、終点の豊橋に到着するのは何と夕方の16:16。運行距離は実に213.7km、所要時間は6時間54分となります。

途中ほとんど長時間停車はないので、上諏訪駅Newdaysでお昼ご飯のお弁当を購入しておきます。駅弁屋さんを探しましたが、見つかりませんでした。

それではいざホームに向かい、乗り込むことにしましょう。

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上諏訪9:22発 飯田線 豊橋

入線はかなり早く、9時頃には既にホームに入っていました。JR東海でおなじみの313系が3両編成で運用に入ります。転換クロスシートの車両で、トイレもついているので快適性については申し分ありません。ただ飯田線にはロングシートの車両も走っていると思いますから、毎日必ずこの上諏訪9:22発が転クロとは限らないと思います。運がよかった…。

9:22、列車は定刻通り上諏訪を出発。上諏訪岡谷駅間はそこそこの乗車があるものの、まだ窓際であっても空席があるというような状況でした。

岡谷を出発して辰野支線に入ると一気に混雑し、座席は満席に近い状況となりました。

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分岐を繰り返し、オレンジ色のJR東海管内へと進む…

辰野を9:59に発車。ここからはいよいよJR東海飯田線区間へと突入していきます。

飯田線は言わずもがな長大なローカル線ですが、距離の割には駅数が多く、辰野~豊橋駅間195.7kmの中に途中駅が92駅あり、平均駅間距離は2.1km。感覚的には首都圏の私鉄線レベルで高頻度に駅が設置されています。

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飯田線に入ってしばらくはのどかな田園風景

辰野から飯田線に入り、しばらくはのどかな田園風景が広がります。田んぼや川など、日本の原風景といった感じで、開けた地形の中を3両編成の列車が進んでいきます。

伊那市駅には10:37に到着。長野県南部の主要都市の一つでもあるこの伊那市付近では、線路の両側ギリギリまで建物が密集していて、そこそこ発展した町だなという印象です。

伊那市を過ぎれば、また田園風景が続きます。ただ断続的ではあるものの、何だかんだで車窓には多少の民家や建物が映り続けます。ここに住む人が飯田線を日常的に利用しているかどうかはわかりませんが、やはり人の住むところに鉄道は敷かれているのだなと感じます(当たり前ですが)。

途中の伊那福岡田切駅間では車内検札がやってきました。ここまでで既に約2時間乗車してきましたが、まだ先は長いのです。あと5時間もあります。

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主要駅・飯田に到着!

上諏訪を出てから3時間飯田線最大の途中駅である飯田駅に到着です。長野県は縦に長いですが、北部・中部・南部と3つに分ける時、長野市松本市飯田市がそれぞれ代表都市として挙げられるくらいです。

この飯田からは、終点の豊橋まで特急〔伊那路〕が1日2往復運行されています。特急に乗れば快適なのは間違いないですが、18きっぷでは特急に乗車できないので、ここはぐっと我慢。飯田駅は主要駅ですが長時間停車などはせずすぐに発車します。

飯田駅も発車したところで、ここでお昼ご飯を食べることに。

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「10種類の彩り野菜にぎわい弁当」(498円)

上諏訪駅で購入した「10種類の彩り野菜にぎわい弁当」(498円)Newdaysってあまり弁当が充実しているイメージはなかったのですが、これは美味しかったです! 駅弁と比べるとリーズナブルなのもオススメポイント。みなさんも飯田線7時間ロングラン鈍行の旅のお供にいかがでしょうか。

そうしている間にも列車はどんどん進んでいき、おおよその中間地点である天竜峡を発車。そしてここから先は、驚きの景色が続きます!

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電車を降りるとすぐに断崖絶壁の「田本駅

こちらは「田本駅」。ホームに降りるとすぐに断崖絶壁が目の前に立ちはだかります。一応ホーム上には黄色い点字ブロックがありますが、どうやらここは鉄道以外では到達困難な秘境駅のようです。

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目の前に天竜川!

為栗駅の目の前には、真っ青な天竜川が現れます! 列車内から素晴らしい絶景を眺めることができました。

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去り際に小和田駅

こちらも秘境駅として知られる「小和田駅」。いつから使っているんだろうという古い駅舎が、秘境の雰囲気を増幅させます。天竜峡駅より南側は、山間部を走るためこのように秘境駅が集中する区間ですが、いかんせん列車の本数が少ないもので、なかなかその一つひとつを訪問して回ることは難しいのです。春や秋にはJR東海が急行〔飯田線秘境駅号〕というのを運行しているので、それを利用して効率よく秘境駅巡りをするのもありかもしれませんね。

14:10、列車は中部天竜駅に到着。ここではこの列車で最長となる「7分間」の停車時間があります。上諏訪を出発して約5時間が経過したので、多くのお客さんがここで一度列車外に出てリフレッシュをします。

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中部天竜駅でひと休み

ここは飯田線内の主要駅の一つで、先ほどご紹介した特急〔伊那路〕も全列車が停車します。また、この駅を始発・終着とする列車もときどき設定されています。駅前にはかつて「佐久間レールパーク」という鉄道博物館的な施設があったようですが、2009年に営業終了してしまったようです。

中部天竜駅を14:17に発車。終点の豊橋まではあと2時間ほど。ラストスパートです!

三河槙原駅からは、地元の保育園児軍団が大量に乗車。また主要駅でもある新城駅からも混雑度合いが一気に増します。新城以南は日中でも毎時2本の普通列車豊橋方面へ運行されていて、いよいよ都市部に入ってきたなと実感します。

16:03、列車は最後の主要駅である豊川駅に到着。先ほどの保育園児含めかなりのお客さんがここで乗り降りします。私のお尻はもう限界です。

そして、上諏訪を出発してから約7時間、16:16についに終点の豊橋駅へと到着です!

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ようやく豊橋に到着だ…疲れた

転換クロスシート313系なのでそれでもまだ快適だったのかもしれませんが、7時間ずっと同じ普通列車に乗り続けるというのは初めてでしたから、とても不思議な感覚でした。しかし疲労と同時に、達成感も存分に味わうことができました。

終点の豊橋駅飯田線ホームは、名鉄線がJRのホームに乗り入れるので、到着した際に反対側に真っ赤な名鉄の電車が停車していて、豊橋にやってきたということを実感しました。

 

2020年3月ダイヤ改正以後、飯田線区間を走破する普通列車は以下の通りです。

(下り)
豊橋10:42発→岡谷17:33着
豊橋14:42発→岡谷21:37着
豊橋16:42発→上諏訪23:02着

(上り)
上諏訪9:22発→豊橋16:16着
岡谷15:46発→豊橋21:54着
上諏訪16:26発→豊橋22:48着

みなさんも機会があったら、是非乗ってみてください!

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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東急東横線廃線探訪(後編)高島町~横浜~東横フラワー緑道を歩く!

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みなさんこんにちは! わたかわです。

かなり時間が空いてしまいましたが、前回に引き続き東急東横線廃線探訪の後編をお届けします!

2004年に廃止された東急東横線の地上・高架区間である桜木町東白楽駅周辺を歩く旅で、前編では桜木町駅から高島町駅にかけての様子をご紹介しています。

前編の様子をまだご覧になっていない方は、是非以下のリンクからご覧ください!

watakawa.hatenablog.com

 

2020年6月7日(日)②

高島町駅跡地をじっくり見物した後は、横浜駅方面へと進んでいきます。この先もしばらく高架線は残されたままですが、道が込み入ってきて線路に沿って歩くというのは難しいので、なるべく近いルートで歩いていきます。

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東京急行電鉄」はエモすぎる

啓明館や増田塾等がある交差点の高架下に来てみました。ここもずっと根岸線と並走する区間ですが、そこにあった「駐車禁止」の看板を見てみると、「東京急行電鉄株式会社」の文字が。廃止から16年が経過した今も、この高架下の一部のスペースやそこにある設備がおそらくまだ東急のものということなのでしょうか。しかし細かいことを言えば、東急は2019年秋に鉄道事業を分社化して、正式な会社名が「東急電鉄株式会社」となったはずですから、この「東京急行~」という表現が既に貴重なものとなっています。東横線桜木町の駅入口の看板も「東京急行 桜木町駅」となっていたみたいですし、昔は今よりも「東京急行」という表現がそれほど珍しくなかったのかもしれませんね。カッコいいですよね、”東京急行”って。

そして万里橋を渡り、横浜駅の東口に到着。

現在はみなとみらい線と直通運転をするための1面2線のホームが地下にありますが、かつて東急東横線のホームといえば横浜駅の西口側、JR横須賀線ホームのさらに隣に2面2線の地上ホームとして存在していました。

横浜駅の中央通路を通って、西口へと移動します。

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だいぶ進化した感がある現在の横浜駅西口

えらい変わりようですね、今の横浜駅西口っていうのは。「JR横浜タワー」が天高くそびえております。この中には「NEWoMan」「T・JOY」「CIAL」と大きく3種類の施設が入っていて、当初は2020年5月30日開業予定でした。しかし新型コロナウイルスの影響で延期となり、6月18日より順次開業していく予定のようです。長らく「東洋のサグラダファミリア」と呼ばれて久しかったこの西口駅舎ですが、ようやく最近この立派な駅ビルが姿を現しました。

このJR横浜タワーができたのはつい最近のことですが、以前にももっとレトロ調な”市アルビル”という西口駅舎がありました。ただおそらく、この西口駅舎と横須賀線ホームの間に、かつては2面2線対向式の東急東横線ホームがあったのでしょう。東急東横線地上ホーム廃止後、空いたスペースを活用して横須賀線のホームが拡幅されました。今では横須賀線の9・10番線ホーム上で運動会ができるくらい広いです(それは言い過ぎ)

横浜駅周辺で、東急東横線廃線跡がどうなっているのか、相鉄ジョイナスの駐車場から見下ろしてみました。

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横浜駅西口側から桜木町方面を望む

写真上で、ブルーの車両が走っている線がJR根岸線です。その根岸線の線路と途中で分かれ、画面奥側から手前側にほぼ直線的にのびている線が東急東横線の旧線となります。線路自体は剥がされていますが、ここに複線の線路が存在していたことは想像に難くありません。現役当時、この東急東横線の高架橋は、桜木町方面からやってくると横浜駅の南側で東海道線横須賀線を跨ぎ、ホームに入線していたものと思われます。東海道線横須賀線と交差する鉄橋があったと思われますが、それは既に取り払われ、交差する直前まで高架橋が今も残されています。

横浜のど真ん中で、これほど顕著に廃線跡が残っているというのは、何とも驚きの話です。この辺りも含めて遊歩道として整備するのでしょうか…? もしそうだとしたら贅沢な話ですが。

それではここから、横浜駅を離れて反町方面へと進んでいきましょう。

横浜以北では現在も現役で東急東横線が運行されていますが、しかし2004年までは横浜駅周辺の全区間で地上を走行していました。みなとみらい線との直通運転開始に伴い、反町駅横浜駅が地下化され、渋谷方面からやってきた列車は東白楽~反町駅間で地下に潜るルートとなったのです。東白楽~反町駅間は、地上と地下で辿るルートはほぼぴったりと重なります。

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これも廃線跡!?

まもなく開業するJR横浜タワーの脇を抜けると、横浜駅のきた西口へと到着します。頭上を見上げると、JR横浜タワーから北へのびるペデストリアンデッキのようなものが整備されています。実はこのペデストリアンデッキのルートが、まさに東急東横線の旧線とほぼ同じルートを辿っていると思われます。

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東急東横線もきっと首都高の下をくぐっていたはず

デッキは、横浜駅の北側を通る「首都高速神奈川2号三ッ沢線」の下をくぐります。きっとこの首都高の下のスペースは、まさに16年前まで東急東横線が通っていた名残なのではないでしょうか。

このデッキになるべく沿うように、ここから北へと向かっていきます。川を渡り、神奈川区へと入ります。

しばらくは高い壁に囲まれた工事現場が続きますが、壁に沿って歩いていくと、こんなビルが見えてきました。

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JR横浜鶴屋町ビル

こちら、JR横浜鶴屋町ビルです。JR横浜タワーと並んで、JR東日本横浜駅周辺再開発事業の一環として建てられました。中はフィットネスジムやホテル等が入っており、先ほどから見えていたペデストリアンデッキはこのJR横浜鶴屋町ビルまで繋がっています。写真の背後に見えている高いビルが、まさにJR横浜タワーです。

このJR横浜鶴屋町ビルは、2020年6月5日に開業予定でしたが、新型コロナウイルスの影響でこちらも延期となり、現在は6月27日に開業予定とのことです。

JR横浜タワーから続くペデストリアンデッキの終端部がこのJR横浜鶴屋町ビルに繋がっている、ということは…つまり、これらのビルが東急東横線廃線跡地に建てられているということになります。

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東横フラワー緑道がスタート!

JR横浜鶴屋町ビルの目の前からスタートするのが、この「東横フラワー緑道」です。名前と写真の様子からわかる通り、この遊歩道が、ここから先の東急東横線廃線跡になります。

道路と道路の間、マンションとマンションの狭間に整備されたこの遊歩道こそが、かつて東急東横線が16年前まで走っていた道。線路は剥がされ、綺麗に舗装されています。それではここから、この遊歩道を進んでいきます!

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かなり急(画面手前が横浜駅方面)

歩いていて思うのは、とにかくこの坂が急なんですよね。JR横浜鶴屋町ビル付近から「高島山トンネル」にかけてひたすら上り坂が続きます。歩いていてもそれなりにしんどさを感じるのですが、果たして鉄道はこの急勾配を耐えられたのでしょうか。傾斜に弱いとされる鉄道ですから、この坂ですらも上れていたのかと思うと驚きです。

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振り返って1枚パシャリ(画面奥が横浜駅方面)

トンネルを抜けると、反町駅に到着です。高島山トンネルを越えてから先は下り坂となるので、反町駅北側の道を跨ぐまではしばらく遊歩道が道路よりも高い位置にあります。進行方向左側に反町駅の駅舎が見えてきますが、ホームは現在地下に埋められています。写真の辺りに2面2線の対向式ホームがあったと思われますが、現在はそこに線路が敷いてあったことを思わせるレンガの列が2本縦に延びています(もちろん現役当時は複線ですが)。

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反町駅舎(写真左上が遊歩道)

ホームは地下化されましたが、駅舎は現在も現役で使用されています。各停しか停車しない駅ですから利用したことはありませんが、渋谷方面から特急で横浜に帰ってくると、この反町駅を通過する前から車内放送がかかり始めるのがいつもとても印象的です。ホームが地下化された現在では、1面2線の島式となりました。

反町駅のすぐ北を走る「横浜新道」を跨ぐと、この遊歩道もいよいよ地面に降りることとなります。廃線跡の遊歩道は横浜新道を跨いで歩道橋のようになっていますが、地上に線路が走っていた頃はそうはいかなかったと思うので、きっとこの反町駅の北側には立派な踏切があったのではないでしょうか。

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反町駅を過ぎたら地面に降りる

地面に降りても、東横フラワー緑道は続きます。マンションや民家が密集する中で、この東急東横線の線路があった場所だけは廃線後の今も新たな建物が建てられることなく、東横フラワー緑道として整備されています。

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ところどころ線路がそのまま残されている

地面を見ると、時折当時の線路がそのまま残されています。間はバラストではなく木の板で埋められていますが、これを見ればここに東急東横線が走っていたことは明らかです。

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東横フラワー緑道の最後は上り坂

東横フラワー緑道は、最後に再び上り坂が待ち受けています。というのも、地下化された後の東急東横線はこの東横フラワー緑道の真下を走っているので、東白楽駅の南側で列車が地下から地上に出てくるためです。東白楽駅以降は現在も地上にホームがありますので、JR横浜鶴屋町ビル付近から続くこの東横フラワー緑道は東白楽駅に到着する手前でゴールとなります。

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地下から副都心線が出てきた

この東横フラワー緑道のゴールポイントでは、地下から地上に出てくる列車や、地上から地下に潜っていく列車を眺めることができます。ちょうど地上に出てきた和光市行の副都心線7000系を見ることができました。

東急東横線廃線跡はここまでとなり、ここから先は現役の線路で東急東横線が活躍中なので、今回の廃線探訪はここまでとなります。ちなみにこのゴール地点からは東神奈川駅まで歩いてすぐなので、京急東神奈川駅から京急に乗って帰宅しました。

 

以上、東急東横線廃線探訪でしたが、いかがでしたでしょうか。こんな大都会横浜のど真ん中に廃線があり、しかもまだ廃止されてから16年と比較的日が浅いこともあってその面影は随所で色濃く残っています。現在遊歩道として整備されている区間はまさにそこを歩いて楽しむことができますし、まだこれから整備されるという区間は今だからこそ見れる廃線直後のリアルな東急東横線の様子を見て楽しむこともできます。今月下旬にJR横浜タワーやJR横浜鶴屋町ビルが開業すれば、今回よりさらに忠実に廃線跡を歩くことができますし、また来年には横浜駅より南側の高架橋も遊歩道として整備される計画があるみたいなので、そこも完成したら是非見に行ってみたいものです。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

是非ともSNS等での拡散・コメント・評価・読者登録をお待ちしております!

 

おまけ

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京急は今も「仲木戸駅」!?

 

東急東横線廃線探訪(前編)桜木町~高島町駅間を歩く!

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は、東急東横線廃線探訪をしてきましたのでその様子を前編・後編2回に分けてお届けします!

新型コロナの緊急事態宣言も先日解除され、以前の記事でお示しした通りの方針に従って徐々に旅行を再開していきたいと思っております。

今回はその方針にのっとって実施した、記念すべき1発目の旅行です!

まぁこれは鉄道旅行というのとはちょっと違いますが…趣味目的での外出という意味で、これを読んでいるみなさんにもお楽しみいただけるかなと思います!

今後は旅行再開方針にのっとって、本格的な鉄道旅行も順次再開していきたいと思いますのでご期待ください!

↓↓↓旅行再開方針についてはこちら↓↓↓

watakawa.hatenablog.com

 

2020年6月7日(日)①

今回は、東急東横線廃線跡をひたすらに歩き通していく廃線探訪です!

まだ神奈川県内であっても、鉄道に乗りまくるような旅行はちょっとコロナ感染のリスクが怖いので、徒歩をメインとする鉄旅です。

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京急 日ノ出町駅

地元から、京急に乗車して日ノ出町駅に到着。時刻は14時半過ぎです。とにかく暑い。

ここから、まずはスタート地点の桜木町駅まで歩きます。徒歩10分ほどと意外に近いので、京急沿線から根岸線みなとみらい線を使わずにみなとみらいへ行きたいと思ったら日ノ出町駅で降りることをオススメします。

そして、桜木町に到着。いよいよ廃線探訪ウォークがスタートです。

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これは日ノ出町とは反対側のみなとみらい側

その前に、まずは今回の廃線について簡単にご紹介します。「東急東横線廃線とは何ぞ?」という方もいらっしゃると思うので。

現在、東急東横線といえば、渋谷~横浜駅間を結ぶ東急電鉄のドル箱路線です。渋谷から先は東京メトロ東武・西武に直通して東京から埼玉にかけての広いエリアへ乗り換えなしで結べるようになりましたし、逆に横浜からは横浜高速鉄道みなとみらい線に直通して元町・中華街まで線路が繋がっています。

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(左)2004年1月まで (右)2004年2月から

かつては、東急東横線が横浜を越えて桜木町まで運転していました。東急東横線は渋谷~桜木町駅間をただひたすらに往復するだけの路線だったのです。横浜~桜木町駅間には途中駅として「高島町駅」もあり、東急東横線は全線が地上または高架区間でした。

しかし、2004年2月1日にみなとみらい線が横浜~元町・中華街駅間で開業すると、東急東横線みなとみらい線との相互直通運転を開始するようになります。みなとみらい線は全区間で地下を走る路線ですから、これに合わせて東急東横線の横浜~桜木町駅間は廃止され、それまで地上にあった横浜駅反町駅は地下化されたのです(東急東横線横浜~桜木町駅間の最終運行日は2004年1月30日で、翌31日は東急東横線の全列車が渋谷~横浜駅間のみの折り返し運行となりました)。

今回は桜木町駅から東白楽駅手前まで歩き、大都会・横浜のど真ん中で東急東横線が走っていた名残を辿る廃線探訪をしていこうということです。

それでは、まず桜木町駅から見ていきます!

桜木町駅は、現在ではJR根岸線横浜市営地下鉄ブルーラインのみが通る駅ですが、このほかに東急東横線が始発駅としていました。

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地下道に今も残る"Tokyu"の文字

桜木町駅から野毛山周辺にかけては「野毛ちかみち」と呼ばれる地下道があります。桜木町駅に最も近い北1番出口の方面を見ると、「JR線・  桜木町駅」と何やら不自然な空白が。そして下を見ると、はっきりとローマ字で「Tokyu」の文字が残っています。これは紛れもなく、かつて桜木町駅東急東横線がやってきていた証です。廃止後、日本語は剥がしたものの、ローマ字は剥がし忘れたということでしょうか。剥がし忘れてからもう16年も経つということになります。海外の方が混乱するでしょうから早く剥がしましょう(笑)。

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跡地にはCIAL桜木町

桜木町駅の西側(日ノ出町・野毛山側)に回り込んでみると、かつて東急東横線の駅舎・ホームがあったと思われる場所には駅ビル「CIAL桜木町」が建っていました。そして写真の左側に少し見えている高架橋が、かつての東急東横線の高架橋ということになります。

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かつてはJR根岸線と並んで東急東横線のホームがこの辺りにあった?

ただCIAL桜木町を造ってもなおスペースは余っていて、かつてはこのスペースに1面2線の頭端式高架ホームがあったものと思われます。

そして、高架線の一部分が、現在は遊歩道として整備されています。ただ遊歩道といっても現在完成している区間はごくわずかで、端から端まで歩いても1~2分程度しかありません。

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写真奥が横浜方面、手前が桜木町方面

駅の目の前から遊歩道に上がる階段・スロープが整備され、紅葉坂交差点を跨ぐとすぐに遊歩道は終わります。実際にはその先も廃線跡の高架橋は続いているのですが、フェンスで塞がれ立ち入れなくなっています。さらに先まで遊歩道が整備される予定かどうかはわかりませんが、是非とも歩いてみたいものです。

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遊歩道の終端部はフェンスで塞がれていて、階段で道へと降りられる

ここから先はしばらく歩道を歩くことになりますが、ずっと高架橋の真下を歩くことができます。国道16号線東急東横線廃線跡がずっと並走しています。

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桜木町高島町駅間はずっとこんな様子

桜木町高島町駅間が地味に長いのですが、この単調な道をひたすらに歩いていきます。

高島町駅手前まで来ると、何やら気になる文字が。

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R16スタジオ…?

そこには、高架線にすっぽり収まるかのように、「R16スタジオ」という文字があります。実はここ、東急東横線廃線高架下を活用したアートスタジオのようなんです。普段は芸術家の方々がここで作品を造るスペースとして活用し、イベント時には開放するという場所のようで、この時は全く人気がありませんでした。高架橋を支える柱ごとに部屋が区切られていて、そのそれぞれの部屋に造りかけの作品のようなものがあります。

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いかにもアートスタジオって感じ

言葉を選ばず表現するなら、何も知らずに素人がここに近づいた時はちょっと不気味さや廃墟感すら覚えますが、それにしてもこんなスペースが横浜のど真ん中にあるとは驚きです。

このR16スタジオを過ぎると、高島町駅跡地へと到着します。高島町駅というのは、現在横浜市営地下鉄ブルーラインの駅で存在しますが、2004年1月まではこの傍に東急東横線も駅があったということになります。

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東急東横線 高島町駅跡地

現在は工事現場のパーテイションで塞がれ、中はほとんど見えなくなってしまっていますが、ここがかつての駅入口のようです。ホームは高架で、1面2線の島式ホームでした。

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点字ブロックは残っている

パーテイションの隙間からチラッと覗いてみると、駅舎内は現在このような感じ。いろいろと物が散乱していて、廃止後とりあえず一通り駅舎内を取り壊してそのままといったところでしょうか。

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東急東横線高島町駅ホーム(別日に撮影)

また、こちらは別日にJR根岸線の車内から撮影した写真です。JR根岸線のすぐ隣を東急東横線が走っていたので、このように現在も高島町駅ホームの跡がしっかり残っていることがよくわかります。駅名標やホーム上の構造物等は既に撤去され、線路も剥がされていますが、駅舎へと降りる階段があることがよくわかります。また、階段の脇には、「元町・中華街⇔渋谷 直通運転!」と書かれたポスターまで貼ってあり、当時のまま16年間雨風にさらされながら残っていることがよくわかります。

東急東横線高島町駅の現役当時の様子は、以下のサイトで詳しく紹介されているので、是非ご覧になってみてください。

高島町駅の情報、写真、印象記(神奈川県:東急-東横線)

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二代目横浜駅 基礎等遺構

また、その高島町駅跡の目の前にはマンションがありますが、そのマンションの中に「二代目横浜駅基礎等遺構」があります。現在の横浜駅は三代目で、初代が現在の桜木町駅、そして二代目の横浜駅はこの高島町にありました。1915年にこの高島町の地で二代目横浜駅が開業しましたが、わずか8年後に関東大震災で焼失します。そして1928年に現在の場所で横浜駅が誕生したということで、二代目横浜駅は短命に終わった「幻の横浜駅」とも呼ばれています。

駅の大部分は焼失したものの、その一部分が現在もこのように残されています。マンションの敷地内ですが、ここは誰でも立ち入って見学できるようになっています。

高島町駅跡より先は、しばらく線路に沿って歩くことは難しくなりますが、続いては横浜駅へと向かって歩いていきます。

 

…が、今回はここまで!

横浜駅周辺・反町駅周辺も歩きましたが、続きは後編でお届けしていきます。

今回もお読みいただきありがとうございました!

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【画像出所】

高島町駅 - Wikipedia

東武最新特急「Revaty」&最古参「きりふり」を乗り継いで会津野岩東武を乗り通す旅【2019夏の新潟&南東北7】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は、2019年8月11日~13日に出かけた新潟&南東北の旅の最終回、第7弾記事となります!

旅は3日目、前回までに大内宿の観光を終えて、会津鉄道湯野上温泉駅から浅草方面へと進んでいきます。

 

2019年8月13日(火)②

大内宿からのバスが湯野上温泉駅に12:10頃到着したので、そのまま12:34発の列車で引き続き南下していきます。

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湯野上温泉12:34発 快速〔リレー132号〕 会津田島

国鉄会津線JR東日本会津線の流れを汲む現在の会津鉄道は、只見線と分岐する西若松駅から野岩鉄道に接続する会津高原尾瀬口駅までを結ぶ路線ですが、途中の会津田島という駅を境に路線の特性が異なります。西若松会津田島駅間は非電化路線のため気動車のみでの運行ですが、会津田島会津高原尾瀬口駅間は電化されているので浅草方面からの電車特急が会津田島駅まで乗り入れています。電車特急は会津田島以北へは乗り入れられないので、会津若松会津田島駅間は特急と接続する気動車の快速列車を設定しようということで運行されているのがこの「快速リレー号」です。号数は会津田島駅で接続する特急の号数をそのまま反映させたものですが、快速リレー号は全車自由席で、特別料金等は必要ありません。湯野上温泉12:34発快速〔リレー132号〕会津田島行に乗車して、終点の会津田島まで向かいます。

快速リレー号は2両編成で、会津若松会津田島駅間の停車駅はお座トロ展望列車と同じです。湯野上温泉を出ると塔のへつり会津下郷に停車します。心地よい気動車の走行音で眠気を誘われ、かなりウトウトしていたのであまり乗車中の記憶はないのですが、湯野上温泉から20分ちょっとで会津田島駅に到着です。

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会津田島で最新の特急に乗り換え!

12:58に快速〔リレー132号〕が会津田島駅に到着すると、構内踏切で反対側のホームに渡り、特急〔リバティ会津132号〕浅草行が13:02に発車します。対面乗り換えでもないのに乗り換え4分というのはちょっとキツいなぁ…というのが正直なところですが、何とか乗り換えは成功しました。定刻通り、始発駅のこの会津田島を出発します。

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洗練されたデザインの内装

この特急車両「Revaty」(500系)は、2017年に運行を開始した東武鉄道最新の特急車両となっています。運行エリアは多岐に渡るためここでは割愛しますが、中でも最長距離の運用に就くのがこの浅草~会津田島駅間直通の特急〔リバティ会津です。浅草~東武動物公園駅間は東武スカイツリーライン、その先東武動物公園下今市駅間は東武日光線下今市新藤原駅間は東武鬼怒川線、新藤原~会津高原尾瀬口駅間は野岩鉄道会津鬼怒川線会津高原尾瀬口会津田島駅間は会津鉄道会津線と、非常に多くの路線に跨って運行されます。リバティ会津としての運用は1日4往復で、浅草~会津田島駅間の総距離は190.7kmとなっています。

リバティが運行を開始するよりも前の2017年以前は、浅草~会津田島駅間で特別料金不要の「区間快速」が直通運行をしていました。本数も現在の〔リバティ会津〕より多く、地方私鉄感の強い6050型が都心まで乗り入れる姿は圧巻でした。しかしリバティ会津の運行開始に伴ってこの浅草~会津田島駅間の区間快速は廃止となってしまったのです。

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方向幕も最新式

特急〔リバティ会津〕は全車指定席ですが、下今市会津田島駅間の各駅相互間のみを利用する場合に限り、乗車券のみで空席を利用することができます。今回はこの特例を使って、まずは会津田島から龍王峡まで乗車していきます。

車内にはフリーWi-Fiやコンセントもあり、非常に便利。座席の指定を受けた人が乗ってくるかもしれないので、各停車駅ごとに少し辺りを見回しますが、かなり座席には余裕があります。特急〔リバティ会津〕は列車により停車駅が多少異なりますが、我々が乗っている「132号」は会津田島を出ると会津高原尾瀬口上三依塩原温泉口中三依温泉湯西川温泉、川治湯元、川治温泉龍王峡、新藤原、鬼怒川公園、鬼怒川温泉東武ワールドスクウェア、小佐越、新高徳、大桑、大谷向、下今市新鹿沼、栃木、春日部、北千住、とうきょうスカイツリーの順に停車して終点が浅草となります。下今市まで実質ほぼ各駅停車となっているのが大きな特徴です。また途中には前日の陸羽東線のように「温泉」とつく駅名が非常に多いので、今度温泉めぐりなんかもしてみたいものです。

列車は会津高原尾瀬口を発車して、野岩鉄道へと入ります。特急だけでなく普通列車もこの会津高原尾瀬口を跨いでの運行が日常的に行われているので、あまり路線の切れ目を意識することはないかもしれません。冬の時期にリバティを使用して運行される団体臨時夜行「スノーパル23:55」の運行区間はこの会津高原尾瀬口までとなります。

数多の温泉地を通り抜けて、会津田島から50分ほどで龍王峡駅に到着。ここで下車します。

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龍王峡駅はトンネルにホームが突っ込んでいる

駅名からもわかる通り、この龍王峡駅の目の前には「龍王」という渓谷があり、観光客で賑わっています。龍王峡駅周辺に1時間ほど滞在して、この渓谷を見に行ってみました!

駅を出て歩いてすぐのところに、渓谷へと降りる階段があるので、そこを進んでいきます。入場料等はかかりません。

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とんでもねぇ景色だ…

橋の真ん中に立ってみると、その壮大さがとてもよくわかります。切り立った岩の間を流れる鬼怒川と、その水の流れで自然に削られた岩場が創り出す絶景は、本当に美しいものです。日本ではないような景色が広がりますが、この龍王峡は浅草・北千住から直通の特急で約2時間半の龍王峡駅から徒歩数分でたどり着くことができます。お金もかからないのでお手軽観光スポットです。

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龍王峡駅周辺には土産物屋や飲食店が並ぶ

そして駅前に戻ってきました。駅周辺には、お土産物屋さんやご飯屋さんがいくつも立ち並びます。栃木県日光市ということで、名産のゆばを使った「日光ゆばソフト」(350円)を食べてみました!

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日光ゆばソフト(350円)

ソフトクリームとはいうものの、とてもずっしりとしたアイスで、ゆばの風味が存分に味わえてとても美味しかったです。炎天下で食べるソフトクリームが美味しくないわけありません。

さて、龍王峡からは再び列車で移動していきます。続いて乗車するのは、龍王峡14:52発の快速〔AIZUマウントエクスプレス6号〕東武日光会津若松東武日光駅間を4社跨ぎで運行する料金不要の優等列車です。

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龍王峡14:52発 快速〔AIZUマウントエクスプレス6号〕東武日光

ただの快速列車と侮るなかれ。何とこれ、特急顔負けのリクライニングシートを備えているのです。まぁ混雑していたので座れませんでしたが。外から見たらただのローカル線の普通列車だな~ぐらいにしか思わない外観ですが、車内は完全に有料特急の雰囲気。たぶんその気になれば座席指定列車として走らせることもできそうなくらいの勢いです。びっくりしました。

旅もそろそろ終わりへと近づいてきたので、最後は締めに温泉にでも入りたいと思います。この列車に12分ほど乗車して、下車したのは「鬼怒川温泉駅」。

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鬼怒川温泉に到着したものの…

云わずと知れた栃木県最大級の温泉地・鬼怒川です。駅周辺には温泉旅館やホテルが立ち並びます。この中の1カ所で日帰り入浴ができるとの情報を得ていたので、向かったのですが…。何と悲しいことに、お盆の期間は日帰り入浴を受け付けていないということでした。

近辺で何とか日帰り入浴ができる場所がないか探し、隣の「東武ワールドスクウェア駅」から少し歩いたところにならあるとわかったので、そこまで1駅だけ特急〔リバティ会津140号〕に乗車しました。

そして温泉でゆっくりした後は、東武ワールドスクウェア駅から普通列車下今市行に乗車。下今市駅には17:30に到着です。

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最後は一気に浅草へ!

そしてこの旅で最後に乗車するのは、下今市17:36発の臨時特急〔きりふり64号〕浅草行です! 東武日光方面からやってくる列車で、この列車に終点の浅草まで乗車していきたいと思います!

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下今市17:36発 特急〔きりふり64号〕浅草行

使用される車両は、350型という特急車両。東武鉄道の特急車両の中でも特に古い部類に属します。ヘッドマークが壊れていて、「きりふり」と表示されるはずが白幕になっています。全車指定席なので、あらかじめ購入しておいた指定席券を傍らに持ちながら、乗り込んでいきます。

列車は定刻通り下今市駅を発車。下今市を出ると、新鹿沼、新栃木、栃木、春日部、北千住、とうきょうスカイツリーに停車して、終点の浅草に到着します。列車は4両編成ですが、この日は一部の号車の冷房が壊れていたようで、車掌さんが車内放送で平謝りしていました。

また、シートピッチも狭く、座席もリクライニングしません。本当にこれは特急なのか!?と目を疑いたくなるような光景ですが、それもそのはず、元々は東武に存在していた有料の「急行列車」用に造られた車両なのです。その後急行が特急に格上げされたことで、この車両も特急車両として扱われるようになりましたが、さすがに他の車両と比べると設備で劣る部分が大きいだろうということで、他の特急よりは数百円安い特急料金が設定されています。下今市~浅草駅間は、通常土休日の特急料金だと1.,440円ですが、この特急〔きりふり〕の特急料金は1,030円となっています。

車内は日光から都心に帰る中高年の人が多いですが、リクライニングもしない揺れの大きなこの列車で体痛くならないんですかね…リバティとかを使われた方がいいのではないでしょうか…と思いつつ、気づけば辺りも暗くなってきました。

会津若松駅売店で購入したままどおるがまだ残っていたので、車内で食べます。春日部駅到着前に「日比谷線」「半蔵門線」というワードが聞こえてきて、いよいよ東京はすぐそこだと実感してきました。

北千住で多くの人が降り、また意味もなくとうきょうスカイツリーに停車し、終点の浅草には19:36の到着です。

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ようやく浅草に到着!

会津若松から使用してきた4社連絡片道乗車券はここで役目を果たしました。記念に無効印を入れてもらい、改札を出ます。JR東日本会津若松駅みどりの窓口で発券してもらったマルス券を東武鉄道有人改札で見せるというのは何とも不思議な感じでしたが、問題なく無効印を押してもらえました。

 

こうして、終点の浅草に到着し、2泊3日の旅が完結です!

初めて乗る列車や路線に、楽しい観光スポット等が充実していて、大満足の3日間となりました。

このシリーズで紹介した列車の中には、「きらきらうえつ」「リゾートみのり」等、今はもう運行されていない列車も数多くありますが、この旅行記を見て、少しでも旅行した気分になっていただいたり、みなさんが旅行プランを立てる際の参考にしてもらえたら幸いです。

最後に、この2泊3日の全行程を掲載しておきます。

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今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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会津鉄道「お座トロ展望列車」で湯野上温泉・大内宿へ! 名物のねぎ1本そばを食べる旅【2019夏の新潟&南東北6】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は、2019年8月11日~13日に出かけた新潟&南東北の旅の第6弾記事となります。

旅はいよいよ3日目へと突入、朝は福島県の郡山からスタートしていきます。

 

2019年8月13日(火)①

3日目の朝は、郡山駅近くの「CABINET HOTEL WOW!S」からスタート。

朝はまず、郡山から磐越西線に乗って会津若松へと移動します。今では指定席車両を連結した快速〔あいづ〕が運行されていますが、2019年夏の時点ではまだそれがなかったので、基本的に鈍行での移動となります。この区間には団体専用の観光列車「フルーティアふくしま」も運行されているので、またタイミングがあえば乗ってみたいところです。

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郡山6:52発 磐越西線 会津若松

3日目は青春18きっぷは使用しないので、普通乗車券を買って乗り込みます。おなじみE721系2両編成のワンマン列車で、お盆の早朝ということもあってか車内はかなりガラガラでした。

空いていたので車内でコンビニのパンを食べ、仮眠を取りつつ…と過ごしていると、あっという間に会津若松へと到着します。郡山から1時間ちょっとです。

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8:08 会津若松駅に到着!

会津若松に来るのって、私はこの時でもう3回目くらいだったんですが、未だに一度も鶴ヶ城には行ったことがありません(会津のみなさんごめんなさい)。

さて、この会津若松からは、進路を南に変えます。最終日のこの日は、会津若松から東京方面へ、会津鉄道野岩鉄道東武鉄道経由で帰りたいと思います!

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「あいLove会津」(https://www.aiaiaizu.com/)より引用

会津若松から東京方面へ向かうには、

会津若松→(JR磐越西線)→郡山→(JR東北本線)→東京

というルートが一般的ですが、今回は

会津若松→(JR只見線)→西若松→(会津鉄道会津線)→会津高原尾瀬口→(野岩鉄道会津鬼怒川線)→新藤原→(東武鬼怒川線)→下今市→(東武日光線)→東武動物公園→(東武スカイツリーライン)→浅草

で進んでいきたいと思います!

会津若松から浅草まで、JR・会津鉄道野岩鉄道東武鉄道の4社を跨いで移動するわけですが、実はそのスタートとなる会津若松駅では「4社連絡片道乗車券」なるものが発売されています。これはつまり会津若松から浅草までの通しの乗車券が買えるのですが、何と3日間有効で、途中下車も自由にできるのです! ちなみに価格は消費税8%の当時で4,680円となり、特に割引が効いているわけではありません。消費税10%の今もギリギリ5,000円でおつりが来るくらいの価格だったと思います。会津若松駅みどりの窓口で購入しました。

さて、この乗車券を使用し、まず会津若松駅から乗車するのはこちら!

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只見線会津鉄道は同じホームから発車

会津若松9:30発の〔お座トロ展望列車会津浪漫花号〕会津田島です!

会津鉄道を代表する観光列車である「お座トロ展望列車」は、「お座敷車両」「トロッコ車両」「展望車両」の3つを1つの編成に詰め込んだ”ザ・観光列車”ともいうべき列車です。乗車の際には乗車券のほかに310円(当時)の整理券が必要となりますが、購入する際に「お座敷」「トロッコ」「展望」のどれに座るかを決めます。我々は今回、お座敷車両をチョイスしました。

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(右)会津若松9:30発 お座トロ展望列車会津浪漫花号 会津田島

ドアが開くや否や乗車していきますが、会津若松を出発する段階でお座敷車両の乗客は何と自分たちだけでした! トロッコはそれなりに人が乗っていたようなんですが、お座敷と展望はガラガラです。定刻通り9:30に発車。

会津若松会津田島駅間の途中停車駅は、七日町、西若松芦ノ牧温泉湯野上温泉塔のへつり会津下郷です。我々は途中の湯野上温泉まで乗車します。

列車はまずJR只見線内の七日町、西若松と連続して停車していき、西若松で分岐する会津鉄道へと入っていきます。会津鉄道は、元々国鉄会津線という路線でしたが、JR発足後の1987年7月に第三セクターへと転換されました。約3ヵ月間だけ「JR会津線」だったということになります。

会津鉄道に入ると、いよいよトロッコ車両は満席近くに、そして展望車両も席数が少ないのでかなり乗車率が高まってきました。しかしお座敷車両は依然として我々のみ。実質貸切車両みたいな感じになってとても快適でした。

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気分最高

お座トロ展望列車には、何と車内に売店まで備えています。名物の「ほおずきアイス」(350円)を購入し、会津若松駅で購入した福島県の銘菓「ままどおる」(5本入540円)でしばしのティータイム。

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ほおずきアイスとままどおる

ほおずきアイスというのは初めて食べましたが、とても香りがよくて美味しいアイスでした。そしてままどおるは、口の中の水分がもってかれる系のお菓子でしたが、優しい甘さでとても美味しかったです。

芦ノ牧温泉駅からは少しお座敷車両に乗車する人も増え、ここから湯野上温泉までの間にある絶景ポイントで何度か停車してくれます。

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日本の夏って感じ

ちなみに、気づけばトロッコ車両は満員の状態だったようで、10:22に湯野上温泉駅へと到着です。1時間弱の乗車でしたが、とても楽しめました。

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湯野上温泉駅の駅舎は茅葺屋根!

さて、この湯野上温泉で降りたのには、もちろん理由があります。温泉もいいですが、今回はちょっと時間がないので温泉はパスして、その代わりに今話題の観光スポット「大内宿」へと向かいます!

大内宿というのは、かつて江戸時代に会津西街道の宿場として栄えた地で、伝統的な茅葺屋根の建物が今も数多く残されています。その美しい景観から、1981年には国指定の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されていますが、近年特に観光スポットとして広く知られ、注目されるようになりました。

大内宿までの行き方はいくつかありますが、今回は湯野上温泉駅と大内宿を結ぶシャトルバス「猿游号」を利用していきます。大人1,000円湯野上温泉⇔大内宿間が1日乗り放題(大内宿で宿泊する場合は2日間乗り放題)となります。まぁ乗り放題といっても途中どこかに停車するわけではなく、駅と宿場の間はノンストップですから実質往復運賃が1,000円という感じです。

猿游号のHPをみると、レトロな車体のバスだったのですが、実際駅前に停車していたのはただのマイクロバスでした。まぁ正直行ければなんでもいいです(笑)。事前の予約をしておけば確実に乗れるようですが、予約していない人が大半でした。

マイクロバスはほぼ満員の状態で、10:40に駅前を出発。大内宿までは所定20分の距離ですが、実際は13分くらいで着きました。

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タイムスリップしたかのよう

道の両側に、ずら~っと茅葺屋根の建物が並ぶ姿は圧巻です。食べ物屋さんだったりお土産屋さんだったり、その使われ方は様々ですが、どこも観光客で大変賑わっています。我々のようにバスや鉄道を利用して来ることももちろんできるのですが、最もメジャーなアクセス方法はマイカーなのかなと思います。

今後の行程の関係で、この大内宿には1時間しか居れないので、急いで名物のアレを食べることに!

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山形屋へ!

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山形屋「街道おろしそば(ねぎそば)」(1,100円)

山形屋の「街道おろしそば(ねぎそば)」(1,100円)です! 大内宿に来たら絶対に欠かせない名物で、ネギを箸の代わりにして食べるお蕎麦です。ネギはときどきかじりながら、薬味としても使っていきます。箸で食べる時は2本ですが、ネギは1本なのでなかなか食べるのに苦労しました。また、ネギはかなりフレッシュなので辛みがありますが、夏バテ防止にもちょうどいいかもしれません。とっても美味しくいただきました。

また、先ほど乗車していた「猿游号」の運転手の方からいただいた「栃の実もち無料サービス券」をここで利用。通常300円する絶品スイーツ「栃の実もち」を無料で食べることができます。

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栃の実もち、旨し

できたてでほんのりあたたかいお餅は、ほんのり甘くとっても美味しかったです!

お店を後にし、続いては宿場のビュースポットへ。大内宿を一望できる高台があるのです。

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とんでもない数の人が歩いてらぁ

よく観光パンフレット等にも使用される光景ですね~。大内宿のメインストリートを一望できます。江戸時代もきっとこのように、多くの旅人で賑わっていたのかもしれません。

さて、そろそろ帰りのバスの時間が迫ってきましたので、再び宿場を出てバス停へと向かいます。11:50発の湯野上温泉駅行バスに乗り込み、大内宿を後にしました。帰りも20分はかからないかな~くらいで駅まで戻ることができましたが、反対車線を見るとこれから大内宿に向かうおびただしい数のマイカーの列が。

それを見た運転手さんが、一言。

「この道渋滞してると上に着くまで2時間かかりますよ~」

絶句。よかったぁ~、午前中に宿場を訪問しておいて。20分で着くところを2時間もかかったら行程大崩壊しますからね。

次は是非宿場内で宿泊なんかもしてみたいなと思いました。

 

今回の記事はここまで。

次回は引き続き湯野上温泉駅から会津鉄道を利用し、野岩鉄道東武鉄道方面へと進んでいきます!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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リゾートみのり号でのんびりゆったり陸羽東線の旅! 東北本線普通列車大遅延でどうなる!?【2019夏の新潟&南東北5】

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みなさんこんにちは! わたかわです。

今回は、2019年8月11日~13日に出かけた新潟&南東北の旅の第5弾記事となります。

旅は2日目、新潟から酒田まで快速〔きらきらうえつ〕に乗車し、酒田から陸羽西線の快速〔最上川〕に乗車して終点の新庄にやってきました。今回はその続きとなります。

 

2019年8月12日(月)②

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新庄駅山形新幹線の終点でもある

山形県北部に位置する新庄駅は、県内を南北に縦貫する「奥羽本線」に、東側にのびる「陸羽東線」と西側にのびる「陸羽西線」の計3路線が乗り入れています。また、在来線の線路を使用して山形新幹線の列車が乗り入れているので、実質的に4路線と見ることもできます。県内屈指の交通の要衝といえるでしょう。

山形新幹線は、1992年に東京~山形駅間で開業した後、1999年にこの新庄駅まで延伸されました。在来線の線路に新幹線車両が乗り入れる「ミニ新幹線」方式のため、奥羽本線の線路幅が在来線用の「狭軌」から新幹線用の「標準軌」に付け替えられました。これによって在来線の普通列車山形新幹線が走行する福島・米沢・山形方面から新庄駅を跨いで各方面へ直通することはできなくなりました。奥羽本線の大曲・秋田方面、陸羽東線陸羽西線は現在も狭軌のままとなっています。

ここまでは陸羽西線を利用してきましたので、ここから先は陸羽東線に乗って古川・小牛田方面へと抜けていきたいと思います! 乗車するのはこちら!

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無機質な発車標(笑)

新庄15:01発の快速〔リゾートみのり〕仙台行です! 陸羽東線鳴子温泉・古川・小牛田を経由し、その先は東北本線に直通して仙台までを結ぶ、宮城県でおなじみの観光列車です。乗車当時は知る由もありませんでしたが、今年に入ってから、リゾートみのり号は2020年6月いっぱいで定期運用を終了すると報じられていました。しかし新型コロナの影響で4月中旬を最後に運転しておらず、もう今後定期的な運行は行わずに廃止されるものと思われます(コロナが落ち着いてからラストランイベントはするかもですが)。

今回は青春18きっぷを利用しているので、指定席券520円(当時)を追加購入して乗車していきます。

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新庄15:01発 快速〔リゾートみのり〕仙台行

列車は3両編成で、全車指定席になっています。事前に購入しておいた指定席券の券面に書かれた座席に向かい、列車はすぐに新庄駅を発車。仙台まで2時間半の旅の始まりです。

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JR東日本「のってたのしい列車ポータル」より引用

新庄~仙台駅間の途中停車駅は、瀬見温泉、最上、赤倉温泉中山平温泉鳴子温泉鳴子御殿湯川渡温泉有備館岩出山、古川、小牛田、松島となります。ここからわかる通り、「温泉」とつく駅にたくさん停車していくのがこのリゾートみのり号の大きな特徴で、陸羽東線は「奥の細道 湯けむりライン」という路線愛称までついています。

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シートピッチが広い!(わかりづらいけど💦)

座席はもちろんリクライニングシートで、この前日に乗車した「柳都Shu*Kura」のように座席の前後間隔がとても広いのが大きな特徴です。足をピーンと伸ばすこともできます(私が短足だからという説もありますが)。

列車は新庄駅を発車してすぐに、検札タイムへと突入します。検札は車掌さんが行いますが、それとは別にアテンダントの方が乗り込んでおり、アテンダントさんから改めて乗車記念証をもらうことができます。このアテンダントの方は乗車中何度も車内販売を行っているので、午後のおやつに「#シンカンセンスゴイカタイアイス」で話題のスジャータバニラアイス」(290円)を購入。

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午後のおやつターイム

案の定固かったですね(笑)。ただ真夏ということで、冷房の効いた車内であってもしばらくするとすぐに食べれるようになりました。

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鳴子峡で減速!

中山平温泉鳴子温泉駅間にある「鳴子峡」に差し掛かると、列車は減速します。視界を遮る柱や鉄骨等もないので、大きな窓からめいっぱいの大自然を楽しむことができました。

線内一の途中停車駅である鳴子温泉駅を過ぎ、列車は引き続き仙台へ向けて走っていきます。東北新幹線と接続する古川駅では指定席券をもっていないと思われる家族連れがわけもわからず乗車してきたようで、アテンダントの方が対応に追われていました。

小牛田から先は、東北本線を南下していきます。そして終点の仙台には17:39に到着です! ほぼ定刻通りの到着となりました。

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杜の都・仙台に到着!

しかし、仙台ではとんでもないことが起きていたのです…。

この日の最終目的地は福島県郡山駅青春18きっぷでの移動なので、本来の予定では、この後18:05発の福島行に乗車して終点の福島へ(19:28着)、そこから福島19:45発の新白河行に乗り換えて郡山には20:33に到着する予定でした。

しかし、東北本線大幅なダイヤ乱れが起こっていたのです。原因は何だったかよくわかりませんが、何と我々が乗車するよりも約1時間前に仙台を発車しているはずの17:01発の福島行がまだ発車していない状況でした。

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何があったし

我々はリゾートみのり号で17:39にほぼ定刻通り仙台に到着しているので、本来はこの列車に乗り継げるはずもないんですが、ふとホームを見てみるとまだこの17:01発は入線すらしておらず、乗車整列位置に人が並んでいる状況だったので、とりあえず並んで待つことに。

そしてまもなく、列車が入線してきましたので即座に乗り込みます。何とか座ることができ、列車は17:51に仙台を発車。ちょうど50分遅れでの出発です。

我々は何とか座れましたが、終点の福島まで列車はずっと混雑した状態が続きます。もちろん地元の方が大半ですが、中には安く移動したいがために新幹線を選ばず大きな荷物を抱えて乗り込んでいる人も見かけました。

列車の遅れは拡大することも縮むこともなく、ちょうど50分遅れで19:12に終点の福島駅へと到着。本来ならば18:22に到着しているはずの列車です。

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福島駅で並ぶ701系E721系

しかしここで我々は気づきました。仙台17:01発の福島行は50分遅れで17:51に仙台を発車しましたが、本来は定刻18:05発で仙台を離れる予定でしたから、これはそもそも当初我々が組んでいた行程よりも早く仙台を出れています。我々の乗ってきた50分遅れの列車は、そのままの遅延時分で19:12に福島に到着しましたが、ここ福島からは当初予定していた19:45発の新白河行よりも1本前の19:20発郡山行に乗り継げば、より早く郡山へと行けるのです!

仙台から福島まで乗車してきた701系から、福島19:20発郡山行のE721系へと乗り換えます。仙台地区では主力車両となりつつあるこの車両も、首都圏のE233系などと基本的に内装はさほど変わらないように思います。福島駅にて8分の乗り換え時間の後、こちらは定刻通り福島を発車。はじめはそこそこ混んでいた車内も、福島から遠ざかるにつれてだんだんと空いていきました。

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郡山駅福島県最大の主要駅!?

そしてこの列車は完全に定刻通りの運行で20:08に郡山へと到着。

2日目の夜は郡山の「キャビネットホテル WOW!S」に宿泊します。

かなり新しめのカプセルホテルで、大浴場も完備された、これ以上ないくらい最高の条件が揃ったカプセルホテルでした!

 

いよいよ次回からは3日目に突入していきます。

3日目は、興味深い乗車券を購入して福島県・栃木県の山間部を進んでいきます!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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